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タイトル未定2026/02/14 16:27

審判の日


ある日本人の若い女性が、明らかにパニックに陥り、恐怖に震えていた。彼女は「魔神が光を放ち、街を薙ぎ払った」と繰り返し話した。


「魔神が光を放ち、街を薙ぎ払った」という言葉は、今度は別の日本人の若い男性からも発せられた。


「魔神が光を放ち、街を薙ぎ払った」と、幼稚園児の女の子も言った。


「魔神が光を放ち、街を薙ぎ払った」と、一人の労働者が言った。


「すみません、何が起こったんですか?」救援チームが、ビルの瓦礫の中の生存者の一人に尋ねた。その生存者はこう答えた。「魔神が光を放ち、街を薙ぎ払った」


「彼は何て言ったんだ?」私立探偵が相棒に尋ねた。「魔神が光を放ち、街を薙ぎ払った、だと」


「魔神が光を放ち、街を薙ぎ払った?」


「ああ、魔神が光を放ち、街を薙ぎ払ったらしい」


「魔神が光を放ち、街を薙ぎ払った……一体全体、どういう意味なんだ?」警察官でさえ、この言葉に当惑していた。


「魔神が光を放ち、街を薙ぎ払った」と、兵士までもがこの言葉を口にし、その同僚の兵士たちも皆、困惑するばかりだった。


そして、全てが明らかになった。


全てが露わになった。


空から何かが降りてきた。人間に似ているが、その形状は非対称な何かが。


それが地面に足を着けると、口を開き、口から光を放った。


その光はコンクリートのビルを切り裂き、コンクリートのビルは轟音とともに爆発した。光は競技場を切り裂き、競技場は爆発した。光は池を切り裂き、池は爆発して消滅した。光はセブン-イレブンを切り裂き、そのセブン-イレブンは跡形もなく爆発した。光はテスコ・ロータスを切り裂き、そのテスコ・ロータスも爆発して消え去った。光は高速道路を切り裂き、高速道路は爆発し、崩壊した。


光が道路に当たれば、道路も激しく爆発した。タクシーの列は吹き飛び、バイクタクシーの待機所は全て爆発し、道路の防護柵も爆発した。光がコンクリートの橋に当たれば、橋は全て爆発し、そして橋は道路の上に崩れ落ちた。光は、道路の上に崩れ落ちた橋の瓦礫に再び当たり、それは再び爆発した。


光がアヌサワリー・チャイサマーラーン(勝利の記念碑)に当たれば、記念碑は爆発し、記念碑は周りのロータリーの上に崩れ落ち、そして再び爆発した。光が高架鉄道の橋梁に当たれば、橋梁も走っていた電車も同時に爆発した。アヌサワリー・チャイサマーラーン周辺の、小さなビルも、高いビルも、大きなビルも、低いビルも、全てのガラス張りのビル、コンクリートのビルが爆発した。バンコクが、完全に爆発し、消滅した。


放射性降下物を含む煙がもうもうと立ち上った。それは、ちょうど農家や園芸農家が草を焼いた時に、煙が家の中に充満する様を思わせる、巨大な煙の柱だった。ただ、この放射性降下物の煙が、農家が野焼きをする煙よりもはるかに有害である点が厄介だった。煙は街全体を覆い、街灯の光も遮り、月明かりさえも完全に遮断した。そして、轟音を伴う爆発が起こった。その爆発の規模は、空の星や月にまで達するほどだった。この爆発は、ドイ・インタノン山の10倍は大きかった。


商店街のビルは爆発し、コンドミニアムは爆発し、アパートは爆発した。道路標識は爆発し、街灯は爆発し、橋は爆発し、道路は爆発した。ガラス張りのビル群は爆発し、高層ビルの全てが爆発した。デパートは爆発し、市場は爆発し、商店は爆発し、一般の家々も爆発した。道路は爆発した。その激しい爆発は、地平線の彼方、そして空の月にまで達するほどだった。


都は瓦礫の街と化し、それが炎の大洋の燃料となり、夜を真昼のように明るく照らし出した。


耳をつんざくような雷鳴が轟き渡り、ビル、家々、道路、木々、鉄柵、街灯、塔、電柱、水道管、給水タンク、地面――ありとあらゆるものが爆発し、雲を突き破って吹き飛んだ。爆発による火災が一帯を包み込み、見渡す限りの巨大な穴を残した。やがて、大気圏に舞い上がっていた全てのものがその巨大な穴へと落下した。計り知れないほどの衝撃によって、穴はさらに深く陥没し、その大きさは途方もなく増大した。


大洋の水は干上がり、海の水は干上がり、湖の水は干上がり、川の水は干上がった。地球上の全ての火山が同時に噴火した。地球の大気圏全体が、黒い煙と赤い光に覆われた。


そして、地面、山々、木々、葉っぱ、草、星々、そして空が歪み始めた。やがて宇宙全体が歪み、奇妙な閃光が走り、そして全てが爆発し、崩壊した。


そして、地球は爆発した。

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