第19話【人物】サクラなのです
すばばばばばばばば!! しゅた!! ずっとーん!!
廊下は走るな。と書かれた張り紙があるけど、これは走ってないしいいよね?
目的の職員室前に滑り込み急ブレーキ、くるっと回転しその勢いで一気に開ける。
ガンッと音と共に開くと扉が壊れた。
あっ…………バタンと引き戸の扉なのに前に倒れちゃった。
「あわわわわ…………ご、ごめんなさい! そ、それよりノラ先生!! 聞きたい事が」
「ん-……熱心なのはいい事だよ。サクラ、授業でわからない事が合ったのかい?」
授業、授業……もう全部が解らないです。特に……アレ。
「授業で言えば、あっノラ先生。魔石魔力の分数って何ですか?」
「魔石の中にある魔力の比率。基本的に大きさに比例するけど中にはそうじゃないのがあってね。ビー玉ぐらいの魔石に大竜ぐらいの魔力がある場合があるんだ。低級魔族のスライムの魔石。それを1と仮定した場合、本来なら倍の大きさで2になるんだ。しかし、ソレにあたいしないのが面白い事で……魔族と呼ばれる種族はその系統が多い…………んだけどサクラーおーい、寝ないで欲しいな」
「ふえっ!? む、難しい話で。ええっとその何でしたっけ。あっそうだ本題があるんです! スミレお兄ちゃんをイジメないで下さい!!」
ノラ先生以外の先生達がサクラを見始めてくる。
「ふむ。その前に扉を修理しようか……怖い副校長が校長室から見てるからね」
「ふえ? はっはい!」
クローディア副校長が本当に見ている。
うう、あれは怒っている時の顔だよ。
「い、急ぎます!!」
「怖いから手伝うよ?」
ノラ先生が壊れた扉を手早く修理してくれた。
後はサクラがはめて終わりです。
「さて……ええっと別にイジメてはいないよ」
「え、でもノラ先生が作る『パパのマル秘お宝無修正辞典!!』 でしたっぶん? ぶぶぶんぶん!?」
ノラ先生がサクラの口を塞いでいる。
息苦しいけど、何かの合図だよね。
「っぷはっ!」
「サ、サクラ!? 変な事言っては駄目だよ? ほら他の先生が変な眼で見てる……このボクはクロー兄さんの信頼を得て行動してるんだ。変な噂は流さないで……さて、ちょっと指導室いこうか」
「サクラ、断ります! ノラ先生怒ってる時の顔です!」
「お、怒ってない! そうだ!! レーヴェルのケーキもあるんだ。並ばないと買えないだろ?」
「え。でも、サクラだけ食べても……生徒会のお土産に」
「も、もちろん! 全員分渡すから。怒ってないよー……ほーら、怒ってない」
じゃぁいいのかな。
ノラ先生……ううん。ノラお姉ちゃんは嘘は付かないし。
指導室に入るとノラ先生はぐったりと机の上に倒れた。
疲れてるのかな?
「うう。ママみたいにヒール掛けれたらノラ先生にかけるのに」
「…………うん。多分ヒールじゃ効かない」
「え!? じゃぁリザレクション……あっ! クウガおじさんからエリクサーを貰って、ぶべ」
衣服を引っ張られて転びそうになった。
「大丈夫だから」
「うーん。でもノラ先生……ううん。ノラお姉ちゃん顔色が悪いよ」
「…………そうだね。悪いだろうね。よし! ケーキを食べよう。冷蔵箱にいれてあるんだ。残ったのはお土産にしていいから。最近とある事情から大量に貰ってね、ちょっと処分に困っていたのもある」
ノラ先生が冷蔵箱から出してくれた箱にはケーキがいっぱい。
うわぁ美味しそう。
マロンが乗っているケーキを1つ貰う。
「食べながら話そうか。あれだろ? クロー兄さんの英雄譚の事だ……クロー兄さんに関係ある人物の話。サクラにもスミレの話を聞いただろ?」
スミレお兄ちゃんのいい所。
あっ。
「聞かれました!」
「そうそれ。スミレのいい所を客観的に教えてくれ。って」
「はい! ずばばば! って強くて。ちょっと悪い事するけど優しいお兄ちゃんです!!」
「前より酷い……あっいや。こっちの事。アレは書く事が少なくて、それで落ち込んでるだけ」
「スミレお兄ちゃんが馬鹿だからですか?」
「…………ドストレート。うん。わかってない顔だ」
「ノラ先生ー! サクラのも見たいです」
「んー…………ここで見せないとまた騒ぐか……」
ノラ先生はブツブツ言うとメモを取り出して見せてくれた。
──
────
◆サクラ
クロウベルとメルギナスorアリシアの双子の子供で妹の方。
天然思考で魔力素質は上位。
直感で動くタイプで頭が悪そうに見え実は成績は良い。
兄妹喧嘩では、兄の方が勝つが本気になればサクラが勝つ。
兄妹仲は良いほうで、兄を止めるために過去に戻った事も、なお記憶は消されてる。
誰に似たのかパパっ子。何時までもパパと風呂に入ろうとしてクロウベルがドン引く、なお2人の母親はそれに対して何も言わない。じゃぁ……ボクも一緒でもいいよね(ここは後で消す)
ファースト学園の生徒会に入り書記として大活躍。
何度も告白されるが本人は告白されたと思っていない。
女の子と思って乱暴に走る男がいるが意味も解らず返り討ちにするほどの実力はある。
──
────
「ぽおおおお! サクラの事が書かれてると思うと照れますね。それよりもノラ先生この男子がサクラに乱暴の所、一度も受けてませんよ?」
「…………まぁサクラから見たらそうだろうね……その男の子が襲って来た事あったんだろ? 校庭の道具倉庫などで」
あったかなぁ……もしかしてアレの事?
襲われた感じはしなかったんだけど。
「あっありましたね。それってジャン先輩が、用事があるからと道具倉庫に呼んで、小さいおちん〇んを見せた奴です? サクラを襲っても何も無いんですけどね。それにクウガおじさんのより小さいし、『これを見ろ』って言うから見た後にあまりに小さくて可愛そうになって頑張れ。頑張れって応援したんです。最後には泣いて出て行っちゃった奴かな? あれ。そういえばそれからジャン先輩を見てないです!」
どこ行っちゃったんだろう。
「…………そ、そう。多分実家に帰ったんじゃないかな……」
「もっと仲良くなりたかったんですけどね」
「本気で言っているからこわ……いや、何でもないよ。とにかくスミレが落ち込んでいるのはそういう事。わかった?」
「うーん……何となく。スミレお兄ちゃんヘタレって事です?」
「そう! ヘタレだ」
「じゃぁしょうがない……か」
スミレお兄ちゃんだしなぁ……そっかぁ本に乗るなら英雄のほうが良いよね。
うーん……何がいいかな。
「あっ! メル先生! サクラ学園を破壊します!!」
「っごっほっ……ああ、口からケーキが……ええっとその何て?」
「ですから、学園を壊します! 地下の真っ黒な魔石を壊せば吹き飛びますよね?」
「………………サクラがなぜ、黒龍の魔石の場所を知っているかは置いて置いて先に理由を聞こうかな?」
もちのろんです!
「サクラが壊してスミレお兄ちゃんが直せばお兄ちゃんも有名に!」
「…………そうだね。でもそういう事はクロー兄さんに任せようか……」




