004話 敬と2人で軽井沢の別荘に泊まりに行く。
この作品を選んで、お読み頂きありがとう御座います。
誤字脱字があると思いますが、出来れば誤字報告して頂ければ幸いです。
この物語はフェイクションです。
物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れを含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。
榊コーポレーションでは専務取締役の圭司の処分が終り、その後処理で敬の母親で監査室長の千賀子が先頭に立ち忙しく対応に追われていた。
そんな事とは無関係だった美玲は玲と共に何時ものようにマーケティング企画部で新たな企画書を共同で立案し、ディスクトップパソコンのキーボードを打ち込んでいると机の脇に置いてあったスマフォが鳴った。
「あれ、メールが来てる。えっ、嘘でしょ・・・」
美玲はスマフォを手に取ってメールが届いていたので画面を見て、敬から4月28日に帰国すると記されており驚く。
「う~ん、如何したのそんなに驚いて、まさか愛する旦那様から帰国を知らせるメールでも来たのかな」
玲は昨晩敬に必ず美玲に帰国を知らせるメールを送る様にきつく言い渡しており、美玲の反応を見てニヤニヤしながら問いかける。
「えっ、何よ愛する旦那様って、そんなじゃないわよ」
美玲は玲に図星を突かれて思わず赤面して焦る。
「うふふ、もう可愛いだから顔が赤いわよ、ところで如何するの空港までお迎えに行く。何だったら付き合うわよ」
「ううん、行かないわよ、会社の方達がお迎えに行くでしょ、それに敬と2人切りになるのが嫌なの緊張するから」
「もう、緊張するってね、夫婦何だから慣れないと、そうね、もうじきゴールデンウィークだし二人きりで軽井沢の別荘にでも行けば良いじゃないの、私も婚約者と2人で近くの別荘に行くわよ」
玲は4月29日から5月5までのゴールデンウイークに軽井沢の別荘に美玲を連れて泊まりに行く計画を敬と2人で企てる。
「えっ、無理無理、まさか玲はそこで婚約者と大人の階段でも上る気なの信じられない」
美玲は玲に『2人切りで別荘にでもと行けば』と言われて、榊のお爺様から敬が帰国したら子作りしなさいと言われた事を思い出しさらに赤面する。
「もう美玲ったら顔を真っ赤にして何で行き成り大人の階段を上る話になる訳、飛躍し過ぎよ、まぁそこで一線を越えても良いけど、どうせ9月には挙式するから」
「ねぇ、玲は結婚してもお仕事を辞めないわよね、私と一緒に続けるわよね」
美玲は子作りの事は脇に置いておくとして、玲が結婚して仕事を続けるか確認したくなった。
「そうね、美玲がいる限りは続けるけど、美玲こそどうなの社長夫人なのよ、何時までもお仕事を続けられるのかしら」
「うっ、それは・・・本当に敬の妻に成れるのかしら、だって本当に敬に愛されているって実感がないのもの」
美玲はどうしても敬とは飽くまでも契約結婚であり、正式な妻になれとは思えず仕事を続ける心算で玲に一緒に居たいと本気で思っていた。
「はぁ~、その辺も含めて敬兄さんとじっくり話合いなさいよ、ただね敬兄さんは私以外の女性と上手く話せないのよね、元々口下手だし厄介よね、美玲も似た者同士だしね」
玲は美玲と敬兄さんと似た者同士であり、仕事以外の話になると本当に口下手になるから厄介な夫婦だなと頭を抱える。
敬が帰国する4月28日を迎えて、敬は12時28分に成田空港に到着して13時20分頃に迎えの社用車に乗って美玲の実家に向い、美玲の祖母に連絡を入れる。
「あぁ、もしもし敬です。お婆ちゃんご無沙汰してます。今晩から美玲さんを連れて軽井沢の別荘に行きたいので替えの衣類を鞄に積めさせて貰いますね、お土産を持って1時間半程でお伺い致します」
「あぁ、はい、今ちょうど敬さんの使いの者が来て準備してますよ、美玲を宜しくお願い致しますね」
「はい、勿論ですとも、ところでお婆ちゃんも僕たちと一緒に住みませんか、不自由しない様に致しますよ」
「良いのかいお邪魔にならないかね、若い夫婦の邪魔だけはしたくないの」
「そんな事は無いですよ、もし子供が出来たらお婆ちゃんに面倒を見て貰えば美玲さんも助かると思います。今すぐ結論を出す必要は無いですからお考え下さいませんか」
「うん、そうかい分かったわ、考えさせて貰うわね」
祖母の美晴は敬とは美玲が契約結婚する1月前からの付き合いで、その事は敬から頼まれて美玲には内緒にしていた。
敬は祖母の家に時間通りに到着し、祖母の美晴にお土産を渡してから暫らく話して3時半頃に家を発ち、丸の内に在る榊コーポレーション本社ビルに向った。
本社ビルに到着すると38階の最上階にある会長室へ向い、会長の廉造と母親の監査室長でもある千賀子から圭司の件について詳細を聞き、それから社長室へ行き美玲を迎えに行く時間まで早急に処理する書類を優先し決裁を行った。
美玲は終業時間まで仕事をすると玲に誘われて品川駅に近いしゃぶしゃぶ店に行き、2人でビールをジョッキーで2杯を頼みコースの牛肉を2人前頼んで乾杯をする。
「乾杯・・う~ん、あ~仕事終わりの一杯は美味しいわね、明日からゴールデンウィークだね、家でゆっくり過ごせるわ」
美玲は玲と乾杯してジョッキーの半分程を一気に飲み干す。
「乾杯・・・ふぅ~、うふふ、そうね、私は婚約者と軽井沢へ行くけどね、あっ、チョッと彼にメールを送るわね」
玲は美玲と乾杯して一口軽く飲んでから、スカートのポケットに仕舞っていたスマフォを取り出して敬に居場所が分かる様に操作してからメールを送る。
美玲と玲がしゃぶしゃぶを食べ始めてから20分程経過した頃に玲の婚約者で社長補佐の飯島聡が来店して来て美玲に挨拶をしてから玲の隣の席に座る。
「美玲さん初めまして玲さんの婚約者の飯島です宜しくお願いします」
「うふふ、どう私の婚約者よ、聡さん座って何か頼みなさいよ」
「あぁ、じゃ、同じ物を頼もうか、すいません同じ物をお願いします。それとウーロン茶をお願いします」
聡は玲をマイカーで家まで送る為にアルコールを控える事にした。
玲は婚約者の聡が来てからイチャツキながら美玲に彼氏の自慢話を聞かせていると、美玲のビールを飲むピッチが段々と早まって行くのが分かった。
食事が終わる頃には美玲はほろ酔い気分となり少し酔いが回って来たところで敬が現れて美玲達の代金を精算してから、美玲達のテーブルへ行くと美玲が敬を見て腰を浮かして驚く。
「えっ、何で貴方が居るの」
「何で居るのかって、妻を迎えに来たんだよ、さぁ、帰るぞ」
敬は驚く美玲を見て手を伸ばして脇の下を抑えて、優しく椅子から立たせる。
「うふふ、久しぶりに会ったんだから美玲もちゃんと敬兄さんと話合いなさいね、明日からゴールデンウィーク何だから」
玲はニヤニヤしながら美玲に告げる。
「玲、会計は済ませてあるから有難うな」
敬は玲に向って美玲の面倒を見て貰った事への感謝を述べる。
「うふふ、ご馳走様です。気を付けてね、敬兄さん頑張ってね」
玲は此れから美玲を連れて軽井沢の別荘の向かう敬に激励のエールを贈る。
敬は美玲と腕を組んでお店を出ると直ぐ脇に停めて合ったシルバーの高級セダンの助手席に美玲を乗せて、それから運転席に座りハンドルを握りゆっくりと出発して幹線道路を走り出す。
助手席に座った美玲は運転する敬をチラ見しながら、視線が合うと車窓に目線を逸らして夜の街並みを眺めて行く。
敬が運転する高級セダンは幹線道路から高速道路に入り関越自動車道へ向って走り、軽井沢方面に向って走っているのを美玲は青看板を見て気付く。
「あれ、敬さん何処へ向かってるの」
「あぁ、軽井沢の別荘だよ、心配するな美晴お婆様にはチャンと伝えてある。着替えもキャリーケースに詰めてトランクルームに入れてある」
「えっ、そんなまさか計画的犯行なの」
「あぁ、美晴お婆様と玲に協力して貰った。諦めるんだな、なに気にするな遅めの新婚旅行だと思えば良いさ」
「もしかして本気で私を榊家の正式な妻にする心算なの」
「あぁ、最初からその心算だ。ある程度厄介事が片付いたからな、今後の事も話し合わなくてわな、当然だけど子作りもするぞ」
敬は美玲を見て本気である事を伝える。
「えっ・・どうしてなの、そんなのズルイ」
美玲は皆でグルになって又嵌められたと思い、怒りを感じながらも敬から『子作りもするぞ』と言われて顔が真っ赤に染まり、恥ずかしくて両手で顔を覆った。
「もう、俺からは逃げられないし離す心算もない。結婚式も秋に挙げるからな、契約結婚は今日で解消し、これからは永遠に俺の妻に成って貰う」
敬は恥ずかしくて顔を真っ赤に染めて両手で隠す美玲の様子を見て思わず可愛いと思い顔が綻び自然と笑顔になる。
敬が運転する高級セダンは関越道を爽快に走り軽井沢の別荘へ向い、敬は此れからの美玲との甘い新婚生活に胸躍る気分で美玲の様子を伺いながらハンドルを握る。
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