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6.旅程4 駐在地からリバーアン砦まで

旅程4部分が、旅程3部分の重複になっていました。教えてくださってありがとうございます。コピー・ペースト、編集作業が流れ作業になっているために発生したミスでした。確認作業を付け加えます。

 ロイを早めに出して、姫隊はゆっくりと駐在地を出た。

 その夜の野営地は、駐在地から次の宿営地までのちょうど中間あたりに定めた。


 夜、エルがテントにこもり、エイプリルはコーエンとともに最初の夜番についていた。

 小さくした焚火の傍には、シューネとグリンデが巨大な体躯を伸ばして、重ねた前足に顎を載せている。時々薄目をあけて、主人の顔をうっとりと見る。

 すぐ近くに戦馬が5頭、馬装を解いてタオルで汗をぬぐい、ブラシで毛並みを整えてもらい、ときどき足踏みをしながら立ったままうつらうつらしている。

 空に大姫がかかる美しい夜だ。


 エイプリルたちは、駐在地の指揮官が抜け道を密かに管理しているのではないかと思っている。ここで野営すれば、なにか動きがあるかもしれないと少し期待して待っている。

 伯爵領と隣の領の往来は、正式にはジガ城の内塀と外塀の間を通る道を使う。辺境伯爵領は王国内での部分的自治権を認められている皇国に対する防衛線だから、人の行き来を管理する権限もある。

 それを抜ける道があるのは、ある意味当然なのだが、そのことは警備責任者が知っていなくてはならない。

 指揮官は姫隊が1日余分に駐在地に滞在したことを不審に思うのが、その役務上当然だ。エイプリルの方が兵団ヒエラルキーの上位にいるのだから質問すれば答えるだろうが、正直に言うとは限らない。だから、姫隊は抜け道について指揮官が自主的に説明するのを待った。だが、説明は行われなかった。

 指揮官は鈍いのか?

 いや、そのような者に務まる地位ではないはずだから、これは一種の反逆で指揮官は何かの不正に関わっている、と彼らは思っている。


 エイプリルは夜半に夜番をラドクリフに替わり、エルの隣に潜り込んだ。その後コーエンがキャメロンと交代し、夜明けまではエルとキャメロンが担当して、何事もなく朝になってしまった。全員が何となく気合を外された風情なのは、姫隊ならではの脳筋風景だった。

 うっかりした動きを取れば、何かあると認めるようなものだから、指揮官側からすれば秘密があればなおさら動くことはできないのだが、このあたりは常にガリエルからの斥候に対処している姫隊の目線からは少し外れているのだろう。

 常在戦場という意識自体は悪いものではない。あとはお館さまにレポートを提出すれば取り計らってもらえるはずだ。


 その日は夜明けとともに野営地を発ち、宿営地を早々に通過してリバーアン砦まで急いだ。スケジュール通りなら、その夜宿営地には2組の巡回隊が泊まることになるので、さらに姫隊5人となると多すぎると判断したのだった。

 昼過ぎにリバーアン砦からジガ城へと巡回する隊とすれ違い、隊から敬礼を受けた。

 そのあと、もうひとつの抜け道ではないかと思われる場所をエルが指摘したが、エイプリルは流すことにした。これは兄に残しておこうと、エイプリルは思ったのだった。


 姫隊にとっては強行というほどのものではなく、余裕を残してリバーアン砦にたどり着き、砦の指揮官へ到着報告を済ませた。

 暗くなる前にと伯爵夫人が準備した砦町の館に急ぎ、馬車で先行して待っていたマリーと、リバーアン夫人が用意した使用人たちに迎えられた。



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