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フィアナ、夏休みの予定が決まる

盛大に期間が空いてしまって申し訳ありません....!

更新、再開していきます!(ストック10万文字ほどあるので毎日更新していきます!)


■ここまでのあらすじ

前世は一生を病院で過ごし、命を落としたフィアナ。

転生してドラゴンをワンパンできる超健康な身体(最強!)に転生します。


規格外の住人が住む故郷を出て、フィアナは王都でも無自覚に大暴れ。

エリンやセシリアと友だちになりながら、ついには試験だと勘違いしたままテロリストを一網打尽!

一方、諜報員として潜入していたアレシアナは、姿をくらましてしまい──



そんな中、フィアナたちの夏休みが始まろうとしていました。

「ようやく、ようやく終わった~!」


 うだるような暑さの教室の中、私──フィアナは、そう伸びをしました。

 教室の外は快晴。

 太陽が輝いており、絶好の狩り日和。

 圧倒的開放感──ようやく本格的に夏休みが始まります!


「フィアナさん、ちゃんと復習もするんですよ」

「うへえ、今だけは忘れさせて……」


 教壇に立っていたティア先生が、くたびれた顔で私にそう釘を刺します。

 テロリストごっこで、テストうやむやにしちゃえ大作戦──だと思っていた騒ぎは、どうやら本当にテロリストの仕業だったらしく、後日、無慈悲にも再テストが実施されました。

 だいたいが赤点の私は、絶賛、補習を受ける羽目になり……、


(お、おかげさまで、だいぶこの世界には詳しくなりました!)


 思えば故郷のルナミリアでは、やれ常識を教えるのを忘れていた、だの、非常識が服を着て歩いている、だの散々なことを言われてきた私ですが、今の私は一味違います。

 もう王都でも通用する一流の常識の持ち主なのです。

 ──そんなことを考えていると、


「フィアナちゃん、夏休みはどうするの?」


 隣の席から、控えめな声が聞こえてきました。

 興味津々といった様子でこちらを覗く蒼髪の少女──名はエリン──は、この世界で初めてできた友達です。今でこそ光魔法のスペシャリストとして一目置かれていますが、最初は上手く魔法が使えずクラスメイトからもバカにされていました。

 努力家のエリンちゃんは筆記の成績ももちろん優秀で、本来、補習なんて受けるような成績ではないのですが、


「フィアナちゃんが補習を受けるなら、私も受ける!」


 私が寂しくないようにと、一緒に補習を受けてくれる天使のような子なのです。



(え~っと……、夏休みの予定かあ)


 ニコニコ見てくるエリンちゃんに、私は言葉を詰まらせます。

 まったく決めていませんでした。


「どうしましょう」

「その顔は、考えてなかった顔!」


 呆れた顔で苦笑するエリンちゃん。


 ちなみに王立魔法学園の生徒たちの夏休みは、主に二つに分かれています。

 一つは有名貴族の子供たち。彼らは、長期休暇には自分の領に戻って、積極的に領地経営に携わったり、家族との時間に充てたりと、忙しい日々を過ごしているそうです。

 一方、エリンちゃんのような平民出身の生徒は、長期休暇のたびに帰るのもお金がもったいない──ということで、寮に泊まることを選択する者が大半でした。


(私は、ルナミリアまで帰るなら泳いで帰るけど……)


 とはいえ、せっかくの長期休暇。

 どうせなら、寮で友達と一緒に過ごしたいのが本音。


「エリンちゃんは?」

「私は、いったん故郷に顔を出しておこうかな」


 心配性の家族だから、と苦笑するエリンちゃん。


(むう……、寮でエリンちゃんとゆっくり過ごす計画が──)


 それどころか夏休み中、寮でひとりぼっちの可能性すらあります。

 いきなりピンチです!

 そんなことを考えていた私に、


「フィアナちゃん、迷惑じゃなければ──一緒に家に来ませんか?」

「行きます!!」


 うれしい提案に、思わず飛びつく私。


「良かった~! これまでは学園で、上手く馴染めなくて──家族には随分と心配かけちゃったから。フィアナちゃんが来てくれるならお母さんも安心です!」

「えへへ、エリンちゃんのためならもちろん。それに……、私も、友達の家にお泊まりするのが、ずっと夢だったんです!」


 思い出すのは、病院とずっ友だった前世の悲しい記憶。友達の家でお泊りなんて、望むこともできない贅沢な夢──健康な身体、やっぱり最高です!

 そんな盛り上がる私とエリンちゃんを見て、


「ワ、ワタクシも! エリンさんの友達として行ってもよいですわよ!」


 そんなソワソワした声が聞こえてきました。

 せわしなく髪をいじりながら、チラチラとこちらを見てくるのはセシリアさん──学園一の派閥であるセシリア派をまとめ上げるカリスマ的リーダー(本人談)

 セシリアさんとも、スロベリア演習でピンチに陥っていたところを助けたのがきっかけに友達になりました。


「え~っと……、でも貴族の方を泊められるような立派な建物は、私の村には……」

「もちろん構いませんわ!」


 グイグイと距離を詰めてくるセシリアさん。

 思えばセシリアさんは、私とエリンちゃんが一緒に補習を受けると言ったときにも「エリンさんだけずるいですわ!」などと言いながら、一緒に補習を受けてくれましたし、


「えっと? 派閥には入りませんよ」

「先回りするのはやめてくださいません!?」


 今日もギャーギャーと騒がしいセシリアさんなのでした。


「夏休みだからって、あまり羽目を外しすぎないように。特にフィアナ」

「なんで私!?」

「いや、むしろなんで驚けるの!? 夏休み中、間違っても人の領で、ドラゴン狩って食べようとしちゃ駄目だからね?」

「……え? 善処します」


 ティア先生からは、そんな風に釘を刺されつつ。

 私たちは、エリンちゃんの故郷にお泊りに行くことになるのでした。

コミックガルド様にて、コミカライズが始まっています!

https://comic-gardo.com/episode/2550912966011803878


もし、まだ読んだことがない方がいらっしゃれば、

是非とも、あらた伊里先生による素敵なコミカライズの世界もお楽しみ頂ければ幸いです!

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