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PKになった俺は孤立するしかなかった  作者: 北神悠
第四章 光の王冠と土精王国
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Ep77 王都潜伏

 脱獄してから3日、未だにツナ吉とシーチはドワーフ王国王都バルカムから出られていなかった


 みゅうみゅう姉さんに助けてもらい扉の外に出た後は、いくつもの路地を通り抜け、夜明けにはユーノラさんの別邸へとたどり着くことができた

 そこは白を基調とした大きなお屋敷で、俺たちが着くと数人のエルフや獣人と思われる使用人たちが快く迎え入れてくれた


 まずはベットにあれから目を覚まさないシーチを寝かせる

 それから、多少医療の心得があるエルフのメイドさんに診てもらったところ、全身を強く打っただけで、特に身体に異常はないそうだ

 夜の間ずっと走りっぱなしだった俺は、そのまま着替えもせずシーチの隣のベットで眠った






 ゆさゆさ


 ゆさゆさ


 ん、なんだ、体が揺らされている


 ゆさゆさ


 ゆさゆさ


 だんだんと意識が覚醒してい……


「む、えいっ」


 体が転がされ、ちょっとの浮遊感のあと、全身に衝撃がきた


「ぐへぇ、っな、なんだ」

 

 慌てて身を起こすと、そこには半目のシーチがいた


「む、相変わらずダメ兄はダメ兄、いつでも戦えるようにしておかないとまた団長に怒られる。全く仕方がない」


「また手厳しいなぁ。戦闘中じゃないんだから、もっと優しく起こしてくれてもいいじゃないか」


「最初は優しくした。それでも起きないダメ兄が悪い。私は悪くない」


 うんうんと一人で納得するシーチ


「はぁ。それで、体の調子はどう?」


「問題ない、それと、その……ありがと」


 ぷいっと横を向きながら、小さな声で呟く

 表情はほとんど変わらないが、顔がわずかに赤くなっている


(いつも無愛想な妹がデレた!? こうしていると可愛いやつなんだけどな)


「っ、うるさい」


「な、なんでっ」


「ダメ兄の考えてることなんて、顔を見ればわかる」


 ベットを飛び越え、シーチの飛び蹴りがツナ吉に炸裂する

 彼女シーチをよく知る人物ならば、その顔がとても嬉しい時の表情だとわかるだろう




 その後、兄妹で情報交換していると、ドアがノックされユーノラさんが入ってきた 


 俺達が寝ている間、彼は情報を集めていたらしい

 そして今、王都には厳戒令が敷かれているということだ

 理由は重罪人の他種族が脱獄したため


「他種族って俺たちのことっすか」


「その、すまない、やはり私の投獄は国民には知らされていないみたいなんだ」


「それって」


「牢に入れるには罪が必要だ、しかし、王族が犯罪を犯して投獄されたということはイメージの低下につながるからな。ただでさえこの国は10年前に王子が失踪している」


 そう言って、ユーノラさんが懐かしそうに遠くの方を見た


「それで、私たちは外に出れないって事?」


「ああ、全ての門で厳重なチェックをしているらしい。ドワーフでさえ厳しいのに、他種族の君たちでは見つかれば相当厳しく検査されるだろう」


「抜け道は?」


「私が知る限り門より安全に王都を出るルートは知らない。幸いここは簡単には発見されないだろうし、私も手を尽くして君たちの潜伏を手伝う。だから、厳戒令が解けるまではこの屋敷にいた方が良いと思うぞ」


 そうして、俺達はユーノラさんのお屋敷で厄介になることになった 

シーチがデレた

なんだかんだ言って仲の良い兄妹なんですよ(笑)

読んでいただきありがとうございます

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