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潔癖症の私が気付けば世界最強に〜この世界で黒髪は絶世の美女扱いらしいです〜  作者: 猫崎ルナ
2章 異世界オーク怖い

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なんかあるけどあれはなんだ?



 あれから私達は街で聞かれたらどう答えるかと話し合ったのだが、一向にいい案は浮かばなかった。


「記憶喪失で押し通すとか…」

「そうだとしても私達の荷物の事が…」

「セイラの魔法は貴族に目をつけられると…」

「この森から怪我も汚れもないままでとなると…」


 話せば話す程に詰んでいくような錯覚までする。いや、錯覚ではない、事実である。


 そして私が使う魔法は天使(仮)が言っていた様に珍しいから、バレれば貴族や王族に取り込まれる可能性があるかもしれないと。

 荷物を少量入れる魔法袋もこの世界にはあるらしいのだが、そもそも私達は袋も鞄も持っていない。

 苦し紛れにズボンのポケットが魔法袋であるなんて嘘を言ったとしても、それは流石に通じないだろうと言われた。まぁ、そうだろうが…。


 これから先そこら辺に都合よくものが落ちている可能性も低そうなので、完全に詰みである。

 ゲームの様に謎の行商人が立っていて購入ができるなんて事はありそうもないのだ。


 互いに何か良い案がないかと頭を悩ませるも…

 記憶喪失?んなばかな。異世界転移?そんな事誰にも言えない。

 二人の関係?森で出会った?んなアホな。

 荷物は無いのか?此処にあります、ドサドサ。…貴族とかに連れ去られて終わり。

 口には出さないが、お互い考えたことは違えども、結果は概ね同じだったのだろう。


「…周り真っ暗だし寝る?」

「そうですね、明日も歩きますし、とりあえず寝ましょうか」


 そう言って私、レイちゃんの順で仮眠する事にした。因みに今日は私が先に見張するよと言ったけど断られたから先に寝たのである。虐待じゃ無いからね!


 朝、互いに身支度を終えて枝から降りようとしたのだけれど…

 何かやたらと筋肉マッチョな男の人が斧の様な武器を持って立っている。怪しい。怪し過ぎる。…なので、鑑定してみた。


 *

 オーク

 レベル20

 オス

 *


 …。魔物じゃん!!!しかも思ったよりもレベルが高かった。

 その時、同じ様にソレを見ていたレイちゃんは何かに気が付いた様で、突然小声になり私の耳元で話しだした。あっ、ちょ、色んな意味で落ちるからやめて!


「セイラ、あれは危険です」

「え?武器持ってるから?」

「いえ、違います。あれは…」


 かなり真剣な表情で喋るレイちゃん。こんな時も可愛い。

 そんな事を考えてる私とは違い、レイちゃんはしっかりとオークの事を教えてくれた。まったく頼れる相棒である。


 曰くオークは大人の男性は殺し、女と子供は巣に持ち帰るという。

 想像したく無いが、連れ去られた女は苗床にされ、子供はオークの子供のご飯になるとか…。


 普通の人間では太刀打ちできないほど強く、人間と同じ様に武器を使い知恵もある事でとても危険視されており、名のある冒険者数名を集め討伐に向かわなければいけないらしい。

 オークを発見したら即座に逃げ、街などの外壁がしっかりしてる場所に行き、ギルドに報告をするのが見つけた人の義務らしい。

 そりゃあ人間にとって危険でしかない魔物だから当たり前だろう。


「って事は私達って…」

「見つかれば苗床と餌…ですね」


 泣きそうである。


「そ、それって、私の魔法でも無理そうなのかな?」

「それはわかりませんが、幸いこちらには気付いていませんので、このまま隠れているのが得策かと」

「倒せなかった場合が怖いもんね、うん。隠れとこ」


 私達はゆっくりと一歩のちずさり、隠れることを選択。

 視界からオークが消えた事にやや安堵するが、見えないと怖くなるのも仕方のない事だろう。

 私は少し考え、オークの居場所がわかる魔法を考えた。


 ゲームとかで画面端にマップが出て、敵の位置が丸い点で表示されるアレ…サーチ、サーチ魔法にしよう。

 私はサーチ、オーク。と頭の中で考えてみた。

 すると、視界の端に地図の様なものが写り、赤い点がさっきのオークがいた位置に一つ。そして…


「えっ?」


 何故か私達に重なる様にもう一つ赤い点があったのだった。


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