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PKになった俺は孤立するしかなかった  作者: 北神悠
第二章 苦労少女と守護人形
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Ep35 うっそー嘘だろ嘘でしょ

 そろりそろりと崖際の森の中を慎重に進んでいく


 ここでバレたら元も子もない


 私たちはターゲットのアジトがあるであろう森の奥を目指していた


 途中2回ほどプレーヤーの気配をサナが捉えたけども、どうやら見つからなかったようだ


 私には全くわからなかったが、サナの動物じみた気配察知能力は並ではないらしい





 そして夜、一人の鈍そうなプレーヤーを見つけたので後について行くと、小さな小屋が見えてきた

 どうやらあそこがアジトらしい


 後は一番油断が大きくなる深夜闇に紛れて襲いかかればいい


 アジトさえ抑えてしまえば、残りはゴキブリホイホイ形式で集めることが可能だろう


 最悪何人かは取り逃がすかもしれないが、ここまで延々と戦い続けてきたサナに勝てるプレーヤーはいないだろう


 ただでさえ時間があれば戦い、戦えない時でも筋トレしたりイメトレしてたりする戦闘狂だ

 それに合わせて、非常に高いセンスと感を併せ持った彼女に正面から挑んで太刀打ちできるプレーヤーなど正直見当がつかない

 前のゲームでは、効率プレーやってるやつらや、重課金者を打倒してきた彼女である

 同じ時間しか経過していない上、課金ブーストしていないプレーヤーに対して、こと戦闘で負けるはずがなかった

 


 

 しかし、アジトにいくらか近づいた瞬間サナが急に歩みを止めた


 シュバン


「どうやらバレちゃったみたいね、ツナ吉奥の奴らを、シーチはあっち、風香はそっちの奴、あたしはこいつをやるわ」


 矢を剣で弾き飛ばしなが口早にサナが指示を出す

 こういう時のサナは恐ろしいほど頭がキレている

 いやまぁ、別の意味でキレている事もあるけども


 既に矢を切り払い、上から襲いかかってきたプレーヤーと剣を合わせるわずかな時間で剣を一本飛ばして矢をつがえようとしていた男を仕留めていた


 私もサナが指示した方に居たプレーヤーめがけて走り出した

 どうやら全員が気付いていたわけではなく、私の相手はまだかなり動揺していた


 なので剣を合わせる事もなく、バッサリと相手を袈裟斬りにした

 まともな防具もつけてなかったことと、後衛系のジョブだったからであろうか彼のHPは一発で0になってしまった

 急所に当てたボーナスも入っていたのかもしれない


「嘘だろ」


 そう一言言い残して、彼は光となって消えてしまった


 これが私がこの世界に来てはじめてPKだった 


 もちろん、現実世界で人殺しをしたことなんてない

 PKに関しては、前のゲーム時代でも襲ってきた相手を返り討ちにしたことが数回ある程度だ

 でも、とっさに手が震えたり戦えなかったりしなかったのは、どこかで私がここをゲームだと思っていたからだろう


 正直気分が悪い

 血が出たりしなかったことが幸いとは言え、酸っぱいものが口に上がってくる

 しかし、ここで足を止めるわけにもいかない


 遠くの方ではシーチちゃんやツナ吉君も戦っているのである

 そこで、ふと気付いた

 

「嘘でしょ」


 そんな言葉が思わず口から漏れた

 なんたって、最初にサナ相手したプレーヤーが未だに剣をぶつけ合いながら戦っていたからである

 しかも、二人とも同じようにHPを減らしながら

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