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第82話 もう一度テスト勉強

芸能界の仕事は学生のうちは仕事だけでなく学業との両立もある。


前回ひどい目に遭った日菜子、ひかり、麻里奈、エマは勉強を続けるものの…散々な結果に終わってしまった。


そしてもう一人…萌仁香もその一人の仲間入りを果たす。


「あなたたち…まだその点数なの?本当に学生という自覚あるの?」


「うう…ごめんなさい…!」


「べ、勉強する暇がないっつーか…?」


「オレたち売れているからまだ安泰ていうか…」


「訳がわからないデス…」


「あなたたち4人は想定通りだけども、萌仁香…あなたまでなの?」


「うぐ…!萌仁香だって精一杯頑張りましたもん…」


「じゃあどんな勉強法だったのか正直に話してくれる?」


「えっと…セルフチューブでわかりやすい解説動画を見て…そのからおススメの動画に釣られて…後半は勉強してないです…。はい…」


「やっぱりね…。無闇に長い努力をすればいいってものではないけど…あまりにも弛んでいるわ!やっぱりもう一度秋山邸で勉強会合宿よ!」


「Oh my gosh!」


「あの地獄の合宿は嫌だぁぁぁぁぁぁ!」


「鬼教官が本気じゃん!」


「それだけは勘弁してくれ!」


「合宿…?」


「とりあえず教えるのが上手い麻友美と、家を提供する加奈子先輩、そして努力家で成長速度が早いあかりも誘うからちゃんとやりなさいよ?」


「はい…」


こうして日菜子たちは地獄の勉強会合宿を行い、加奈子は家を提供するために秋山プロデューサーに相談する。


すると、またか…と頭を抱えて溜息をつき合宿の許可を出す。


もちろんあかりたち教える組は仕事しながらなのでハードスケジュールだが、教わる組は仕事が一切振られず勉強に集中させるようにした。


結衣たちがいない間は大学を卒業したメイドたちに教わるといいよと加奈子もさすがに協力しざるを得なかった。


そして合宿当日…


「では本日の勉強会合宿の教師を務めさせていただきます坂口芽衣です。皆さんよろしくお願いします」


「よ、よろしくお願いします…」


「普段はSBY48の経理を担当するOLですが…皆さんがここまで点数が酷いと思いませんでした。柏木さんと小嶋さん、板野さんと篠田さんは赤点の10点台、高橋さんは一桁の点数ですか…わかりました。まずはその答えを理解することろからですね。説明するにはまず自分がわかりやすい説明をすることから始めます。じゃないと自分が理解できないのに他人が理解するわけがありませんからね。まずこの図式を説明してください」


「えーっと…ここがこうでこうだから…あれ…?わかんないや」


「あー…図式なんか細かすぎてわかんねーよ!」


「何よこれ…全然意味わかんない!」


「もうお手上げッス!」


「エマもこんなの無理デース!」


「はぁ…皆さんの考える力がよくわかりました。まぁ数学は得意苦手が分かれますから仕方ないですね。では科目を変えましょう。徳川家康が率いる東軍と石田三成が率いる西軍が戦った西暦の戦国時代の出来事は?」


「そんな事言われても…」


「これは小学生でも習いますよ?」


「えーっとえーっと…何とかヶ原の戦い!」


「その何とかを答えるのですよ?わかってます?」


「徳田ヶ原!」


「そんな地名はありません!」


「戦場ヶ原デース!」


「何かのアニメの影響受けてます?」


「榊原の戦い!」


「ヶ原のヶが抜けてますし不正解です!」


「関何とかの戦い!」


「何故後半が分からないんですか!?もう正解出ていますよ!?」


「豊臣の戦い!」


「はぁ…もういいです。あなた方が過去にとらわれないのはわかりましたから次に行きましょう…」


メイドの坂口もさすがにあまりの学力と向上心のなさに呆れはじめ徐々に疲れが目立ち始めた。


元々メイドの坂口はセールスにはお帰りくださいませご主人様…と脅迫をするほど面倒事が嫌いなのだ。


しかも勉強に至っては神宮学院大学を出ていて、それなりに学力が高く教員免許も持っている。


そんな彼女でさえこの有様なので、さすがにそろそろ援護が欲しいと思った。


すると夕方になり、あかりと麻友美、加奈子が帰ってきてメイドの坂口は加奈子に報告する。


「お疲れ様、どうだった?」


「はい…あの子たちは勉強するどころか、寝たり遊んだりとやりたい放題しています。やはり大島さまがついていないと結局集中力が切れてしまうのでしょう。一昨年も去年も私は劇場で経理をしていて、皆さまにご負担をおかけしました。その罪滅ぼしに勉強を教えられたらと思ったのですが…力不足で申し訳ありませんでした」


「ううん、いいんだ。多分私も同じ結果になると思う。坂口さんは明日シフト入っているけど休んでいいよ。というか…休んでください」


「感謝いたします。では…前田さまに渡辺さま…加奈子お嬢さまをお願いします」


「はい、ありがとうございました。」


加奈子たちと合流し日菜子たちもやる気が出た…かといえばそうではなく、むしろ逆効果で余計に気が緩み、あかりと麻友美はついに日菜子たちの自由さに翻弄される。


加奈子はあいにく脅迫が苦手で、同じ脅迫しても迫力がないと指摘されて少しだけ落ち込む。


あかりと麻友美、そして加奈子も早く結衣に来てほしいと心から願った。


するとその願いが叶ったのか結衣が仕事を終えたとの連絡が入り、今から秋山邸に向かうというメッセージを見た瞬間…日菜子たちの顔は青ざめて慌てて勉強の準備をした。


だけどもう時すでに遅し…今更勉強する気になどなれず集中力が切れて居眠りしてしまった。


夕方の二十時三十分、ようやくその時が来た。


「申し訳ないわ、仕事が長引いて遅れちゃったわ。それでみんなは真面目に…するわけないわよね」


「結衣ちゃん…。もう私たち…ダメかも…」


「精一杯教えたのですが…皆さん開き直っちゃいまして…」


「もう家庭教師やめてもいいかな…さすがに私でも手に負えないよ…」


「ああ…加奈子先輩たちの疲れっぷりを見て全部察しました。まずは起きてもらう事からね…。さてと、この子たちはあのアラームでは起きるのよね。よーし…」


結衣は少しだけ意地が悪そうな笑みを浮かべ日菜子たちに近づく。


今までは大きな音を立てたり気分転換させたりとしたが、どれも逆効果でこれは最後の切り札だった。


脅迫も最初は効いていたが、次第に効果も薄れてきてしまい、結衣はついに心を鬼にして行動に移した。


「もしもし智也くん?大島結衣です。日菜子との件なんですけど…勉強を真面目にやらないのは付き合ってることで浮かれていると思うんですよ。ええ、なるほど…じゃあそんなに浮かれているならこっちから別れるという事…」


「んーーーーーっ!それだけはやめて!智也もグルにならないでよ!」


「おはよう日菜子。ええ、起きたから何でもないわ。巻き込んでごめんなさいね、ではまた。さてと…ひかりのスリーサイズや身長と体重は加奈子先輩からもう聞いているから、フリフリの可愛い洋服を買ってきたけど…今は寝ているから今のうちに着せようかしら?」


「おい!それだけはやめろって言っただろ!」


「あらひかり、おはよう。それもあなたの口座をご両親から借りて実費で払ったわ。」


「図ったなぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」


「もしもしNAL(日本エアーライン)ですか?柏木エマさんの帰国の手続きなんですが…スコットランドのエジンバラ行きで往復ではなく単路にしたいんですが…」


「Non non non!エマは帰りまセーン!」


「おはようエマ。強制送還も考えたわ。あとは…麻里奈は一人暮らしなのよね。じゃあ加奈子先輩、秋山邸のコックと警備員を借りてもいいですか?」


「何をするのかな?」


「麻里奈の今後の献立を勝手に決めてもらい、そしてそれを完食するまで家に出れないようにしてあえて不健康になってもらうんです」


「不健康な生活だけはやめて!もうモデル出来なくなるじゃん!」


「やっと起きたわね、麻里奈。残るは萌仁香ね…今はお兄さんはパティシエの修行中だったわね。そのお兄さんはパティシエをやめて萌仁香の勉強のために全財産を賭けるって言ったわねぇ…」


「お兄ちゃんは関係ないでしょ!巻き込まないで!」


「これでみんな起きたわね?じゃあこれから…今後ずっと赤点を回避するまで好きな事や趣味を禁止にします!そして再度赤点を取ったら…さっき言った嘘の脅しを実現させますのでお楽しみにね?」


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ…!」


こうして結衣の完全なる怒りを買った日菜子たちは徹夜をしてまで勉強に励み、いつも以上に学力を蓄えられた。


あれから追試を受けたら、全教科で赤点どころか50点を全員越える事が出来た。


これでもう二度と家庭教師はしたくないと思った結衣たちであった。


つづく!

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