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PKになった俺は孤立するしかなかった  作者: 北神悠
第四章 光の王冠と土精王国
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Ep75 脱獄計画

「いったい何を言い始めるんだ君たちは」


 ユーノラさんは、突然のことにビックリしたような声をだす


「ユーノラ、これは私たちも、あなたも得する話」


 そもそも、俺とシーチが穴を掘っていたのはこの場所がどういった場所かわからないからだ

 ストレージに関してはバレていないので、普通に武器は持っている

 やろうとおもえば牢屋の扉をブチ破ることくらいは問題ではない

 しかし、その先に不確定要素が多すぎる

 姐さんが入れば別かもしれないが、俺とシーチの二人では流石に警備兵と戦いながらここを突破するのは至難の業であろう

 なので強行突破は最終手段として、本当にやばくなるまでは別の手段でということで今に至っている


 しかし、王族であるユーノラさんがいるのであれば話は別だ

 周囲の土地感もあるだろうし、彼ならば外に信頼できる協力者もいるだろう

 そうなれば王都から脱出出来る可能性はかなり高まるはずだ


 それにユーノラさんも危険な薬について調査するなり、止めるなり外に出れば活動することができる

 ここにいる限りは情報を得ることも、行動することもできない


 俺達は利害が一致しているはずだ

 



 彼はしばらく考えこむと


「ふむ、確かにこのままここで座して見守るには状況が悪そうだな。わかった、君たちに協力しよう。確かに私はこの牢の構造も知っているし、君たちが王都から抜け出す方法にも心当たりがある」


「え、なら」


「だが、条件がある、見たところ君たちは冒険者のようだしどうか私を手伝ってはくれないか」


「具体的にはどうすればいいんっすか?」


「私を父のところまで護衛して欲しい」


「ユーノラさんの? それって……」


「ああ、現国王の弟だ。父も私と同じように今のドワーフ王国の制度に疑問を持っている。君たちの事情を話せば必ず脱出にも手を貸してくれるだろう」


「わかった、それくらいならお安い御用」


「そうか、それにしてもどうやってここから出るんだ」


「そっちは任せて欲しいっす。ただいくつか心配なことがあるっすよ」


 そう言って俺はここの扉以外に抜けなきゃいけない場所についてユーノラさんと話し合った

 結果として、ここの扉が一番頑丈な扉らしい

 そして、夜であれば警備もかなり緩くなるそうだ


 後は、そう思いシーチの方を向く


「時間なら大丈夫」


 シーチは時間把握のスキルを取得している

 時間を把握するのは料理をすることにあたって重要なことらしい

 陽の射さない郎の中でも時間を正確に知ることができる


 他にも穴がないか確認し合い、脱出の機会を待った


 



 牢に入れられて10日目の深夜

 

 シーチと合流したユーノラさんと頷き合う

 作戦決行だ


 まずストレージからトラップ解除用のヤスリとナイフを取り出し鍵を切り取る

 既に半分位までは事前に削ってあるので、ものの数分で鍵を壊すことに成功した


 扉をそっと開け、周囲の様子を確認する


「監視はいないっぽいっすね」


「ほう、なかなかの手際だな」


 ここまでの一連の作業を見ていたユーノラさんは感心した様な声を出す


「ダンジョン探索には必須のスキルっすからね、えっと、ユーノラさんにも一応渡しておきますね」


 そう言って、ストレージに入っていた予備のショートソードを渡す

 大したものではないが、丸腰よりはいいだろう

 既に彼にはストレージのことを話してあるので、驚くこともなく装備する


「それじゃあ行くっすよ」


 脱出経路は頭に入れてあるので、俺が先頭で進む

 殿はシーチで最も戦闘力のないユーノラさんを挟む形だ



 途中で何度か警備兵と出会うが、まさか脱獄するとは思っていない為か全員気づかれる前に気絶させることができた

 気絶した警備兵は全て物陰に転がしておく




「何だお前たち、っ、あなた様はっ、全員、脱獄だ! 脱獄しゃぐはぁ」


 あと少しで脱出できるというところで、突然後ろから出てきた警備兵に見つかった

 たまたま死角にでもいたのだろう

 すぐにシーチが斧を投げて倒したが、思いっきり叫ばれてしまった


 周囲から騒ぎを聞きつけたのか、足音がこちらに向かって響いてくる


「くっ、ここまで来たというのに」


「まだ諦めるのは早いっすよ」

「ダメ兄の言うとおり」


 俺もシーチも武器を構え直し、ユーノラさんの手を引いて駆け出す

 既にバレてしまったのだ、隠れて進む必要もなくなった

 街中まで逃げれば、どうにかなるだろう


 襲いかかってくる警備兵をなんとか蹴散らしながら出口を目指す



読んでいただきありがとうございます

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