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010 ファンタジーの世界だよな?

始めに。


ロール角等、あまり一般的ではないかもしれないので使っていません。(作者自身も分かりません 笑)


鉛直角は前を向いた状態から機首?を上げれば+(プラス)、下げれば−(マイナス)としました。


垂直角は真横から見た、身体の中心軸を通る面を基準にしました。


分かりにくかったらすみません。あまり詳しくないもので……(^^;;

 ヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォッッッッッッッッ!!


 うぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおああああ!!


 すまん、舐めてましたわ。

 怖い、マジ怖い。ちびりそう。出る所ないけど。

 風を切るような音が半端ねぇよ。


 さっきの俺、頭おかしいんじゃねーの?

 なんだよ、何が他人事みたいに高高度からのウィングスーツ着てダイブかなー?だよ!!

 エルム、ホンマすまん。


 それにしても、代行者に任せてたらとんでもないな。

 タワーの詳しい高さはわからんが……目の前に、バベルの塔並の高さじゃね?みたいな塔が出来ていくのには流石にビビった。


 そしてエルムは今、空を飛んでいる。


【現在時速350km、尚も加速。風魔法による推進力・軌道補正及び、呼吸補助正常。パイロットは体を鉛直角+2.1°、左腕、左脚を垂直角-1.5°修正してください。】


【修正が確認されました。目的地まで約2時間。】


 あ、無理だこれ。

 自分で提案した方法だけど、ここまで精密な制御は無理だ。自信が無い。

 正直、風魔法で顔の保護や上昇気流でサポートするぐらいの心構えだった。


 今では甘い考えだ。

 あと、代行者が精神統一で覚醒してない?気のせいじゃないよな?


【これより減速行動に移ります。体を徐々に起こして下さい。頭を後ろにもっていき、手のひらを地上に向けて押し出し、足を広げる感覚で。パイロットの筋力ならば可能です。】


 ノルマ達成の為に本気ですか……


【水平より+10°】【+20°】【+30°】【+40°】……


【ok、風魔法による逆風の発生開始。】


 ……【時速350km】【330】【300】【260】【200】【130】………


 ………減速も風魔法と空気抵抗でって考えてたけど、代行者がしてくれなければどうなっていたことか……

 素人がウィングスーツに手を出すのはやめましょう、だな。


 気をとりなおして。

 エルムの背中には代行者監修のバッグがある。

 可能な限り、飛行の邪魔にならないよう設計してるらしい。


 が


 それは置いといて、バッグの中には治癒の実が3個と契約の実が1個入っている。

 契約の実は最悪の場合を想定した保険だな。

 余計な負担が掛からない治癒の実で済むなら、それに越したことはない。

 思いの外時間がかかってしまったな。街に着いたら夜なんじゃないか?


 ーーーーーーーーーーーー


 しばらくすると、規模の大きな街が見えてきた。


 おお?あれがテトリアか?

 家が石造り、石畳みのなかなか良い街だな………辺りに目立った山は無いけど一体何処から石を?


【今は関係有りませんが。ここから北上するとドワーフの国、ドワトランがあります。

 そんなことよりパイロットは体を鉛直角+20°に戻し、右腕と右脚を垂直角+3°、左腕と左脚を垂直角-3°に変更して下さい。これより街の上空での旋回軌道に移ります。】


 ドワーフか………………………………………………………………………………めっちゃ会いたいな。それ。


 え?てことはこの国では、この街が結構北に位置してるってことか?


【はい、ちなみにここの国名はトルラドです。】

 トルラドかあ。

 もっと気軽に依頼が来るようなシステムが構築出来たらいいな。

 そしてドワトランとも交流を……


 ん?んんんん?

 ………なあ、代行者。霊素感知にすっごい反応があるんだけど?


【霊素が大量にある場合、精霊、死霊、生霊、呪、魂、そして死にかけの人等が存在していることが多いです。】


 目的地分かりやすっ!

 死にかけの人って絶対お嬢様だよな。

 代行者、今は街の上空を旋回してるけど、どうやって降りる?


【見つかるのは大変面倒ですので、風魔法で目標地点の屋根の上に軟着陸します。】


 何で面倒なんだ?


【領域侵犯、特に領空の概念は普及していませんが、街に入るにはそれなりの手続きが必要です。そして最も厄介な事が身分証明です。】


 身分証明って何がいるんだ?


【ならず者等が良く取得するのは冒険者の身分証明です。他には村で何年か生活をして○○村出身等の村長のお墨付きや、丁稚奉公等でのし上がって身分を手に入れたりすることがあります。】


 なるほど、将来取るとしたら冒険者だが今は時間が無いな。あ、俺は樹だった……


 よし、行こう。

 夜の街に音も無く、ムササビ…いや忍者のように舞い降りる。

 なんかメッチャテンション上がるなー。

 忍者○トリくん。いや、古いな。


【屋根に接触まで5m、4、3、2、1、0】

 ふう。見つかるかどうか見ているこっちもヒヤヒヤしたなー。

 サーチライトみたいなやつが普及して無いのは助かった。


 は?


 えーと、見張りは1、2、3、4、5、6、7891011121314、15?!


 領主の館だからこんなに多いのか?

 内5人は普通の人間より魔素の保有量が多いな。


 〔エルム、強い奴が中に5人いるから気をつけてくれ。〕

 〔はい、しっかり把握しております。〕

 ………エルムの目になんか剣呑な光が……いや、そんなことよりさっさと助けよう。


 エルムはウィングスーツから手と脚だけを出し、屋根の上を音もなく駆け出した。

お読みいただきありがとうございました。


「who am I?」という小説もどきも書いているので、よければそちらもどうぞ。

それのあらすじも書き直した事をご報告させていただきます。

失礼しました。

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