↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
4/8

(4)「高床式藁の家」

レンガの製造は思ったよりずっと早く出来ている。レンガの家完成までの時間はそうかからないかもしれない。

「俺の後ろにはタクローがいる。なんかそんだけでも、何でもできるような気がするブ。」

ブチル兄はそんな事を言ってくれた。


夢中になっていて、忘れてた。

ジブタル(次男)兄さんとトンル(長男)兄さんは大丈夫だろうか。童話だと、木の家も狼に吹き飛ばされる筈だ。レンガを持って行って補強したら、耐久性は上がるかもしれない。


早速、ジブタル兄の家に行ってみた。ログハウスの家の横に高足の物見やぐらのようなものが立っていた。その上には藁の家。トンル兄はあっちかな。土台部分の木組はジブタル兄が作ったのかもしれない。


遠方からの見張り役をトンル兄がやり、ログハウスのジブタル兄に知らせる。流石ハイオーク種に進化した二人だ。役割分担がある。ただの居候だった童話の解像度が上がってる。


僕の「気配察知」があれば物見やぐらは要らないけどね。


ジブタル兄の家の中は、小学校の時に行ったスキー合宿の時の山小屋みたいで、少しワクワクした。

一段高くなっている床には編んだ藁が敷かれていて、雑魚寝もできそうだ。この藁はトンル兄の仕業だろう。

「いいだろ、タクローも家が欲しくなっただブ?」

野太い豪快な声のジブタル兄。豚というより猪の化身みたいだね、この人。あ、でも突破力はトンル兄かな。速さはトンル兄だ。


土間に降りると、粘土と石で作られた簡単な釜戸があった。これは補強しながら使ううちにだんだん硬くてしっかりしたものになる…あ、これレンガの原型じゃないか。


遅かれ早かれ、ブチル(3男)はレンガの家を作るわけだ。

僕は、現世知識で物語を加速させる役割ではないのかもしれないな。


「!」

わっ、来ちゃった。補強してる間が無いじゃないか。くそ、イベント予告とかてくれよ。

ENEMY:ウルフ種レベル21 特殊能力:ウィンドブレス、???。


トンル兄の「来るぞ、ジブタル備えろ!」という声が聞こえる。


「おい、豚、降りてこい。じゃないと、この櫓を吹き飛ばすぞ」

あれ?ターゲットがトンル兄の櫓になってる。


サイレンのような遠吠えがして、突風のような音がする。トンル兄、大丈夫だろうかと思ていると、「!」がすごすごと遠ざかって行った。


僕はジブタル兄に断って扉を開けると、そこには笑顔のトンル兄がいた。


「タクロー、櫓はいいぞ。奴のウィンドブレスは届かない。」


なるほど。高床でスカスカの土台に息を吹きかけたところで問題ないよね。


夕飯の準備ができたようだ。いつどこに居てもお腹はすく。食って寝る。それは変わらない。どうせ僕は豚だし。


フカフカの藁の上で僕は考えていた。

どうも、微妙に童話「三匹の子豚」とプロットが違うぞ。

ある意味今後の展開が楽しみだ。


名前 タクロー

種族 オーク種タイプ「ブタノオ」 レベル1

特殊能力 ステータスウィンドウ

     田久巳 琢郎

  気配察知

     ???

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。