表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
145/312

 


「まあまああわてなさるな。村長、この宿に入ったときには持っていたんですよね?」

「ウム、間違いなく持っておった」

「じゃ、この宿で落としたのでしょう。主人に落とし物がないか聞いてみましょう」

「そうじゃな。でわ食事をすませてから聞くとしようかの」

 ふ~よかった。宿の中にあるんだね。

 私たちは食事を堪能した後、ご主人のいるカウンターへと向った。


「ご主人、昨日落とし物がなかったかな?」

 ホイヤーさんがご主人に切り出した。


 黒髪をオールバックにして黒い色眼鏡をかけたすらっとした男性だ。

 白と黒の衣装がばっちり決まって格好いい。


 清潔感があるからよけいと何だろうな。


 ご主人は帳簿をめくると「ありませんね」きっぱりと言い切った。


「無いわけはあるまい。これくらいのこんな形をした……そこに置いてあるようなものじゃ。ん? そこにあるじゃないか。それじゃそれじゃ」

 村長さんが指さしたのはボトル棚に置かれている幸せの鍵だった。


「言いがかりはよくありませんね。これは当店のモノですよ」

 三角の色眼鏡をクイと位置直しをするご主人。

 色眼鏡がギラリと光ったように見える。


「間違いないんじゃ。ワシのじゃ」

「聞き分けの良くないお客様。他のお客様に迷惑ですよ」

 振り返ってみると注目の的になっていた。


「しかし変ですね。昨日まではそんなモノありませんでしたよね」

 ホイヤーさんの言葉に「ハガネ」と小さくドスの利いた言葉を吐き出すご主人。

「へいマスター、お呼びで?」

 服装はご主人とそっくり何だけど二メートルを超える身長に、あちこちにある切り傷の後。


 筋肉隆々のスキンヘッドの人がやってきた。


「どうやらそこのお客様がご指名のようだ」

 え?

 してませんよ指名なんて。


 思わず叫びそうになるのを飲み込んだ。


「村長、ここはいったん退きましょう」

 ホイヤーさんが小声で村長さんに言った。


「う、うむ。どうやらワシの勘違いじゃったようじゃ。失礼する」

 こうして私たちは村長さんの部屋に集まった。


 もちろんヒラヒラ女はいないよ。



「さて、どうするのじゃ?」

 村長さんが開口一番ホイヤーさんに問いかけた。


「正攻法では無理でしょうね」

 ホイヤーさんはきっぱりと言い切った。


「でわどうするのじゃ?」

「ミーちゃん幻術の魔法が得意だよね」


「う、うん。それがどうしたのかにゃ?」

「ミーちゃんの幻術を使ってすり替える」


「「「ええ?」」」

 なんと大胆なことを考えるホイヤーさん。


 みんなが驚いた。


「それって犯罪じゃ……」

「シャラップ、ミーちゃん。先に仕掛けてきたのは向こうだよ。まあ、諦めるという選択しもあるが……」

「むろん却下じゃ」

「ね」

 む~確かにホイヤーさんの言葉にも一理あるような気が……。


「で、すり替えるのはどうするんだ?」

 れ、レモン?


「シェルファに奪わせる。その間に幻術をかけてもらえばばっちりだ」

「主人を引きつける役がいるな」

「そいつはワシがやろう」

 村長さんが名乗りを上げた。


 こうして役割分担を決めて再びカウンターに向かう。


 ミッション名:オペレーションK始動だ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ