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第65話 「帰宅」

6万PVいきました。ありがとうございます。




「はぇー!なんですか、ココ?」


 おっぱいの呪いの人と別れて、夕方頃になんとか僕が所有する『森木』のダンジョンへと戻ってきた。

 あのオッパイの呪いの人が、僕に関わってきた所為でとても酷い目に合った。

 僕は胸の大きさに優劣はないと思っているというのに。


「ここはダンジョンの中だよ。1階層は魔物も弱いし、魔法を全力で使っても大丈夫だからね」

「はぁー!ダンジョンってルイズリーの町の西にある洞窟みたいなものだと思ってましたよー!」

「あれ以外にも種類があるんだよ。ここはその一つでね、僕ら以外知られていない場所なんだ」


 ルイズリーの町から、セナは驚きっぱなしだった。

 昼過ぎて町を出たことに驚き、ダンジョンがあることに驚き、魔法で家を建てたことに驚き、僕が再現した地球の料理の美味しさに驚いていた。

 しまいには、デザートで出した様々なお菓子にむせび泣いていたほどだ。そんなにか?


「私、もう死んでも良い…!!」

「そんな大げさな」

「いいえっ!!大げさなんかじゃないですよっ!!こんなに美味しいお菓子を食べることができるだなんて…!!ああっ、ついてきて良かった………!!」


 まあ、気に入ってもらえたようで何よりだけど。

 食後に片づけを僕がしている間に、エリィとクスノに頼んでセナをお風呂に入れてもらった。

 一応名目上だけとはいえ、奴隷扱いじゃないセナと一緒にお風呂に入るのは…ね。

 それに、エリィとクスノも一緒に入ることをまだ許容したわけじゃないし。既に無駄な抵抗な気がしないでもないけど。


「ぷはぁー!ここは天国ですねっ!!エリィさんとクスノさんに聞きましたけど、奴隷でも良かったと思っちゃいますねー!この待遇を知っちゃうと」


 風呂上りに冷たい果実ジュースを渡し、一気に飲んだセナが気の抜けた顔で言う。


「こんな待遇、貴族でもまずない贅沢ですよ、シュウさん」


 貴族の知り合いはいないから、普段の生活がどうなのか知らないんだよなー。

 面倒臭そうだから、貴族の知り合いを作る気もないし。

 こっちが一方的に知っている王族はいるけども。

 あっちはあっちで、肩書きを表に出してないから、そういった生活とは無縁だろうしな。

 こっちの市民の生活を知ったけど、多分僕みたいな生活はしてないと思う。

 魔法を使える人はかなり少ないみたいだし。仮に使えるとしても冒険者になっていたり、貴族とかに仕えたりしているんだろう。


「僕に、偶々(たまたま)そういうことができる能力があって、それを使える場所があるっていうだけだよ」


 流石に、使う場所ぐらいは考えるけど。

 態々(わざわざ)嫌な奴に使ってやるつもりもないしな。


「まあ、明日からはセナにも同じようなことができるように頑張ってもらうつもりだけどね」

「いやー……私にできますかね?」

「ん?魔法を使いたくないわけじゃないんだろう?」

「そりゃあモチロンですよ!」

「なら大丈夫だよ。魔法属性の適正はあるだろうけど、エリィやクスノでも一月ひとつきもかかってないから。セナの場合は、呪いで魔力が不安定になっているから、少しだけ多く苦労するかもしれないけどね」

「その呪いなんですけど、大丈夫なんですか?」


 出会ってからこのダンジョンに来るまでに、あまり暗い顔は見せなかったセナが少しだけ不安そうにする。

 そりゃそうか。今までできなかった魔法ものの原因が分かったところで、どうしようもないことっていうのはあるもんだしね。


「人によっては呪いっていうのは、意味をなさないものなんだよ」

「でも、呪いですよ?」

「今日出会った人がいただろう。おっぱいと突然叫んだ」

「ええ、いきなりなんでびっくりしましたけど」


 僕もびっくりした。あんな呪いがあるなんてなー。

 あの後のエリィとクスノの相手は大変だったし。


「あの人も呪い持ちだったんだよ」

「ええっ!?そうなんですかっ!?…どんな呪いだったんです?」

「とある時間になるとおっぱいって叫ぶ呪い」

「………それ、本当に呪いなんですか?」

「信じられないと思うけど、あれも呪いだったんだよ」

「はぁ…」

「セナの呪いだって、魔法を使いたいと…どうしても必要って思っていなかったら、問題として思わなかったかもしれないし」

「うーん、確かに。使えないなら使えないで、鍛冶以外のことをしようと考えていたかもしれませんけど」

「今日出会った人の呪いも、あの人にとっては問題なかったみたいだしね」


 あの人にとってあの呪いは、自分の欲望と合致しているものだから、ネガティブになる必要がないんだろう。

 僕も呪いにかかっているけど、大して問題だと思ってなかったぐらいだし。

 ダンジョンから出る時も、出た後も、生きることに必死だったからなー。

 レベルがこの世界において重要なものかどうかっていうのも、比較対象がいなくて比べようもなかったしな。

 ダールソンさんに聞いた話では、即死するものや病気になる呪いもあるって話だったし、それに比べればレベルが1になる呪いなんて大したことじゃないな。


「確かめたいことがあるから、セナにはちょっと協力してもらうよ」


 自力で解けないから呪いというんだろうけど、上位の呪いで上書きできるってことは、もしかすると効果を弱めたり自力でも解けるかもしれない。

 駄目なら、僕の呪いで上書きすれば良いし。


「分かりました!よろしくお願いしますね、シュウさん!!」

「じゃあ、疲れているだろうから、今日は早く寝るといい」

「はい、おやすみなさい。シュウさん!!」


 挨拶をして、僕は風呂へと向かう。

 明日からセナに魔力操作を教えていかないとな。

 脱衣所で服を脱いで風呂場へと入ると、エリィとクスノがいた。


「やっときた」

「お待ちしておりました、シュウ様」


 うん、こっちを忘れてたわ。




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