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救助に失敗+
○【やっと言えた】
「日へ
俺のことは忘れてくれ。もうわかってるだろ。俺はこの世にいない。置いていってごめんな。
どうか俺の分まで幸せになってくれ。
和」
手紙にはそう書いてあった。
涙が落ちた跡がたくさんあり、握りしめたようで皺もあった。
「何もできないんだ。和の方が辛いはずだ…。なのに…。」
「知っていたよ…知っていたんだ。」
「和…お前のことを忘れられるわけないだろ。」
「待っていてくれ。また会いに行くから。」
ENDまた会う日まで
○【自分で叶えよう】
手紙は日に届けられなかったようだ。
きっとあの人達は、自分で言うことが大切だと思っていたのだろう。
嗚呼、でもどうしようか…。
そんなふうに考えながら眠りについた。
日がいた。
「日」
日は驚きと安堵が混じったような表情をして、涙を流した。
「日ごめんな。俺はもうこの世にいない。」
「知っていたよ…。忘れることなんてできない。」
「俺の分まで幸せになってくれ。前を向いて生きてくれ。」
「お前がいないと幸せにならないだろ…。」
ごめんな日。置いていってしまって。
もう、こんなことしかできないんだ。
できるのなら、そばに居たい。
そばに居たいよ。
和は困ったように、悔しそうに笑っていた。
「和の願いなら…叶えないとな。」
END見守っているよ
避難所に行けなかった+
○【やっと言えた】
「日へ
いつもの場所で待っている。
和」
手紙にはそう書いてあった。
封筒は色褪せていて、握りしめたようで皺もあった。
いつもの場所…震災が起こり、全てが奪われた場所。
嗚呼、何年振りだろうか。
あれから色々なことがあった。
もう来ることはないと思っていたのに…。
あの時の記憶が蘇る…だから来たくなかったのだ。
待っていても和が来る様子はない。
人が1人もいない、更地になったこの場所でただあの時を思い出す。
全て奪われたあの日。
これだけの年月が過ぎているのに、わからない訳がない。
「知っていたよ…知っていたんだ。」
全てなくなったこと…もう会えないこと。
「和はもういないんだ。」
ずっと信じたくなかった。
あいつだけは何処かで生きていると思いたかった。
涙が溢れる。
「日」
幻聴だろうか…ずっと聞きたかった声が聞こえる。
「日」
ハッキリと聞こえる。
和の声だ。
成長し、声が変わっているが、何故だろうか和の声だとわかるのだ。
その声に振り向こうとすると、
「振り向かないで。」
悔しそうな声音で和はそう言った。
和がそう言うのは訳があるのだろうと、惜しい気持ちになりながらも振り向かずにいた。
背中合わせの状態で日と和は話をした。
「日、ごめんな。もう俺はこの世にいない。」
「知っている。」
「はは、そうだな。日なら気づいているよな…。」
「俺を忘れてはくれないのか?」
「…忘れられる訳がないだろ。」
「…そうか。」
「俺の願いは、お前が幸せに生きることだ。」
「俺の分までな。」
「…」
「もう時間だ。」
「いい土産を持って来てくれ。」
「待っているよ。」
「日」
人の気配はしない。
日夜は立ち尽くすしかなかった。
「いい土産か…」
「和…俺は幸せになれるだろうか。お前が言うのなら…。」
日夜は人気のない帰路を歩いていく。
寂しい空気を纏ったその人は、それでも友のためを思い生きていくだろう。
END土産話を聞かせて
○【自分で叶えよう】
手紙は日に届けられなかったようだ。
きっとあの人達は、自分で言うことが大切だと思っていたのだろう。
会いに行こう。声だけでもいいんだ。
あいつが前を向けるように。
日が静かな、人がいない場所に行ったとき、背中合わせになり、話しかけた。
「日」
あいつはすぐに気づいたようだ。
「振り向かないで。」
俺のことが見えるかわからないから。
日は寂しそうにしていた。
「日、ごめんな。もう俺はこの世にいない。」
「知っている。」
「はは、そうだな。日なら気づいているよな…。」
「俺を忘れてはくれないのか?」
「…忘れられる訳がないだろ。」
「…そうか。」
「俺の願いは、お前が幸せに生きることだ。」
「俺の分までな。」
「…」
「もう時間だ。」
「いい土産を持って来てくれ。」
「待っているよ。」
「日」
日はただ立ち尽くしていた。
和は日の横で、届くことのない言葉を話し始めた。
「ごめんな…ごめんな…ずっと俺はそばにいるよ。だから、どうか生きて…。」
本当は一緒に生きていたかった。
もうどうしようもないんだ。
だから、俺の願いはお前に生きてもらうことなんだ。
END生きるということ
避難所に行けた+
○【やっと言えた】
「日へ
十五夜が過ぎる時、お月見をしよう。
待っている。
和」
手紙にはそう書いてあった。
十五夜の夜。
日は手紙を持って、月が綺麗に見える、和とよく会ったあの場所へ行った。
十五夜が過ぎる時、月は雲に隠れ暗くなった。
これからのことを暗示しているようで、少し怖くなった。
少し俯きながら一瞬目を閉じる。
「日」
声を聞き、目を開けると雲から月が見え光が落ちた。
そして、
月明かりに照らされる和がいた。
「和!」
近づくにつれて、嫌なほど、理解しなくてはならないその現実を。
和の体は透けていることを。
もうこの世の者ではないのだと。
時間が経ち、成長し、あの時ではないことを。
日は何も言えず、ただ涙が頬を伝っていった。
「日、泣かないでくれ。」
「もう俺のことは忘れていいんだ。前を向いて生きてくれ。それが俺の願いだ。」
和は日に鈴蘭を渡した。
「日、どうか俺の分まで幸せになってくれ。」
和はもう消えかけていた。
「じゃあな…」
和が後ろを向こうとした時だった。
「和」
日が口を開いた。
「あっちで待っていてくれ。ちゃんと生き抜いて見せる。」
しっかりとした口調で、その目はこの世をしっかりと捉えていた。
「待っているよ。」
笑顔でそう答えた。
花吹雪が舞い、そこにはもう和はいなかった。
日夜はこれから、前を向いて生きていくだろう。
PLの夢へまた和が現れた。
「本当にありがとう。」
和は満面の笑みを浮かべていた。
END日和
○【自分で叶えよう】
手紙は日に届けられなかったようだ。
きっとあの人達は、自分で言うことが大切だと思っていたのだろう。
手紙に書いたように、十五夜が過ぎ、十六夜の日になる時に会いに行こうか。
鈴蘭も忘れずに持って行こう。
あいつと一緒にある限り枯れることはない、幸せを願った花。
嗚呼、やっぱり見ているね。
君が最初に貰ったプレゼントに月が綺麗に輝いている。
ただ一つだけの合言葉。
叢雲が月にかかった時、日に声をかける。
「日」
あの時からお互い成長してしまった。
だけど、わかっている。ずっと願っていたから。
涙が日の頬を伝う。
「日、泣かないでくれ。」
「もう俺のことは忘れていいんだ。前を向いて生きてくれ。それが俺の願いだ。」
日に鈴蘭を渡した。
「日、どうか俺の分まで幸せになってくれ。」
自分の体は消えかけている。
「じゃあな…」
後ろを向こうとした時だった。
「和」
日が口を開いた。
「あっちで待っていてくれ。ちゃんと生き抜いて見せる。」
しっかりとした口調でそう言った。
「待っているよ。」
笑顔でそう答えた。
涙が溢れぬように。
花吹雪が舞い、時間が来たとわかる。
「言いたいことは言えたんだ。
日は前を向いて進んでいくんだ。
これでいいんだ…これ…で…いいんだよ…。」
堪えていた涙が溢れた。
END幸せの裏側で




