#2 相談
皆さん、こんにちは!アオです!
「生まれ持った"超能力"で恋のキューピッド!」をどうぞ!
「千景~、次の移動教室一緒に行こう~!」
「うん、いいよ」
それからというもの通常授業が始まるとよく美月が私に絡んでくるようになった。
去年はそこそこ話していたものの、ここまで一緒に行動することは
なかったため少し驚いた。ただ仲が良い子とも離れてしまって
一緒に行く子がいなかったためとても助かる。
「どう新しいクラスは慣れた?」
「ん~……まだかな、特にはじめましての人は名前と顔が全然わからない」
「だよね~私も~、かっこいい人いないかな~」
美月曰く、かなり陽気な性格だが過去に付き合った人数は一人だけらしい。
それもその一人とは小学校から中一までずっと付き合っていて
別れたと言っていた。別れた原因までは聞いていないが
まあ私にはよくわからないカップルのいざこざなんだろう。
美月と性格が反対な私はゼロだ……別に欲しいと思ったこともあまりない。
「今日、小テストだけど勉強してきた?」
「えっ!?今日ってテストあったっけ!?ウソ、勉強してきてないんだけど」
そこそこのオーバーリアクションでしまったといった表情をしていた。
「ま、でも何とかなるでしょ!定期テストで挽回すればいいだけだし」
去年同じクラスだったとはいえ、美月の学力がどれくらいかわからない。
……ただ一つだけ言えることは私の学力は低いということ。
毎回平均以下を取って苦手な教科に至ってはまさに赤点ギリギリだ。
中三は内申点も受験に重要なものになってくるため
苦手な教科でも赤点だけは避けたいところだ。
「千景は志望校とか決めた?」
まさに今、受験のことを考えていたところにこの質問。
私だけじゃくて美月にも同じ超能力を持っているのかと疑いたくなる言動だ。
「まだ。でも近くのあの高校とか良さそう」
「そっか~、私は中二の時から隣の市にある女子高目指してるんだ!」
進路の話を美月とすることがなかったため初耳だ。
「へ~女子高なんだ。恋愛はしないつもり?」
「うん、高校は友達と放課後にカフェ行ったりハンバーガーショップ
行ったり近くのビルで買い物しに行ったりして過ごすつもりなんだ」
まさかそこまで計画を立てているとは……やっぱりすごいな。
「でも千景があの高校なのは意外かも。それ以上にレベルの高い
学校を目指すと思っていたから」
私は苦笑いしながら言う。
「私、結構勉強苦手だからさ……いつも平均点以下で」
時々、過度に期待されすぎてこう言う羽目になっている。
「そうなんだ意外だな~、なら私が勉強教えてあげるよ!
こう見えていつも三十位には入っているから!」
平均よりも上位の学力を持っている美月に私は尊敬する。
「すごいね!私なんかちゃんと勉強しているつもりなのに
テストの点数が伸びなくて……」
「勉強法の問題かもしれないね。それと"私なんか"って言葉使わない!
そんなこと言ってると千景の良いところがその言葉で
かき消されちゃって良くないところになっちゃうよ」
「あっ……うん、わかった。今度からは気を付ける」
「よし!それでいい!」
うれしそうな表情を浮かべながら言う。
「あっ、あのさ美月はさなんで私に話しかけてくれてこうやって
一緒に移動教室とかしてくれるの?」
「なんでって別に理由なんかないよ」
「でも去年はあまりこういったことをしなかったからさ」
自分で言っていることがよくわからなくなってきた、恥ずかしい……
「あ~なるほど。私、いつも一緒にいた仲が良かった子と
クラス離れちゃって。明るい性格だけどそれと友達を作る能力が
あるっていうのは別だからさ。だからこうやって去年同じクラスだった
人がいるとなんだか安心するんだよね」
別に能力を使って美月の心をよんだわけではない。でもなぜか
今美月が言った言葉は本当だと感じた。あの時のような言葉に裏が
あるわけではないように感じた。
「あっ、やばい!小テスト勉強してなかったんだ。急がないと!」
そう言って美月は先に廊下をかけて行ってしまった。
それから放課後、私と美月はみんなが帰った後の教室に残っていた。
定期テストが近づくと教室に居残って勉強することが可能となるのだが
うちのクラスでは私たち以外、誰一人として居残りをする者はいなかった。
「私たちだけで貸し切りだね~!なんかわくわくする」
周りを見回しながら少しだけ落ち着きがない美月。
「なんか美月ってずっと楽しそうで羨ましい」
「そんなことないよ。きちんとするところはきちんとするよ。
でも一度きりの人生だから楽しまないと損でしょ!」
こういうポジティブな思考になれたらどれだけ人生が明るくなるのだろうか。
その後、静かな教室で私は美月にこれまでの勉強を教えてもらう。
途中、言葉にするのが難しい考え方に苦戦しながらも数十分かけて
丁寧に教えてくれた。めちゃくちゃ理解が深まったまでは
いかなくても疑問に思っていたところが腑に落ちたりと学べた。
「……あっ、あのさ……ちょっと相談していいかな?」
顔を赤くしながら言う美月に私は思わず二やつく。
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




