第二十転調「何処に」
救世主。
聞いた事無いな......だけどアーサーが言うには、その救世主と眠り姫は扱いこなせた剣というのはどうやら信じれる気がする。
僕はぼんやりとこの剣に刻まれた記憶らしきモノを見た。
そこには薄らと眠り姫らしい少女と、凄まじい力を感じさせる男の面影が見えた。
今とても気になるのはどうして眠り姫が眠り姫と呼ばれる様になったか......それが気になる。
「アーサー、眠り姫はどうして眠り姫と呼ばれる様になったの?」
アーサーに聞いてみると
「私も知らぬ、私がスリープの元から旅立った後の事なのは知っておるが、その後だから知らぬのだ」
アーサーが旅立った後に今の眠り姫みたいになってしまったのか?
しかし、眠り姫は
一体何年生きているんだろう......時々思う事がある。
実際話によればかなり昔の人と聞いたけど、見た目はまだ幼い感じがするけど
「お主、失礼な事考えておるな?」
見透かされてた。
「何でも無いよ!ただの考え事!」
アーサーは疑いながら
「そうか?そうなのか?
少し疑ってはおるが、考え過ぎも良く無いからな、周りが見えなくなるからだ」
周りが見えなくなる......あっ、
「アーサー、僕の仲間は大丈夫かな?
僕は彼らを置いてきてしまったから」
今頃
何か大事になってないといいんだけど......
「安心して良い、お主の同志達は今も無事みたいだ。私が彼らに頼まれて付いてきたのだからな」
安心していいのか、良かった無事なら良いんだけど......
え?頼まれた?
「頼まれたって?もしかしてだけど、かなり怒ってた?」
アーサーは呆れた様子だった。
「そうだ、かなり怒っていたな。
彼らは鑑定聖団に本人不在の中、向かわなければならないと愚痴を言っておったぞ」
完全にやらかしてるじゃん。
「兎に角だ。お主がこの龍波剣を扱える様にならぬ限り、修行は始まらないのだ」
だけど扱う以前に、この剣の詳細教えてもらってないんだけど......
「その剣の詳細はもう見たお主なら
もう理解しておると思うが.......」
全く理解して無いです。
「理解が追いつかないよ.......。
確かに僕に流れてきたが、あれだけで詳細って、言えないよ!」
すると、アーサーは何故かと思っているのか、首を傾げる。
「本来、この剣に使いこなせぬ者が触れた
ところで、この剣の記憶どころか拒まれてしまうからな」
龍波剣に選ばれなければ、触れることも許さないのか.......
「でも、なんで僕はこの龍波剣に選ばれたのかはわからないけど」
龍波剣が使い手を選ぶのなら、
「でも、アーサーはなんで僕が選ばれると知っていたの?」
アーサーが僕にこの剣を扱える上で扱いこなせと言ったのなら?
「お主が選ばれるのは考えておらんかった、なんとなくの勘じゃ」
勘で選ばれると思っていたのか?
「もし選ばれた自覚がないなら剣を振ってみろ」
そもそも、急すぎて自覚どころじゃないのが本音だけど
「わかった、一回振ってみるね」
剣の扱いは少しだけ母さんの知り合いに教えてもらっていたから少しはわかる
「ほう、構えは出来ているの.......」
剣と身体の重心を見極めて......力に変換する
「ハッ!!」
ーーパリンッ!!!
「え?何かが割れた落としたけど?!
少しやらかしてしまったか?」
アーサーは黙ってしまっているし、
何かを壊してしまったのか?
どうしよう?!
「安心して良い、お主は壊してなどおらん」
アーサーがそういうんだから大丈夫だよね?
そもそもこの空間にはあの小屋しか見当たらないし、それ以外は何もないから壊すものがない。
「気のせいかな?」
アーサーが黙り込んでいる。
「どうしたの?アーサー?困った事でもあった?」
アーサーは深く考えているのか、気がついてない。
そんなアーサーを見て心配になってしまう。
「アーサー、大丈夫?」
「あ、あぁ、大丈夫だ。
食べる物がないからな、食料を確保しておかなければならないが、外にも出れないからな......少し悩んでいたところだ」
アーサーは食べる物がない事に困っていたのか、
「それなら、僕の創力で出せるかな?」
あまり、人前でも使わなってないけど、
アーサーにはお世話になるし、気持ちだけでもお礼がしたい。
『製作者!!』
初めて食料を創力で作ってみたけど、
出来るのか!今後食料には困らないね!
「アーサー!これなら食料にも困らないでしょ?」
アーサーに感謝の気持ちとして、僕に出来ることをした
「.......感謝する」
アーサーに喜んでもらえたみたいだ!
ーーバリスという青年は龍波剣に選ばれた。
その剣で試しに素振りさせたが、驚く事に
空間に亀裂を切れたのだ。
人間である彼が空間にも干渉したのだ。
龍波剣の力を最大限に発揮するには使い手の相性があり、その相性が良いほど効果を発揮する。
スリープはかなり相性が良かったのは覚えているが、バリス.......彼もまたそちら側の人間なのか?
それに、彼の創力は......
「製作者.......道理で龍波剣に選ばれる訳だ」
そして、龍波剣を使った修行を初めて
十日目となった。
かなり龍波剣も扱える様になり、前よりも軽く感じるぐらいにはしっくり手に馴染む様になった。
「バリスよ、お主よくここまでついて来れた」
アーサーも認めてくれている。
「次の段階へ進めるが、秘伝の技を教えるに値するか、試さなければならない」
試す?
「私に一撃入れれば、お主に秘伝の技を教えるが、先に忠告しておく。この程度でで灰にならぬようにしておきなさい」
一撃入れれば次に進むけど、逆に言えば、
アーサーの一撃は、聖龍の一撃だ。
人が受けていい攻撃ではない。
ましてや、聖龍王だ。
骨すら残らない可能性もある。
その一撃を受ける前に先制攻撃を入れれば!!
僕は龍波剣の力で筋力も上がっている
つまりだ。瞬間的に脚力に力を集中させれば......
「龍をも超える速度で接近できる!!!」
僕は音速も超えて全てを遅らせる......
そして、遅れた音が光が全てが、もう一度終結する時.......!!
『《エントラステッド・ギャザリング』!!!』
手応えはあった!
「少し技の踏み込みが遅い、この程度ならば防ぐことは容易い.......」
流石は聖龍王、一筋縄では行かないか。
アーサーは見えないが何かで覆われているのだろう。
龍波剣での攻撃が覆われた何かに緩和されているだ。
おそらく衝撃吸収系の技だろう
「ちなみにだが、これは奥義ではない。
初級で使えるような技だ」
初級の技でこの防御力.......
「でもね、初級レベルの技で防ぐとは手加減しすぎですよ、アーサー!!」
「なら、受けてみるが良い、龍聖奥義!!」
......く、来る!!
ーーその時だった。
「あっ、いたいたぁ、バリスくん、あと......アーサー......私も混ぜてよ」
眠り姫がこの空間に入り込んで来てしまった。
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