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第60話 アイドルサマーライブ

アイドルサマーライブの時期である夏になり、SBY48は本番まで調整をする。


高飛車財閥の一件が解決し、生徒会役員も活動を再開するというニュースも出て芸能界は元通りになる。


もちろんライバルのアルコバレーノも通常通りに活動し、また競い合う関係になった。


そして本番を迎えたものの…あかりと桃井さくらが掛け声について譲り合っていてそれが長引いている。


「ここはやっぱり、SBY48の永遠のセンターであるあかりちゃんがいいって思うよ」


「私はさくらちゃんがいいかなって思うよ。あの厳しい戦いを乗り越えたんだから」


「このままでは二人の譲り合いが終わらんぞ」


「あかりさんも遠慮しやすいですから…」


「一生終わんねぇからいっそのことじゃんけんにしたら?負けた人が合図を仕切るってのがいいな」


「そうするね。いくよ、じゃんけん…」


「ポン!」


「私負けちゃった」


「それじゃあ合図をお願いします、あかりちゃん」


「わかった。それじゃあ…私がアイドルー!って叫んだら、みんなはサマーライブ!って叫んでね。円陣組んで右手をVサインにして円を作り、そのまま頭の上まで手をVサインのまま上げてね。いくよ!アイドルー…」


「サマーラーイブ!」


じゃんけんにまけたあかりが掛け声を仕切り、最初の今川メイドリーミングが双子ならではの息の合ったパフォーマンスでボルテージを上げる。


それも自家製のお菓子をファンにプレゼントとして投げるなど心遣いもメイド並みでさらに盛り上げた。


次の藤沢拓海はバイクの大道具に乗って、不良ならではのパワフルなパフォーマンスにギャルたちに人気を呼んだ。


とくにやんちゃな不良たちからの人気がありバイク好きも彼女を応援しているのだ。


ここでついにあの天才アイドルの出番が来た。


「先輩、いっちょ派手にいきましょう!」


「うん…。見てて…」


「いってらっしゃい♪」


「彼女が茶山くるみさんですね。先輩方から話を伺いました」


「麻里奈ちゃん、そうだったんですか?」


「ええ、彼女のアイドルとしての才能はSBY48の歴代最強メンバーが束になっても勝てないって言われてたんです。黒田さんはそんな先輩に尊敬されていたんですね」


「はい、社長は本当にすごい人です」


「おおっ!先輩がクラッカー鳴らしてお客さんに紙吹雪を!」


「サプライズ好きは社長そっくりですね♪」


天才といえど日々の努力は欠かさず、いかにファンを楽しませるかをずっと考えた上でのクラッカーでのサプライズだった。


その才能に驕らない姿勢を見習わなきゃと必死にモニターを見るあかりと結衣、いつまでも王朝が続くわけではないなと不安がる麻友美、あまりのパフォーマンスに開いた口が塞がらない日菜子と萌仁香とエマ、逆にやる気全開なひかりと麻里奈と加奈子だった。


努力が成功するとは限らないが成功者は必ず努力している、そう改めて思うミューズナイツだった。


次のアフタースクールズは全員が幼なじみでバンド演奏しながら踊ったりと目新しさを武器に盛り上げる。


他にもそれぞれの学校からスクールアイドル、ネット界で活躍するネットアイドル、外国から海を渡った外国のアイドル、シークレットアーティストにはアイドルを引退した栗山真希さんと沙希さんがライブをし、上の人たちを感動させていた。


しかし何やら楽屋が慌ただしくなり、何が起こったのかわからないあかりたちは様子を見に行った。


そんな中でさくらだけ何かを知っているかのように走っていった。


するとある大物ゲストがやってきた。


「遅くなってごめんなさい!チェリーブロッサムです!」


「ああ、海外ツアーから帰ってきたんですね!早速ですが衣装にお着替えください!」


「わかりました!」


「お母さん!花音叔母さんも間に合ったんだね!」


「さくら!また会えて嬉しいわ!」


「えっ…?あのチェリーブロッサムって…さくらちゃんのお母さんと叔母さんだったの!?」


「げっ!マジかよ!そんな大物が何でここに来てんだ!?」


「Oh unbilievable…!」


「さすがの私もビックリした…!まさか桃井花恋さんと桃井花音さんがさくらの親族なんて…!」


「ごめんね、実はファンだけじゃなく出演者全員をサプライズしようってなったの。私が推薦したんだけど、まさか本当に採用されるなんて思わなかったよ」


「ぐぬぬ…私たちも負けてられないよ!」


「大取りだからって怠けてられないじゃん!」


「一体どんなパフォーマンスをするのでしょう…?」


チェリーブロッサムがシークレットで登場し、楽屋でさえ大騒ぎなのにステージに上がると大騒ぎどころか興奮度がマックスで客席が桜色一色になっていった。


中にはあまりの驚きに失神したり、泣きだしたりするファンもいてアイドル界をかつては牽引していた名残があったんだと加奈子どころか天才の茶山くるみでさえ感じた。


次の白銀雪子は氷のソプラノ姫と呼ばれるアイドル界の新星で、いずれ世界を魅了するのではないかとささやかれるほどで、オペラ歌手のような歌声と透き通るようなクリアボイスを使い分けていった。


さらにアルコバレーノも負けじと個性あふれるパフォーマンスでそれぞれの長所を活かしたものとなった。


だがしかし次の月光花であかりたちは何かを感じ取る。


「ではよく見ていくといい。私たち月光花のパフォーマンスを」


「日本らしさと私たちらしさをご覧になられてください」


「では参りますでございます」


「紺野るり…モデル以上のスタイルの良さじゃんか…!」


「常盤わかばさんはあの皇京大学並みの学力を誇る凄い人です…!」


「冬野つばき…彼女は確かなぎなたの全国に出場したと聞いたけどアイドルもやっているのね」


「日向ひまわり…あいつバカっぽいくせに学力は高いんだよな…!」


「紅葉もみじ…同い年なのになんて落ち着きなのよ…もう!」


「藤野すみれかぁ…何かカッコよかったなぁ…!」


「春日はなちゃん…実家の神社はもう大丈夫なのかな?」


「それよりもみんな感じた…?私たちとは何か違う魔力を感じたんだけど…!」


「Yes…!それに関係者席から何か怪しげな雰囲気を感じるデス…!」


「エマが言ってるやつは誰なんだ…?」


月光花から感じた妖魔の力はあかりたちには不気味かつ不思議な力で、一体その魔力が何なのか分からなかった。


もしかしたら自分たちと同じ何かの魔力を持っているのではいかとさえ感じた。


月光花を終えると最後の大取りであるSBY48の出番になり、48人全員でそれぞれのスタート地点で待機する。


最後を飾るだけあってファンのみんなもスタミナの限界を迎えるも、その疲れを吹き飛ばすほどの圧倒的パフォーマンスで王者っぷりを発揮した。


最後のテーマソングの合唱をする時…白銀雪子の様子が豹変し嫌な予感がよぎった。


「次は白銀さんです。…白銀さん…?」


「はぁ…はぁ…!」


「白銀さん…!まさか…!」


「雪子ちゃん!」


「しっかりしろ!誰か救急車を呼ぶんだ!」


「皆さん落ち着いてください!白銀さんは今、体調を崩してしまい、病院まで搬送します!」


「白銀さん!白銀さん!」


「誰か人工呼吸を!」


「そんな…嘘だろ…!あの白銀さんが…!?」


雪子が搬送されるとアルコバレーノは救急車に乗って同伴し、そのまま病院へ運ばれていった。


テーマソングは最後まで歌いきったもののファンにとっては衝撃のシーンを見てしまいざわめきが収まらなかった。


そこで加奈子はアドリブでみんなを落ち着かせるために人声かける。


「皆さん、先ほどは驚かせてしまい申し訳ありませんでした。さっき搬送されている時にアルコバレーノの関係者から話を伺ったところ、白銀雪子さんは心臓病を生まれつき抱えていてその発作が出てしまったのだと思います。だからこそ慌てずに彼女の無事を祈りましょう…。絶対に復帰する事を願いましょう。私からは以上です。不安にさせてすみませんでした。最後までありがとうございました!」


加奈子のフォローでファンのみんなの不安は少しだけ和らぎ何とか騒ぎを収めた。


撤収の時間になり他のアイドルたちも雪子の無事を祈った。


しかし運命は残酷だった…


数日後…白銀雪子は心臓病が元で死亡したというニュースが流れてきたのだ。


つづく!

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