24.南沙諸島問題や西沙諸島問題でわかること。
中国が、反日デモや漁船を尖閣諸島にけしかけてくるのは、日本との本格的な係争を避けたいからでしょう。歴史的にアジアで中国に侵略されたことがない国は日本しかありません。隋の朝鮮半島、東南アジア侵略政策の最中には、聖徳太子がいち早く隋と対等の国交を樹立し、隋による日本侵略を防ぎます。モンゴル帝国の日本侵略政策である元寇では、鎌倉幕府が上陸を阻止します。
中国もよく考えて、相手国を選んで係争をしているということです。中国全土で反日デモが起こると、日本だけが仲が悪いように思われますが、チベットやウイグル自治区のように勝てる相手なら侵略します。
反ベトナム・デモをやらないのは、海軍を動かしてベトナム軍に中国軍が勝つことができるからです。台湾のように日本にミサイルを発射してこないのは、日本と本格的に係争状態になれば、短期決戦は無理ですから、長期的に軍事的な係争状態が続いた場合に、ウイグルやチベットで独立運動が起こったり、民主化運動が起こったり、南沙諸島や西沙諸島を奪還しにベトナムやマレーシアやフィリピンが軍を出してくる可能性もあります。
そして、日露戦争中にロシア革命でロシアがなくなり、日清戦争後に清が中華民国になったように、さらに、日中戦争後に中華民国が中華人民共和国になったように、日本と本格的に紛争になれば、中国の国力が疲弊する可能性が極めて高いのです。もし、尖閣諸島問題でも勝ち目があるなら、中国は海軍を出してくるでしょう。
しかし、日系企業がなくなり、紛争で対日輸出入が止まれば、国内不満が高まります。失業者も増加するでしょう。そうなった時に、中国政府が政権を維持できるか未知数です。イデオロギーとしての反日は存在しても、実際に行動にうつした場合のデメリットが中国政府にとっては大きすぎるのです。
もう1つは、後述する尖閣諸島問題で書きますが、中国政府は感情論ではなく、極めてリアリスト(現実主義者)として対日外交を行っています。例えば、反日デモは、中国政府から公営工場等にデモの動員割り当てがあります。動員をかけて反日デモを行い日本政府から有利な外交的成果を挙げようとする反面、反日デモが暴徒化した場合、治安警察等が鎮圧する準備もしています。日本政府が、中国外交にデリケートなように、中国も反日活動はデリケートな問題なのです。




