さて、これからどうするか…
二人で旅をする事が決まったので、互いに交代で仮眠をする事にした。勿論木の上でだ。
この枝は結構太いので、普通に横に並んで座れるのだ。異世界の木すごいなぁ…ファンタジーだなぁ。
あ、でも、太いけどやっぱりちょっと怖いから、風除けも兼ねて土壁で壁を作ってみた。
もし寝てからフラーっとなって落ちそうになってもこれが有れば大丈夫だよね!うんうん。
よし、どちらから寝る?ってなった時に、レイちゃんが「どうか先に寝てください」って何度も言うから、私は先に寝させてもらった。
正直歳下の女の子よりも先に寝るのはって思ったけど、何かあった時に睡眠不足だと大変だって言われたら寝るしかないよね。ごめんね。
そして数時間?ぐらい寝かせてもらってから次はレイちゃんの番って寝かせたのだけど、もう、素晴らしいの。
何が素晴らしいかと言えば、座って寝てるレイちゃんの頭が私の肩に…!
なんと、無防備な姿で私に寄りかかって寝ているのだ。安心し切った表情をして…!くっ…レイちゃんの事は私が守る!
そんな事を思いつつ、恒例の定期的なお風呂魔法&浄化魔法を使って身綺麗にする。女の子だもの、いつも綺麗で居たいじゃないの。あ、ついでにレイちゃんにも。
すると、土汚れがあった場所は綺麗になり、ペタンとしていた薄桃色の髪の毛はふわふわに…!癖っ毛とかじゃなくて、全体的にべったり感が無くなったって感じ?サラサラのふわふわで可愛いです。
そういえばこの世界のお風呂事情ってどうなってるんだろ?あとで聞いてみなきゃ。
んー…服も綺麗になったけど、やっぱり質が悪いからガサガサのまま。あ、私がパーカーの中に着てるインナーをとりあえず貸してあげようかな?それだけでも断然良いと思うんだよね、起きたらこれも聞いてみよう。
そんな事を思いながら魔法の練習をしてみたり、棍棒を魔法で切り分けてスプーンとかフォークとかを作ってみたりと黙々と魔法を使っていたらレイちゃんが起きた。
レイちゃんがむくりと身体を起こしたので、私の肩から温もりがなくなりちょっと寂しい気持ちに。
寝起きでぼうっとしてた様で、レイちゃんは目をこすってからこっちを見て凄く驚いた顔をした。
「…っ‼︎!」
「おはよーこんな所だけど、よく寝れた?」
「は、はい…おはようございます…」
寝起きの顔を見られた所為なのか、レイちゃんの顔はまた耳まで真っ赤になっていた。
肌が白いとすぐ真っ赤になるのかな?可愛い、可愛い!
いや、そんな事よりも
「今日はこれからレイちゃんのいた村に行く予定だったのだけれど…そこ以外に村とか街とか近くにないかな?ちょっと色々買ったりしたくて」
「えっと、僕の居た村から1日で街へ行けるらしいのですが、ここからだとどのぐらいかかるかわからないです…」
「一日かぁー…」
ここから村までは数時間…レイちゃんがいる事を考えれば5時間はかかるかな?でも魔物とか出てきたらそれよりかかるかも?
そうなると途中でまた野宿しないといけないかな?夜中に街に入るのはちょっと常識的に駄目そうだし…うーん?
「あの!僕の事は大丈夫なので、あの!全然村に寄ってもらって大丈夫なので!」
私がうんうん唸りながら考えてるのを見てなのか、レイちゃんが両手をブンブンと振りながらそんな事を言い出した。
何で心優しい子なのかと涙が出てくる。
自分を捨てた村に寄っても良いとか…ほんとにもう…。
「ううん。行かないよ?レイちゃんが悲しい思いする可能性があるんだし。私も嫌な気持ちになっちゃいそうだからやめとこう?」
「ん…うん。」
私は涙を滲ませながらレイちゃんの両手をそっと包み込んでそう言った。
レイちゃんはちょっとびっくりした顔をした後に少し恥ずかしそうな表情をしながら微笑んで了承してくれたのだった。




