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Dreaming Maker+  作者: 菖蒲P(あやめぴー)
一章
34/35

三十三話 生きて帰ってきてくれる

いよいよ年越しミュージックフェスタが開幕する。陽昇はずっと天のことを気にしていた。その時陽昇の携帯が震えた。その文章を目の当たりにして陽昇は震え上がった。

寒空の下、徐々に客が集まり出した。その熱は裕一達にも届いていた。

「なんか実感ないし、大舞台だけど俺たちならできる!根拠はないけど自信はある!」裕一はメンバーにそう言い切った。

「お前は少しは緊張しろ。適度な緊張感と楽しむ気持ちがあれば絶対成功するから」皆士気が上がっていく中、陽昇は最後まで携帯を気にしていた。

「天さんのこと?」優月に聞かれるとうんと頷く。

「成功するって祈って頑張ろう、自分らしく、陽昇くんらしく」優月にそう言われ、陽昇は照れ隠しかぷいっとそっぽ向いてしまった。

「いよいよ始まりますよ!皆さん準備はいいですか?一旦集合するのでこちらに!」世奈の指示でメンバーは一旦その場を離れた。陽昇も名残惜しそうに携帯をカバンに入れ立ち上がった。


そして年越しミュージックフェスタが雪がちらつく中開幕した。アイドルや芸人など最近流行りの出演陣がステージに花を添えた。裕一達の出番はだいぶ後の方だ。


その頃、そんな年越しミュージックフェスタの会場にとある人物が向かっていた。携帯の画面にはファンシーなクマの絵文字が並んでいた。しばらくスクロールすると、

「彼らもお前も応援する。俺もこの目で彼らの輝きを焼き付けてくるから。感想も教えてあげるから生きて帰ってくるんだぞ」との文章が綴られていた。どれも返信は来ていない

「今まさに生死を彷徨っているのかな...」そう呟いて携帯をしまった。


衣装に着替えた裕一達。舞台裏でもカメラが回っているようで、それに対応していた。陽昇もカメラに向かって話していた。

「とにかく兄の無事を祈っています。きっと生きて帰ってきてくれるのでその時は皆さんに笑顔で報告したいと思います」天について聞かれそう答えた。余裕そうな顔をしているが、本当は不安で不安で仕方ないのだろう。握りこぶしにも汗がにじむ。


それからどんどんステージは進み、裕一達の出番まで後10分を切った。裕一達の中にも緊張感が芽生える中、陽昇の携帯が震えた。

「...!!」陽昇は携帯画面を見て目を丸くした。言葉が出ずに口がパクパクと震えた。

「どうした陽昇?」皆に聞かれて陽昇は慌てて携帯画面を隠した。そして

「なんでもない」と一言言って元の表情に戻った。メンバーはなんとなく察してしまった。きっと天のことだ。そしてあの青ざめた顔、あのリアクションはきっと、望まぬ結果になってしまった、ということだ。メンバーは曇った顔になり、そのままいよいよ出番を迎えた。

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