タイトル未定2026/02/11 08:10
西暦5000年
イギリス人の私立探偵ワトソン―青い瞳、短いブロンドの髪、白い肌で、まるで日本のアニメキャラクターが現実世界に飛び出してきたような女性―と、首と左手首に母斑のある23歳の青年ジョニーは、ドライブに出かけていた。ワトソンが車の運転をしていた。
道を走っていると、木々が超高層ビルに変わり、ガラスが光を反射した。ワトソンが車を走らせていた森の中の道は、大都市の中央にある橋へと変わった。その大都市は超高層ビルで埋め尽くされ、数多くの橋、20路線ものモノレールが走り、下の道路は巨大で1999車線に分かれていた。
「どうする、ジョニー?」
「橋を降りなきゃ」
ワトソンは車で橋を降りて道路に入り、道端に車を停めた。ジョニーとワトソンは車から降り、歩道を歩いていくと、あるLED看板が見えた。そこには「本日から西暦5000年10月10日まで」と書かれていた。
「ワトソン、これは2023年じゃない。5000年だ。2023年に戻らないと」
ジョニーとワトソンは車に戻り、ワトソンは車で元の橋まで戻り、その橋をずっと走り続けた。
「待って、ワトソン。どうやって5000年に来たか、まだわかってない」
「そうだった」
「ここはどこ?」
ジョニーとワトソンが周りを見回すと、ジョニーは「アユタヤ県 プラナコーンシーアユタヤ郡 ナコーンルアン地区 ターチャン村へようこそ」と書かれた看板を見つけた。
「ターチャン(象の渡し場)か」
ジョニーはコンパスを取り出した。北は左側にあった。
「ワトソン、逆方向に行かなきゃ」
「了解」
ワトソンは車をUターンさせ、橋を降りて道路に入るまで走り続けた。ワトソンは道をひたすら直進した。沿道にはコンドミニアム、アパート、超高層ビル、巨大な邸宅がぎっしりと立ち並んでいた。
「ワトソン、左折だ」
ワトソンは左に曲がった。
「右折」
ワトソンは右に曲がった。
「左折」
ワトソンは左に曲がった。
「右折して、そのまま直進だ」
ワトソンは右に曲がり、道をまっすぐ進んだ。ワトソンがその道を走っていると、
「左折してその道に沿って進め」
ワトソンは左に曲がり、川に架かる橋に着くまで道を走った。橋の看板には「プラナコーンシーアユタヤ(王都島)へようこそ」と書かれていた。
王都島アユタヤでは、超高層ビルと邸宅が隙間なく立ち並び、4路線のモノレールと1路線の地下鉄、多数のロケット・宇宙船発射基地があった。地球上の人々はどのような乗り物も使わず、ライターサイズの携帯テレポート装置を使っていた。その携帯テレポート装置の赤いボタンを押せば、移動することなく目的の場所へ行くことができる。人々は調理にいかなる燃料も使わず、電気も必要としない高出力集光装置で加熱するだけだった。夜でさえ、人工光で調理することができた。
コンピューター、テレビ、電話、プリンター、エアコン、扇風機、電球、あらゆる種類のコンロは電力を消費せず、即座に作動し、充電の必要もない。そのため電線は不要で、どこでも無料のインターネットが利用できる。5000年のインターネット回線速度は2023年より50億倍速く、信号伝送にケーブルを必要としない。そのため、これまで通ってきた道で、ジョニーとワトソンは電線もインターネット回線も高圧電柱も一切目にしなかった。
ほとんどの乗り物は航空機で、いかなる燃料も使わず、紫色の稲妻(実際はプラズマエネルギー)を使って移動する。
ライターサイズの万能創造装置があり、それを使えば何でも創造できる。火、水、ガス、石油、ダイヤモンド、金、生物、恐竜でさえも、宇宙船や建造物でさえも、この装置一つだけで作り出せる。
電子機器はパルプを使わずに紙を生成でき、機器内のデータを即座に印刷できる。
あらゆる植物は、種から完全に成長し収穫可能になるまでがわずか1分で、たった一滴の水さえあれば生育できる。
5000年では、誰もが特別なカードを持っており、機械を通さず、行政機関によるデータ更新も必要とせず、自動的にデータが更新される。そのカードはデジタル通貨の保管にも、2023年のデパートのポイントカードの代わりにポイントを貯めるのにも使え、ホテルのチェックイン・チェックアウトにも、電車の切符の代わりにも使える。
5000年では、川はさらに百以上もの支流に分岐して掘削され、巨大な地下排水トンネルがあるため洪水は起きない。干ばつの時には、空気から大量の水を生産する装置を使うことができる。
コンピューターと人工知能がすべてを制御しており、人間が操作することはない。しかし、コンピューターと人工知能に問題が生じた場合は、メインシステムに接続されていないバックアップシステムに切り替えることができる。両システムが失敗した場合、権力者ではなく、特定の専門家のみが制御を担当する。
ワトソンは道をずっと走り、量子物理学研究所に到着した。ワトソンとジョニーは中に入った。
ジョニーとワトソンが量子物理学研究所の中に入ると、ジョニーは研究所の人々にすべてを話した。研究所の人々はタイムマシンの準備を始めた。
研究所の人々がタイムマシンの準備を整えると、ジョニーとワトソンはタイムマシンの中に入った。研究所の人々がタイムマシンを起動させると、ジョニーもワトソンも消えてしまった。
ジョニーとワトソンは、ある建物の地下に現れた。ジョニーはワトソンに待つように言い、自分は周りを見て回った。壁に2023年のカレンダーが貼られているのが見えた。ジョニーが左を向くとテレビがあり、歩み寄って電源を入れるとニュース番組が映った。
「発生したのは2023年7月31日、つまり昨日のことですが・・・」
「ワトソン、2023年に戻れた」
終わり




