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封術学園  作者: 遊馬瀬りど
第3章「四校統一大会編」
49/111

第48話「家族団欒」

★☆★☆★



 九槻綺羅(くつき きら)、四十六歳。

 九槻月姫と秋弥の母親にして、世界規模で封術の研究を行っている第八国際封術研究所の所長を務める女性。

 ただし、公の場では空木里佳(うつぎ りか)という偽名を使っている。加えて第八国際封術研究所は他の封術研究所と一線を画した特異な研究テーマを取り扱っていることから、研究所の構成人数はおろか、研究員の顔写真やプロフィールすらも一般には公表されていない。

 故に、九槻綺羅と空木里佳を関連付けられる者はいない。


「そろそろ帰ってくる頃だと思って、待っていたよ」


 自治会の仕事を終えて家路についた秋弥を待っていたのは、玄関前で仁王立ちのポーズを取っていた綺羅だった。


「おかえり、秋弥」

「……ただいま」


 秋弥は半年ぶりに顔を合わせる母親の姿が『玄関前で仁王立ちのポーズ』だったことに面食らいながらも、どうにか挨拶の言葉を絞り出した。

 だが、どちらかと言えば秋弥の方こそ綺羅に「おかえり」というべき場面であり、結果的に見れば母親に機先を制された形となってしまったことに彼は苦い表情をした。


「ちょうど月姫(かぐや)の作っている夕ご飯ができる頃合いだね。さあ、まずは着替えておいで」


 しかしそんな秋弥の気持ちがわかっているのかいないのか。

 綺羅は秋弥の様子に別段違和感を持った様子もなく、さっぱりとした調子で息子を家の中へと招き入れたのだった。




 家族が全員集まったのは、年明け以来のことだった。

 綺羅は新年の朝日とともに研究所へ戻ってから今日までの間、秋弥たちに連絡のひとつも寄越さなかった。放任主義と言えば多少聞こえは良いかもしれないが、その実、研究に没頭していて秋弥たちへの連絡を忘れてしまっていたというだけなのだから、世話の無い話なのである。。

 四人でテーブルを囲んで、「いただきます」と声を合わせる。

 四人。

 秋弥の隣にはリコリスが座り(・・・・・・・)、斜向かいには月姫が、綺羅は彼の正面に座っている。

 普段ならばあまり食事をしないリコリスも、今日は一緒に食卓を囲っている——綺羅が「ご飯は家族みんなで食べるものだから」と言ったからだ。

 ちなみに、テーブルの上にはいつも以上に豪華で、たくさんの料理がずらりと並んでいた。

 久方ぶりに顔を見せた母親に、月姫が張り切った結果だった。


「ふはぁ……食べた食べた。こんなに美味しいご飯を食べたのは何ヶ月ぶりくらいかな」


 その料理を、綺羅は食事を始めてわずか三十分足らずで全て平らげてしまった。

 彼女の食欲は、それはもう見事なものであり、あまりの豪快さと勢いと、本当に美味しそうに料理を口に運んでいく様子に、秋弥たちが思わず食事の手を止めてしまったほどであった。


「おかわりしますか?」


 満足そうな笑顔で背もたれに身体を預け、手で腹をさすっていた綺羅に向かって、月姫が話しかける。

 月姫の食事は、まだ半分ほどしか進んでいない。


「いいや、もう十分だよ。十分すぎるほど食べた」

「それなら良いのですが……、研究所ではきちんとした食事をしていないのですか?」

「ん……まあ、そうだね。研究者ってのは向こう見ずっていうか一途っていうか、これと決めたものがあると一直線になってしまうものだからさ。そうなると食事するのも寝るのも休憩するのも何もかも、忘れてしまうものなのさ」


 それにね、と綺羅はニカッと笑った。


「研究者が料理なんてものに興味を持った日には、そいつはもう研究者じゃない。料理人だよ」


 だから私は料理をしないのだと、綺羅は言う。

 自分が研究者であることを誇らしげに。

 それが果たして、彼女が料理をしない理由になっているのかは甚だ疑問ではあったが、綺羅の言葉にはどこか人を納得させるだけの不思議な説得力があった。


「それに私が研究者であるように、月姫と秋弥は封術師見習いだ。月姫、封術は使えるようになった?」


 そう問われた月姫は、


「いえ、まだ装具の召還もできなくて。……ごめんなさい」


 申し訳無さそうに瞳を伏せた。


「そうかい。まあ、事故の後遺症なんだから仕方のないことさ。月姫が謝るようなことじゃない」

「ですが……、お母さんにも心配を掛けてしまっています」

「良いんだよ。心配するのが子供を持つ親の務めみたいなものだからさ。それが、親らしいことを何もしてあげることができない私にできる、数少ないことだからね」


 背もたれに預けていた身体を起こし、月姫と視線を合わせた綺羅が慈愛の籠もった笑みと声音で続ける。


「月姫はずっと手のかからない娘だったからね。たまには私にも、親らしいことのひとつもさせてほしいと思っていたところだったんだよ。といっても私には、月姫を心配してあげる以上のことはできないけれどね」

「……いいえ、わかっています。これが、私の『(こころ)』の問題であるということを」

「そう、だね。まあ、気張ったところで治るものでもないだろうし、無理に治そうとするのは、療法としては良くないからね。何事も自然治癒が一番さ」


 そういえば、と綺羅は思い出したように言った。


「結局月姫は単位が足りなくて四学年には進級できなかったようだね。まさか月姫が留年するような日が来るなんて思わなかったよ。せっかくだから、あと二年休学して、秋弥と同じ学年になったらどうだい?」


 良案だと言わんばかりの綺羅に、沈んでいた月姫の表情にわずかだが明るさが戻った。

 封術学園の進級制度は、同学年に留年できる回数を一度だけと定めている。しかし、昨年の四校統一大会での封術事故は月姫自身に過失があったものではない。

 そのため、本人または一親等による申し出がない限り、学園側は彼女を退学とすることができないそうだ。


「……そう、ですね。それも良いかもしれないですね」


 月姫が口元に指の背を当ててコロコロと微笑む。綺羅の良案(少なくとも本人はそう思っている)は、月姫にとってもまんざらでもないようだった。


その未来は視える(・・・・・・・・)ような気がします」

「うん、大丈夫だよ。何の根拠や理屈がなくても、自分の子供に対してだけは全幅の信頼ができるということが、親の特権だよね」


 ははは、と綺羅は笑うと、月姫から視線を外して、顔を正面へ向いた。


「それで、秋弥の方は学園に入ってからいろいろとあったみたいだね」

「どうしてそう思うんだ?」

「もちろん、秋弥が白の学生服を着ていたからさ。あれは学生自治会役員が着るものだよね? まさか秋弥が自治会に入るとは思わなかったよ。まあ、月姫が留年することよりはよっぽど現実的ではあるけれど、それでもやっぱり、思わなかったという思いの方が大きい」


 だけど、と綺羅が笑む。


「結果を観測した後であれば、理由はある程度まで絞り込むことができるよ。そうだね……浅間が何か画策したのかな」


 まさにそのとおりである。

 鋭いな、と秋弥は思うが、それも、さもありなんといったところか。

 浅間総一郎と九槻綺羅は昔からの知り合いだった。

 二人がどういった経緯で知り合ったのかは聞かされていないし、総一郎が綺羅の本職を知っているのかもわからない。

 だが、結果的にみれば、秋弥はその縁で総一郎と関わりを持ち、ある意味では彼のおかげで自治会に入り、早い段階から実践的な封術を経験することができるようになったのである。

 その点においては、母親にも一応感謝しておくべきだろうか。


「自治会には俺の意思で入ったんだから、浅間さんは関係ないよ」


 そうは言っても、総一郎が裏でいろいろと画策していたのは間違いなかったのだが、そうと知っていて拒絶しなかったのは自分なので、これは嘘ではない。嘘は、言っていない。


「ふぅん、珍しいこともあるものだね。まあ、浅間のところで封術の仕事に付き合うのも、自治会の『課外活動』に参加することも、根幹では一緒か」


 予想外なことに綺羅の口から『課外活動』の言葉が出て、秋弥は思わず目を見張った。

 『課外活動』のことは学園に通う一部の学生と封術教員、それに『星鳥の系譜』に連なる者にしか知られていないと思っていた。

 それをなぜ、綺羅は知っているのか。


「ん、何を驚いているんだい? あぁ、ひょっとして私が自治会の活動を知っていたことかな。それなら答えは簡単だよ。私は秋弥の母親だからね。子供が何をしているかなんて、親はお見通しなんだよ」


 まあ冗談だよ、と綺羅はあっさりと前言撤回した。


「さすがに、何でもは知らない。言い過ぎた。封術学園の自治会のことを知っていたのは、私たちの研究チームが今研究しているテーマのパトロンが月宮家だったからさ。だから、そこからちょちょいっと情報を仕入れてみたというわけだよ」


 簡単にネタばらしをする綺羅であったが、唐突に研究の話が飛び出して、秋弥は息を呑んだ。

 綺羅を所長とする第八国際封術研究所には、世界でも指折りの封術研究者たちが集まって、他の研究所では扱わないような——扱えないような特殊なテーマの研究を行っている。

 それは、たとえば重層視覚保有者が異層を認識できるプロセスの解析であったり、封術により改変した情報体が元に戻ろうとする働き——『星の修正力』の究明であったりといったものが一例として上げられる。

 もっとも、それらもまた、綺羅の研究チームが主眼を置いている、ある二つの命題へのアプローチにすぎない。

 その命題というのは——。


 『異層認識問題』。


 そして——、


 『星の記憶』。


 この二つの命題は、重層する世界の真理そのものだ。

 ゆえに、研究メンバーの素性は公にされず、また、表舞台に姿を現すこともない。

 他の研究所が研究テーマやその成果を毎年発表している一方で、綺羅の属する第八国際封術研究所だけが、これまで何の研究成果も上げていないことが、その証拠だ。

 しかし、その実、第八国際封術研究所の研究チームは今となっては誰もが知っている理論を提唱したチームでもある。


 その理論とは、『世界多重層構造理論』だ。


 一般にレイヤホロウモデルという名で知られている、重層する世界の仕組みに関する定義付けを最初に行ったのが、当時『欧州素粒子原子核研究機構』と呼ばれていた組織の、第八国際封術研究所の前身となったヒッグス粒子研究チームなのである。

 もちろん、表向きに公表したのは別の組織になるのだが——。


「その様子だと、本当に入学早々からいろいろとあったみたいだね。ご飯を食べた後で良いから、話を聞かせてもらえるかな」

「……あぁ、わかった」

「うん。月姫、すまないけれど水を一杯もらえるかな」

「はい、ちょっと待っていてください」

「よろしく」


 そう言いながら、綺羅はキッチンへと去っていく月姫の眼を盗むようにして、月姫の皿に盛りつけられた牛肉のアスパラ巻きをひとつ摘んで口に運んだ。



★☆★☆★



 夕食も一段落して月姫が後片付けをしている間、秋弥は入学してから今までにあったことを綺羅に話して聞かせた。

 装具選定において、暫定クラス4thの隣神と戦ったこと。

 その際にリコリスが顕現して、同級生と担任の封術教師に彼女の存在を知られてしまったこと。

 さらには学生自治会長と治安維持会長にもリコリスを見られていて、自治会長から自治会の役員にならないかと言われたこと。

 浅間の仕事の手伝いで神格化した隣神と戦い、違法封術師を捕らえたこと。

 そして、『課外活動』のことを知って自治会に入ったこと——。


「ふぅん。でも、自治会に入った理由は、それだけじゃないんだよね」


 訳知り顔で言う綺羅に、秋弥が頷く。


「ああ、昨年の四校統一大会で起こった封術事故の原因を突き止めるためだ」

「見つかると思うの?」

「さあね、やってみなければわからない」

「そうだね。うん、秋弥は割と研究者肌なのかもしれない」

「何だよ、それ」

「探求心を持っているということだよ」


 綺羅が一人で納得し、秋弥が軽く肩を竦めた。


「ところでひとつ聞きたいんだけどさ」


 もののついでとばかりに、綺羅は軽い口調で問いかける。


「秋弥にとっての優先度は、月姫とリコリスのどっちが上?」


 これに対して、秋弥は即座に答えを返すことができなかった。

 一瞬返答に詰まり、一拍、二拍と間が生じる。

 質問の意味が理解できなかったのではない。

 考えないようにしていたことを唐突に問われて、思考が止まってしまったのだ。


「何を迷っているのかな。答えはもう、わかりきっていることなのにさ」


 月姫はまだキッチンから戻ってきていない。

 リコリスは秋弥の隣で不安げな瞳を彼に向けている。


「元々秋弥が浅間の仕事を手伝っていたのは、リコリスのためだったはずだよ。そして、浅間の手伝いと自治会の『課外活動』は等価だ。封術事故の調査はおまけにすぎないはずだよね」

「違う。どっちも同じくらい大切だ」


 否定するが、頭の中では綺羅の言っていることが正論であることもわかっている。

 それでも、秋弥は言わずにはいられなかった。


「そうだろうね。どっちも大切。それでも良いよ。だけど私は、その大切の中での優先度を聞いたつもりだったんだけどね」

「……」

「……ごめん、意地の悪い質問だったね。別に秋弥を困らせたかったわけじゃないんだよ。いけないな。どうにもまだ、研究的思考から頭を切り替えられていないみたいだ」


 緩く作った握り拳で自分の頭を軽く小突く綺羅。

 その仕草は綺羅が思考の切り替えを行うときの癖だった。


「まあ、リコリスのことは私の方でもいろいろと調べているし、月姫のことも時間がきっと解決してくれる。秋弥が一人で何もかも抱え込まなくても大丈夫だから、あまり無理をしてはいけないよ」

「……わかってる。ありがとう、母さん」

「うん、まあ気長に考えていこうよ。ね、リコリス?」


 急に綺羅から話を向けられて、リコリスは戸惑ったように眼をぱちくりさせた。


「……別に、リコリスはこのままずっと秋弥様と一緒でも困らないんだけど」


 むしろ余計な事をされたら迷惑なんだけど、と言いたげな視線をリコリスは綺羅へと向ける。


「そうだね、それもまたひとつの考え方だよ。その辺は秋弥と意見を合わせてくれれば良いと思う」


 それもまた、秋弥とリコリスの心の問題なのだと言うことなのだろう。

 綺羅が異層世界の存在であるリコリスと普通に接しているのは、彼女もまた、秋弥や月姫と同じように、リコリスを家族のひとりだと認識しているからだ。

 家族という存在に、人間も動物も隣神も関係ない。


「だけどさ、そのことと装具選定で秋弥に迷惑を掛けたことは関係のないことだよね。というよりも、秋弥を困らせてしまったという自覚はある?」

「う……ごめんなさい……」


 封術師(にんげん)が最も怖れる異層の存在——高位隣神であるリコリスに対して一歩も引かず、血の繋がりこそないものの本当の家族と同じように接する綺羅に、リコリスは顔を俯かせて謝罪の言葉を口にした。


「結果的に、秋弥が残念な入学デビューを飾ることにはならなかったとはいえ、これからは気を付けるんだよ」


 反省している様子のリコリスに、綺羅はそれ以上彼女を責めるような真似はしなかった。しょんぼりと顔を俯かせていたリコリスが盗み見るように上目遣いで綺羅を見ると、それに気付いた彼女はニカッと笑った。


「まあ、私の言うことは何もかも結果論に過ぎないけれど。これで学園側はひとつの選択を迫られたわけだ——リコリスを『許容』するか『拒絶』するか。だけど、どうせ学園側はリコリスの存在を認めざるを得ないだろうからね。さすがに何の制限もなしということにもいかないだろうけれど、異層世界の存在が必ずしも『悪』ではないという証明にもなるし、その有用性の証明にもなる。おっと……いけない、いけない。どうしても物事を損得で考えてしまうようだ。すまないね、リコリス。気を悪くしないでほしい」

「何のお話をしているのですか?」


 と、キッチンから戻ってきた月姫が綺羅の隣の席に座った。リコリスの話だよ、とだけ綺羅は言った。


「おそらくその議論は当分の間続くだろうけれど、まあ、悪い方向には転がらないと思うよ。ただちょっと面倒なのは、学園に星条の人間が通っているということかな。確か、直系の次女は秋弥と同い年だったはずだけど」

「ああ、同じクラスにいるよ」

「うん? ああ、まあそういうこともあるか。その直系の長女が自治会長をやっているんだよね。んん? ということは、秋弥は星条の姉妹の両方ともに面識があるんだね。重畳重畳」

「……何か引っかかる言い方だな」


 怪訝な顔でそう言うと、綺羅は首を横に振った。


「星条の姉妹が事情を知っているなら、そこで問題視される可能性が少しくらい低くなるということさ」

「事情を知ってるといっても、妹の方はリコリスと直接会ってもいないけどな。姉の方……自治会長とは一度、三人で話したことがある。そのときは会長からの質問にリコリスが答えただけだけど」

「ふぅん、そうなんだ。まあ、それは事前面接みたいなものだろうね。余計なことまで言っていなければ、今はそれだけで十分だよ」

「事前面接?」

「ああいや、何でもないよ。だけどまあ、そうなると秋弥が今年の四校統一大会の選手候補に選ばれることはないのかな」


 カレンダーに眼を向け、そろそろだよね、と言う。


「ちょうど今日、自治会長から選手候補の一覧をもらったよ。……母さんの言うとおり、俺は候補に入っていなかった」


 一瞬だけ迷ったが、家族が相手ならば自分のことについて話す程度であれば良いだろうと思い、秋弥は言う。


「そうかい。まあ、それも仕方がないだろうね。だけど、秋弥の実力なら一年生でも十分に候補対象になれたと思うけれどね」

「うぅ〜……」

「ああ、いや、ごめん。リコリスのことを責めたわけじゃないんだよ。これはまあ何ていうか、自分の子供が常に一番だと思い込んでいる、親バカの一種だと思ってくれれば良いんだよ」


 バカ親とも言うか、と綺羅は笑う。

 いいのかそれで、と秋弥は思うものの、思うだけならば誰にも迷惑を掛けないので、その思いは胸の内にそっと留めておくことにした。


「秋弥は出場したかったかもしれないけれど、統一大会でリコリスがうっかり顕現してしまったときの方が大事だろうからね。選手候補から外れてくれて、私はむしろ良かったとも思っているよ」

「私は、秋弥の活躍が見たかったですけれどね」

「むぅ……リコリスはもう、あんまり秋弥様に迷惑掛けたりしないし」


 月姫が残念そうに呟き、リコリスは拗ねたようにそっぽを向いた。

2012/12/27 可読性向上と誤記修正対応を実施

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