↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PKになった俺は孤立するしかなかった  作者: 北神悠
第四章 光の王冠と土精王国
89/113

Ep85 ユーノラの正体(真)

 互いに簡単な自己紹介を済ませ、サナたちは会議室の様な中央にテーブルがあり、その周りを椅子が囲った部屋に案内される。



「で、この後どうするつもり」


「貴様! いきなり現れて何様だ! ユーノラ様に無礼ではないか!」


 サナの態度にユーノラの横に立っていたリザードマンが声を荒らげる


「なによ? 一番偉そうなやつに作戦聞くのが効率的でしょ。で、どうするの」


「このガキが、立場の違いを分からせてやる」


「やるの? いいわよ」


 サナは不敵に笑い、目をぎらつかせ、二人はそれぞれの武器に手をかける


「ドッジやめろ!」

「サナも、喧嘩しに来たんじゃないでしょ」


 ユーノラと風香がそれぞれ止めに入り、二人はしぶしぶと引き下がる


「部下が申し訳ない」

「いえ、こちらこそ礼儀をわきまえずに申し訳ありません」


「ツナ吉とシーチは私の恩人だ。その仲間であるこの二人も同様だ。それに、我々には余計な争いをしている余裕はない」


 ユーノラは部下たちにそう言うと、改めてサナと風香の方を向き


「二人とも話しやすいように話してくれて構わない。作戦はある。意見があるなら教えて欲しい」


 サナは腰を下ろし、風香は小さく謝罪をして元の場所に戻る



「作戦と言えるほどのものではないかもしれないが、王冠を奪おうと思っている」


「王冠ですか?」


「ああ、ドワーフ王の王冠は初代から伝わる品で、王冠に認められた者が王となれる」


「その言い方をするってことは、現王は王冠に認められてないのね」


「っ! そうだが……なぜわかったのだ?」


 サナの発言に、ユーノラが驚いたように言葉を返す

 ユーノラとしてはそこまで情報を開示するつもりはなかった

 知れば王国からサナたちまで狙われてしまう


「はぁ、そんなにわかりやすく王を決める道具があるのに、あなた達は排斥されてる異種族を屋敷でかくまってるじゃない。つまり、まだ勝ち目があるってことでしょ」


「……そうだが」


「なによ、はっきりしないわね。戦いならあたしが力を貸してあげるわよ」


「サナ殿、その気持ちはうれしい。しかし、王国を相手にすることになるのだぞ!」


「そうね、楽しみだわ」


 フフフとサナは嗤う


「はぁ、ユーノラさん、彼女はあれで普通ですから。それに、私も仲間が罠にはめれれて、黙っていられる程できた人間じゃありません」


 風香も今回の事件に対して怒りを感じていた

 許せるものではない

 それに、王都に潜伏したときのドワーフの兵士たちの実力を考えると、十分にやれるという打算もあった


「ユーノラさん、俺も手伝うっすよ」


「団長がやるっていうなら、私もダメ兄も参加確定」


「しかし、危険が」


「やるの? やらないの?」


「……すまない、力を貸してほしい」


 ユーノラは申し訳なさそうに、サナたちに頭を下げる


「ユーノラさん、王冠ってそんなに簡単に盗めるんですか?」


 話題を変えようと、風香がユーノラに質問する


「金庫には王族なら入ることができる。そこまで何とかたどり着くことができれば、王冠を得ることは可能なはずだ。幸い、王の甥はここにいるからな」


 改めてユーノラは作戦の骨子を説明する


「それで、その甥ってどこにいるのよ?」


「団長何言ってるんっすか、目の前のユーノラさんがそうっすよ」


「はぁ? この子は女でしょ」


 何をわけのわからないことをといった顔で、サナは全員を見回す


「「「っ!」」」

 その言葉に、サナ以外の全員が息をのむ


「ちょっと、流石にそれは失礼よサナ」

「団長、ユーノラは男って言ってた」

「そうっすよ、姐さん」


「風香はごみ箱にまみれすぎて目が腐ったの? あんた達も、どっからどう見たって、ユーノラは女よ。そうでしょ?」


「私は、私は……」


「はぁ、何か理由があるのかは知らないけれど、偽りのままではいつかうまくいかなくなるわよ」


 そこまで言い切ったサナは「寝るわ」と言って一人部屋を出て行ってしまった



「本当なんですか?」


 恐る恐る風香がユーノラに尋ねる


「……この場でうそをついても仕方ありませんね。はい、私は女です」


「ユーノラ様っ!」


「ドッジ、いいのです。サナの言う通りです、私はこれまで自分を男だと偽って生きてきました」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。