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みるみるとリーダーの指から血液が溢れ出し、すでに水溜りの様な状態になっている、
喉から空気が漏れ出ているかのような気味の悪い笑い声と骨を噛み潰す音が聞こえる
サンダルに徐々に広がる血液が染み込み始めた頃にようやく盗賊達はある存在を失念していた事を思い出し、我に返り逃げ出した。
呪いのかかった道具と言うものは世界に少なからず存在する。
呪いは貴金属にかかりやすいものだ
よって、その多くは装飾品であり、まさに指輪なんかはその代表例である。
そして呪いの最大の危険な点はどの様な影響を及ぼすかわからないという事である。
新入り盗賊は全力で走っているが、ベテランの盗賊達は更に速い、経験に基づく道の選び方と重心移動を持って猿の様な動きで散り散りに裏通りから姿を消していく。
盗賊は基本的に個人主義と自己責任で成り立っている。それは、彼らの様な盗賊団であってもそうであり、逃げ切れない奴が悪いとなってしまうのだ。
当然ながら、気がつくと暗い通りにいるのは新入り盗賊のみとなっていた。
「なんだよ、追ってきてないのかよ」
と不敵に笑い悪態をつくが、先ほど見た光景が脳裏をチラつく。
麻布でできたサンダルから血液が染み込み足が濡れていく感覚は非常に気分が悪いものだ。赤く染まったサンダルが今起きた事が
不気味な悪夢でない事を示していた。
新入り盗賊は辺りを見渡してからどっかりと階段に腰を降ろした。
「いったいなんなんだ…」と独り言を力なく漏らす、それから血の張り付いたサンダルを脱ぎじっくり観察してみる…のは辞めて 遠くへ放り投げる、この汚れは落ちなさそうだし、何より気味が悪すぎる。
グチャ
投げたサンダルの上にグチャっと音を立てて何かが落ちてきた事を認識するのは一瞬だったが、何が落ちてきたのかを認識するのに5秒程かかった。




