第2話 パーティーの初陣
「それでレインハルト。どこに向かうの?」
レインハルトを始めとするパーティーは前日しっかりと休息を取り、街を出発していた。
「今日は【緑影の林道】に行こうと思う。あそこは基本的に低レベルモンスターしかいないから簡単に撃破できるし、戦闘の経験も積めるはず。」
「OK。」
そうしてパーティーは【緑影の林道】へと到着した。
「レインハルト。林道についたけどどうするの?」
「俺が探索魔法を使いながら進むから、君らは横に広がってついてきてくれ。」
「分かった。けどレインハルトは探索魔法なんて使えるの?」
「馬鹿にするなよ。これでも天才魔術師だ。」
こうして探索魔法を展開するレインハルトを先頭にしてパーティーは林道の奥へと進んでいく。
「魔力を探知!その数3体!恐らく魔力量からスライムだと思われる!」
「OK!フェルナー!レイヴァン!戦闘準備!」
「了解!戦法はどうする?」
「レイヴァンと私が前衛、レインハルトが遠距離、フェルナーが援護!」
「了解!」
「やはり敵はスライムか。しかし一体だけ赤みがかってるな。ファイヤースライムか……?いや、何か違う。まぁいい。俺が魔法で拘束するからレイヴァンが攻撃してくれ。グレイモンドは万が一のために備えておいてくれ。"蛇鎖"」
蛇鎖とは相手に無数の蛇状の鎖を絡みつかせ、呪縛する拘束技である。基本的にLv1の蛇鎖でもLv10以下には有効である。
《スライム(Lv1)》
液体状の魔物。魔力量は非常に少なく、弱い魔物である。しかし亜種に炎を吐くファイヤースライムや魔法を使うマジックスライムが存在するため、警戒が必要である。
「何!赤みがかったスライムだけ拘束が効かない!ファイヤースライムかも知れない!赤みがかったスライムには警戒せよ!グレイモンドは赤みがかったスライムを攻撃してくれ!」
「了解!」
「レイヴァン。残りのスライム2体は任せた。」
「分かった。レインハルトはどうするの?」
「赤みがかったスライムが不安だ。グレイモンドの援護に回る。君はスライムを倒して召魔士として使える魔物を増やしてくれ。」
「了解!」
そう言ってレイヴァンは従魔の短杖を二体のスライムへ向けた。
「レインハルト!赤みがかったスライムがおかしい!どう考えても強さがLv10以上はある!私一人じゃ手に負えない!」
「分かった。今すぐ援護する。一回グレイモンドは下がってくれ。俺がスライムは相手する。」
「了解!」
「こいつが異常なスライムか。"炎球"」
レインハルトがスライム【紅】に攻撃を仕掛けたものの、かすり傷すら与えられない。
本来のLv1のスライムならば消し炭になるレベルの攻撃である。
「これは難敵だな。本気を出す必要がありそうだ。"氷雷破砕"」
"氷雷破砕"とは相手を魔力を使用して凍りつかせることで動きを止め、そこに雷を落とすことで敵を破砕する高火力魔法である。しかし、氷雷破砕でもスライムを倒すにはほど遠い。
「マジか。こいつは想定よりも強いな。フェルナー!魔法攻撃の威力を格段に上げるポーションは作れるか?」
「一応作れるよ。副作用もすごいけど。」
「急ぎ作ってくれ!"炎天舞"」
炎天舞とは相手を煉獄に閉じ込める技である。この技によって短時間ではあるが、スライム【紅】を封印することに成功した。
「ポーション完成したよ!はい!」
「テンキュ!最大火力"氷雷破砕"」
ポーションの効果は異常だった。通常の"氷雷破砕"では致命傷には程遠かったが、ポーションを飲んだことによってスライム【紅】に致命傷を与えることができたのであった。
「レイヴァン!とどめを刺してくれ!」
「了解!」
こうしてスライム2体とスライム【紅】の討伐に成功した。しかし、緑影の林道に出る魔物にしてはスライム【紅】は強すぎた。天才魔術師であるアウリム=レインハルトですらポーションがなければ勝ちが危うかった。この世界になにか異変が起こっているのではないか。そうレインハルトは薬の副作用によって意識が遠のく中、朧気に感じていた。
《ステータス変更》
アウリム=レインハルト(男)
使用可能魔法:炎球(Lv2)
蛇鎖(Lv1)
氷雷破砕(Lv1)
炎天舞(Lv1)
索敵魔法(Lv1)




