第百八章〜ベッドイン
おはようございます。遅くなってしまいました。書かせていただきました。ベッドイン です。夏美の目もあるかもしれない中で、緊迫もします。御楽しみいただけましたら幸いです。
飯田に肩を抱かれるような形で、タクシーを降りた。蘭馬は肩を縮め、俯きながらも従った。
だが、この場面とて、夏美に監視されているとも知れないのだ。
蘭馬は恐怖した。彼女の最終目的は何だ。一体、入れ替わりを解消出来さえすればそれでいいのか?それ以上の目的があるとしたら?そんなの知るわけはない。やっぱりお金か?お金でこの入れ替わりの立場は買えるのだろうか?お金を払えば一生涯夏美の身体を自由に使わせてくれるだろうか?その場合、夏美はいくらなら承諾する?
そんな少額とは思えなかったけれど。
気がつくと、飯田が勝手に部屋を選び終え、ふたりはエレベーターに乗っていた。
狭いエレベーター。飯田は、わざとらしく陰部を蘭馬の尻に擦りつけてきた。
またスマホの着信メロディが鳴った。蘭馬は、応答拒否ボタンをタップした。画面をスワイプし、マナーモードに設定した。
飯田は満足げであった。
目的の三階に着いた。目的のドアまで歩く道のりは長く感じられた。
「震えてるのかい?」
彼は訊きながら、蘭馬の肩をポンと叩いた。
入室するとまず、彼は部屋の鍵を閉めた。もう逃げられないだろう、と蘭馬は覚悟を決めた。何故こんなところまでついてきてしまったのか?自分が恥ずかしいような気がした。
飯田は蘭馬をお姫様抱っこで抱え上げ、少し乱暴にべッドに寝かせた。蘭馬は顔を布団に伏せた。2人の息は荒くなっていた。
「自ら脱ぐか。それとも脱がしてやろうか?」
と、飯田が訊いてきた。
「脱がせて」
言った。
飯田は荒っぽく脱がそうとしたが、蘭馬は他人から預かったブランドものの服が傷まないように、上手く脱がすのをサポートした。
蘭馬にとってはある意味初体験であった。女として抱かれるのは。
男の素肌と素肌が激しく触れ合った。それは、無骨で毛深く、汗の匂いが激しくした。
蘭馬は殆ど彼に任せて目を閉じていた。
━━これは幾らになるお仕事であろう?
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。




