第百十二章〜カマを掛ける。
お風呂上がりに書かせていただきました。色々な展開を考えておりますが まだまだ長くなりそうなのです。あんまり長くない方がいいのでしょうからお読みになっていただけましたら幸いです。
夏美に電話してみなければならない…、咄嗟にそう思った。しかし、タクシーの中では出来ない。タクシーは、渋滞をなかなか突破できないでいた。蘭馬はこれからの方策を考えながら、時間を潰した。
だが不安と葛藤とが入り混じって心に襲来する為、なかなか考えに没頭できないのであった。
六回目の欠伸を噛み殺した頃、やっと新宿LUMINEのビルが見えて来た。一刻も早く降りたい蘭馬は、ここでいいですと告げて、精算をしてからそそくさと外に跳び出し、逃げるように歩いていった。
歩道の隅に寄りスマートフォンを取り出した。夏美の名をタップした。ワンコール目で
彼女は出た。
「何?ところで何故そんな場所で降りたの?」
と、まくし立ててきたが、それを無視した。応える代わりに問うた。
「君、今さ、今すぐ写メ撮って送ってみてよ」
「はあ?」
それが夏美の答え。予想通りだ。
「君さ。今、僕の姿形をしてないだろ?」
カマをかけてみた。思った通り 彼女の反応は大きいものだった。
「そ…それは…。何故……」
その反応を聞いただけで答えはおのずと分かった。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。次、書かせていただきます




