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PKになった俺は孤立するしかなかった  作者: 北神悠
第二章 苦労少女と守護人形
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Ep32 北へ

 朝、雲もなく気持ちの良い天気だ

 今日はレッサーデビルトレントの加工も終え、次の場所を目指して行動するつもりだ

 既に家を解体して、先程朝食も終え、必要な道具は全てストレージに収納完了してある



「よし、それじゃあ出発だ」


「うー!」


 カバ太が元気よく鳴く


「ちょ、ちょっと待って欲しいでし」


 フラフラになりながらリーフが待ったをかける


「ん? どうしたリーフ」


「どうしたじゃないでし、なんでこんな重い装備しないといけないんでしか」


 ビックビギナートレント製の装備を全身に纏ったリーフが叫ぶ

 スキルの飛翔を使っているのか、少し浮いていて傍から見ると小さいリビングアーマーみたいだ


「体力作りだ」


「精霊に体力なんて必要ないでし」


「何を言ってるんだ愚か者、もの作りには体力は必須だ、素材集めも、道具を作るにもな」


「それにしてもいきなり厳しすぎでし」


「けどなぁ、それなら例えランク3の魔物に襲われても簡単には死なないぞ」


「重すぎるでし」


「突然横合いから襲われるよりはいいじゃないか」


「別にリーはそんなことしなくても見えないから大丈夫でし」


「そんな考えだからダメなんだ! じゃあ強い魔物の素材が必要になったらどうする」


「こっそりと毟って取ってくるでし」


「ほう、ドラゴンの肝とかもそうやって取れるのか」


「うっ、師匠は意地悪でし」


「それに、カバ太もこうやって強くなったんだ、先輩を見習ってお前も頑張るんだ」


 妙に体育会系意識の強いヒロであった


「でも師匠、この状況では戦えないでし」


 ただでさえ防具だけでもフラフラなのに、さらにここに武器まで加えたら戦うどころか、振りかぶるのも難儀だろう


「それでいいんだ、そのうち体力がついて戦えるようになる、さぁ行くぞ、付いてこれないと置いてくからな」


 そう言って、ヒロとカバ太は歩き出す


「わー、ちょっと待って欲しいでし」


 そのあとを必死に飛翔スキルを併用しながらよろよろと付いていくリーフだった




 先日のレッサーデビルトレントとの戦いで、既にこの場所にヒロは見切りをつけていた

 既にランク3の敵ならある程度は太刀打ち出来るだけの装備がある


 そして、木工系で言うのであれば既にランク3ではヒロには物足りなくなっていた

 時間と手間さえかければランク5の素材も最高品質にできるヒロは新たな狩場を必要とした

 既に忘れている時もあるが、未だにプレーヤー名は通常の白ではなく黒のままである

 この世界に来て2週間以上が経っている現在、上位のプレーヤーは相当先まで探索していることだろう

 もし正義感の強いプレーヤーに鉢合わせようものなら、簡単に負けるつもりはないが、それでも心配である






 スタートの街は、北の大陸の南西に突き出す半島である

 今ヒロたちは、その最も南に居る事になる

 その為、どこかに行くにしても一度スタートの街の方へと移動する必要があるのだ


 もちろん船を作るという選択肢もあるのだが、海にいる魔物の強さがわからない以上危険は犯せない

 それにβの時と大きく変更がなければ、陸路なら2つ先のサンドルク周辺まではランク3の魔物しか遭遇しないはずである


 



 ここら辺の魔物でランク3を除けば1分も掛からず倒すことが出来る為、朝に出発して夜になる頃には森の出口付近まで戻ってくることができた

 二週間近くかかって奥まで進んだ森が僅か一日の距離であった

 そのことに、ヒロは小さな達成感を感じていた


「し、師匠、も、もうげんかいでしぃ、うきゅう」


 ここまで、なんとか付いてきたリーフがその場でぶっ倒れる

 もっと前でぶっ倒れると思ったが、意外とガッツがあるようだ

 まぁ途中であまりにも文句と泣き言を言うので、歩くスピードを早めて置いていったことが功を奏したのかもしれないけども


 しかし、こんなにスタートの街に近いところで足止めをくらうのはまずい

 しょうがないので、リーフの防具を外させてストレージに仕舞い、リーフ自身はカバ太にくくり付ける

 リーフは既に力尽きたのか文句も言わず、縛り付ける頃には寝ていた


 こっから先は一時的に身を隠せるような場所がなく、いくら夜で街から離れた場所を移動するとしてもなるべく時間をかけたくない

 徹夜はこっちに来てからやたらとすることが多いので問題ない

 夜が明ける前に、第二の街ミネスの西に広がる森に入るつもりだ


 軽い休憩を追え、オレとカバ太はスピードを上げて走り出した

 オレ自身レベルが上がったからなのか、かなり早いペースで長時間走ることができるようになった

 

 しかし、それ以上にカバ太がすごい

 リーフよりも三倍以上重い防具を付けてここまで来ているはずなのに、まだまだ元気いっぱいだ

 さっきも休憩中「うーうー」と楽しそうに鼻歌を歌っていた

 オレが作業中に歌っていた歌を覚えたらしい



余談


 最初のキャラメイクの質問集第一弾(風香の場合)


 Q

 あなたは、今お金がありません


 A

 簡単な依頼を受けつつ、自分の適正レベル範囲内のモンスターを倒しながらお金を稼ぐ



 Q

 あなたは、今目の前に大きな水晶があります


 A

 まずは周囲の安全確認と、水晶にトラップや呪いなどがかかっていないかチェックする

 その後鑑定を行い、どうするか決める

 危険があるようであれば、情報を公開し積極的に危機を知らせる



 Q

 あなたの街がモンスターに襲われています


 A

 現状を把握し、反撃できるようならば戦い、戦力差が大きいようであればなるべく被害が出ないように気をつけつつ撤退する



 Q

 ドラゴンにお姫様がさらわれました


 A

 イベントかどうかチェックをし、イベントであればそれに従う

 個別のサブクエストであるならば、条件を確認して解決する



 Q

 魔王が復活しました


 A

 メインクエストである可能性が高いので、wikiや掲示板のチェックを行い情報を集める

 ギルド内でスケジュールを調整して挑戦する



 最初のキャラメイク質問集(サナの場合)


 Q

 あなたは、今お金がありません


 A

 だから?



 Q

 あなたは、今目の前に大きな水晶があります


 A

 敵なら戦う



 Q

 あなたの街がモンスターに襲われています


 A

 全滅させる



 Q

 ドラゴンにお姫様がさらわれました


 A

 ドラゴンを斬る



 Q

 魔王が復活しました


 A

 ほふりに行く



 



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