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日曜日の午前練習。米倉と一緒に姿を現したアルナに、大井と八条は歓声を上げた。
「本当に、助っ人が来てくれるとはな!」
「すごいわ! これで、来週の大会に出場できるわね!」
二人は腰を抜かすこともなく、道場内で大いに盛り上がった。ファンタジー世界からやって来たアルナに対して、早くも親しげに接している。
「名前は何だ?」
「アルナです」
「あら、可愛い名前ねー!」
彼女たちの包容力は尋常ではない。その様子を後ろから見ていた鷺宮は、その神経の太さを改めて実感した。このような場面では、普通は驚くのが筋ではないだろうか……。
「さっそくだが、アルナ。おまえの実力を見せてくれ」
大井は部長らしくそう言うと、奥から弓矢を取り出してきた。彼女が以前使っていたものらしい。
「私と同じ身長だから、これで問題ないだろう」
「ありがとうごさいます」
アルナは弓矢を受け取ると、じっと安土を見つめた。星的が四つ、適切な位置に立てられている。
「あの的を射れば良いのですね?」
「ああ、そうだ。この『射位』に立って……」
大井の指示に従う彼女。他の三人は、彼女の後ろに回ってその様子を眺めた。
「アルナの職業って、アーチャーらしいよ」
「アーチャー? ……ってことは、もしかしてアーチェリーかしら?」
「あっ! じゃあ、弓道と違うじゃん!」
米倉と八条の会話を聞いて、後輩の鷺宮は一人拍子抜けした。
「……先輩、アーチャー云々以前の問題だと思いますよ? 昨日の話だと、アルナはモンスターとか倒してたらしいですし」
「モンスター!?」
八条は驚いたような顔をしたが、すぐにニコニコと笑みを浮かべた。
「モンスターを倒せる腕なら、私の家に来てほしいわー。最近、ムカデが増えちゃって仕方がないのよー」
鷺宮は「そういうことじゃないだろ!」と突っ込みたくなったが、その声はシュッと放たれた矢の音によって遮られた。




