第16話 結果は言うまでもない説
ふんふんふふふん~ふんぱっぱふん~♪
思わず鼻歌を歌ってしまう、現在は学園都市の都市の部分に観光中だ。
周りには学生も多く、物価が安い。
まぁ帝国が補助金でだしているんだろうな。
ゲームでも装備品など安かったし、最も表だけの話で……裏通り行けばそれなりのアイテムは売っている。
学園都市らしく『知力の実』『魔力の実』『マジックリング』『ブラッティソード』などなど。前者は食べるとステータスが上がるレアな実で、後者は魔攻があがったり、相手のHPを吸い取ったりする剣。
あっ、ノラへのお土産に『魔力の実』でも買ったほうがいいかな?
アリシアへは『おたま』買っていくか。
『おたま』は隠し武器の一つで。見た目も料理に使うおたまと同じ。
でも、そんな形なのにそこらの武器よりも全然強い。多分だけど普通にミスリルソードと打ち合いしたら勝つと思う。
横に一緒にあるくメルナが俺と歩調を合わせてくれている。
「楽しそうじゃな」
「楽しいですよ? 久々のデートですし」
「…………?」
「そこ不思議そうな顔しないで!?」
メルナが止まるので俺も止まる。
周りの学生達が邪魔だ。といわんばかりに避けて通ってくれてる感じだ。
「普通の観光なのじゃ」
「ええ、ですからデートで」
「…………」
「…………」
認識の違い? 俺にとって女性と観光はデートであって。
「ふむ。ロウよ。あのキャーキャーうるさかった娘。小僧の妹を自称していた……」
「ミーティア?」
「おお、そうじゃ! 借りにその娘と一緒の回ったらデートなのじゃ?」
「違うでしょ。なんでミーティアと観光してデートって言われないと、良くて散歩ですよ」
俺が飼い主でアイツがペット……まって! 絵的にやばい。
その間にメルナが腕を組みだして首をかしげる。
俺をもう一度見始めた。
「じゃぁノラはどうじゃ?」
「ノラかぁ……俺としては観光ですけど、ノラもまぁ、うん。俺の信じてるノラは観光って言ってくれる!」
「希望的な言葉じゃな……なるほど。やはりデートじゃないじゃろ」
言い切られてしまった。
あーあー……先ほどまでのテンションが一気にガタ落ちである。
「いいですけどねー!」
「ワラワとしては無効試合に持って行った事のほうが嬉しいのかと思っていたのじゃ」
「無効試合? ああ、テストの事っすよね。全力でやったのに酷い話だ」
ステリアが頭を抱えて出した答えは『友好学園であるファースト学園に上下を付ける事はしない』と声明を出して終わった。
別に上下だしていいのに、ほらそのほうがお互いに高め合うだろ。と、言える空気では無くてー……他の教師なども俺の答えを見た後にあっちこっち走っては戻っての繰り返し。
そのどさくさで、観光して帰るわ。って言って今の状態である。
まっすぐ帰れ? って意見もあると思うが……俺もメルナもどうせだったら街ブラしたい。と言う感じでぶーらぶら。
「ロウよ。変な下ネタ考えてるなのじゃ?」
「しませんよ!?」
「ふむ、そんな気配を感じたなのじゃ……で、この街のどこに連れて行ってくれるのじゃ?」
「え?」
「なのじゃ?」
俺がどこか連れて行くの? 俺としてはこうデートしてるつもりで、それも否定されたわけで。
あっそうか、これ『ツンデレ』の『デレ』か……もう言ってくれればすぐに行動するのに。
「こっちです」
「ん」
メルナの手を掴んで速足で歩く。
学生達の視線をさけ路地を抜け、さらに人気のない場所に行く。
一軒の酒場があり昼間から飲んだくれが外にいるような酒場だ。
「ほう、ロウにしてはロマンも何もない所じゃの」
「たまには。じゃぁ個室とって来ますね」
「なん?」
「え?」
メルナが俺の手を抑えた。
酒場に入る前に体の動きが止まる、慌ててメルナを見るも不思議そうな顔で俺を見て眉間に皺が増えた。
「大丈夫ですって防音です。たぶん」
「………………ライト──むむむむむむううう!」
あっぶね! 慌ててメルナの口を塞ぐと集まった魔力が空気中に散っていく。
周りの酔っ払いが何事かと慌てて去って行った。
「メルナ。こんな学園都市で魔法は駄目だって……じゃなくてもどさくさに紛れて帰るのに」
「んあああああにを正論言おうとしてるのじゃ!! あれじゃろ! 防音の個室で何をさせようと!」
「何ってセ──ぶっオロロロロロロロロ」
腹に衝撃が走った。
魔法で来ると思っていた分、いきなりの打撃は不意打ちである。しかもこの近距離で相手はメルナ。避けるほうが難しい。
「あんたら……俺の店の前で何を……」
「ボロロロロ……ほ、ほら怒られた」
「…………帰るのじゃ」
メルナがちょっと怒ってる。
「と、言っても他に珍しい物っても……地下のカジノぐらいしか」
「っ!?」
「っ!!」
メルナの動きと酒場の主人の動きが止まった。
学園都市最大の謎。
なぜか地下にカジノがある。
「景品はなんなのじゃ?」
「『白のレオタード』『もっと魔力の実』『もっと知力の実』後は『竜の瞳』とかだったような。一番お勧めなのは『白のレオタード』で」
景品は『白のレオタード』
防御力もそこそこ、強くは無いが20万コイン。
1コイン10金貨って事で価値は凄い、ちなみに何着でも取り換えられる。
何が凄いって、その胸の部分が見えるのだ! 真実は取り換えたその目で確かめて欲しい。
「いくのじゃ」
「え!? そんなに俺に見せたいんですか!? まぁ普通に見るよりも興奮するもんな、下なんてバレオが邪魔で見えなかったけどアレ絶対にくっき──」
「ワラワが欲しいのは『竜の瞳』じゃ!」
「ああ……そっち? 古代人が作った見えない道を見るだけの消耗品アイテムっすよ…………ねぇ《《店主》》」
「ほう……」
俺が怒鳴り込んで来た店主の肩を掴むと、メルナが何かを察し反対側の肩を掴んだ。店主は俺とメルナを見ては首を横に振る。




