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40歳だが気付いたら異世界転生してアデール・トゥルーマン将軍になった件  作者: アフリカ霊長類進化研究所 ンゴ・イクァンノカ職員
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アデール将軍、運命の会議

大きな局面を迎える

この先は破滅か大団円か



気付けば朝、アデール村滞在2日目

椿はすっかり慣れ親しんでいた、村人と共に下山し疲れ果てた様子


村の門をくぐった所で脚が止まる、筋肉痛が始まった


何やら家族連れが近づいてくる


「よかったら、これどうぞー」

見かねた住民がお古を椿に渡す、ズタズタに裂けた服の上から着せる

それをほどしてくれたのは11歳の少女、家族で椿の噂を聞きつけ持ってきてくれた


少女の両親も椿に夢中

「よお!あんた村中で噂になってるな、凄い所から来たんだって!?」

「ち・・地球から来たんだ、普通の日本人で名前はツバキって呼んでくれ」

「よろしくな!俺の名はモノ・イエノ妻はモヌだ、娘の名前はサラ」


「洋服を上下揃って有難い、いつかお返ししたいな」

椿は顔を赤らめお礼を言った

「お礼なんていらないわよ、またねチキュウさん」


「あっ、絶対名前間違えて覚えられたパターンだこれ、ツバキでーすー!」


「じゃあね、ツバキお兄ちゃん!」


「サラちゃんありがとう、お兄ちゃん・・・か悪くない響きだ、グへへヘヘ」


「ツバキよだれが垂れてるど?さ早く飯食いにいくど~」


再び歩き始めるお腹が空いて音が鳴りやまない、下山するにも体力が奪わる


食堂が見えてきた、辺りに良い匂いが漂う

中に入って見るなり村人達は疲れ果て横になっていた、病院と見間違える椿


「わっ何だよコレ、座る場所がないじゃん」

「食堂なのに野戦病院になってるど、昨晩は大変だったから仕方ないど」


捜索は打ち切りになったが十数人程度は石切り場の森近くで続けた連中


「うぉーーい、帰って来たか!適当に座って待ってろ、今作ってる最中だ」

大きい鍋で猪肉と野菜を炒め、忙しげに手首を動かす


「テュさんだ、てか座る場所ないんですが」


ララキは無理矢理横になっている住民をどかし場所を確保、強引な性格だ

「フー・・・やっと座れた、喉も乾いたし声が枯れるかと思ったわ」


「大声で言い争いしたからど、おでも喉がヒリヒリ痛いど」


程なくパンが4個テーブルに用意された、椿はすかさず喰らい完食

「まだスープも来てないど、意外と大食いで食べるの早いど」


「おいおいツバキは早いな!いまスープ出来るから待ってろぉ!」


いつまにか食堂は椿を見にきた野次馬と横たわる村人でごった返しになった

子供たちはからかう

「やーい!チキュウに帰れよ!」「よそ者はさっさとアデール村から出て行け!」


「チッうるさいガキだな、さっきから眠気が襲ってきて寝不足だってのに」

「めっちゃ見られてるど、おでもなんだか食べるのが恥ずかしいど」


スープも食べ終わりくつろぎたいが、そんな時間は残されていない

果たす使命がある為にそそくさと食堂を去った


「早い所ユピ村長の家に行ってツバキを紹介しなきゃならないど」

「村長か・・・なんか急に緊張してきたよ、何言われるか不安だー」


村の中心であるおさに合い、話を付けるべく石切り連中も総出で向かう


「よお、まさかお前みたいな人間がこの世界以外から来たとは信じられんよ」

「当分作戦会議が続くだろうが、ツバキ頑張れよ」


村長宅が目の前に、石切りの知り合い達も続々と合流

力仕事だけあって特に下手な戦士よりも強靭な筋肉をもつ男衆


「よーし!大体集まったな、この村の運命はこれから決まる!」

「みな心して最善の作戦行動を考えて欲しい!」


「はい!」

「おうよ!」


そして皆の視線が椿に集まる

「うぅ(めっちゃ見られてる・・・何されるんだろう・・・)」


「あ・・開けるど」

ララキに背中を押され足が進む、少し震えていた

ログハウスの様な外観、木をふんだんに使い、大きい屋根が特徴

村長宅は他の住居とは大きく違う、丁寧な造りと清潔感が満ち溢れていた


ガチャッ


戸が開き奥には小柄の老人が椅子に腰を掛けていた

「ささ入った入った」

優しげな声の老人、椿の震えが収まり堂々と用意された椅子に向かう

村長を囲むように左右に分かれて席に案内される


「ワシはこの村の長ユピ・ウォカ、よろしくのおツバキ」

「補佐が急いで帰って驚いてた所じゃ、話は聞いている、少し信じられんが」


「はい、わ・・私の名前は羽翼椿です、そのっ地球から来た人間です」

両者の自己紹介は淡々と終わり本題に移る


「このツバキに全てがかかっている今、各自の戦略を発表してもらう!」


「この人達は一体何するんだ?」

「作戦会議が始まるど、簡単に言えばアデール将軍の今後を考えるど」


右側に座っている者から説明が始まった

「私の考えは隠さず将軍の失踪を公表すべきです、村人では情報秘匿に限界が」

「それにこれ以上は宿にいる兵士に感づかれるのも時間の問題かと」


「うむ、その後の兵士が反乱を起こした場合はどうするんじゃ?」


「やむなくその兵隊の中から新しい将軍を決めるべきと考えています」

「そうか、相手側の条件を飲み、傷が深くなる前に兵士を抑える考えか」


「待ってくれ!相手側がどんな将軍を立候補するのか不透明で反対だ!」


「まだあんたの番じゃないど、村長に指名されてから意見を言うど」

血気盛んな若者は絶対に将軍の座を他の人に渡すべきでないと声を震わせた

このままの地位を守りアデール将軍が帰ってくるまで現状維持という主張


気を取り直して途中から話が再開される


「ですので、帰ってくる確証がない限りは早い内に交代させるべきです」


「うむ次の人の意見を聞こうかのお」


段々と張りつめた空気に、そのプレッシャーに押しつぶされる感覚

椿は顔を下に向け考えている





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