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「まあ、なんだその……アレだ。こういうこともある」

 レモンの手が、ぽんぽんと私の頭に乗せられた。

 まるですべてを悟ったように。


「さてと、とりあえずキャンプの用意だ。日が落ちるまで時間がないぞ」

 レモンの号令でみんなキャンプの用意を始めた。



 三〇分後たき火がつけられた。

「よ~し、今日は簡単に肉と野菜の香草スープとパンにしよう」

 皆もお腹すいてるだろうしね。

「姉ちゃん、キノコとってきたぜ」

 色とりどりのキノコをどっさり持ってきたマイヤー。

「あ、ありが……とう」


 何この鮮やかすぎるキノコ。


 コレって毒キノコじゃない?


「あら、珍しいキノコたちだねぇ」

「俺様がとってきたんだぜ」


 毒キノコっぽいけどね。


「へ~、あ、コレ」


 知ってるの? リーン。

「ムフフフ、お楽しみに使えるわよ」

「ど、どういうことにゃ?」

 リーンのあのしゃべり方、怪しい。


「トリップできるわよ~。量を間違うと死んじゃうけどね」

 やっぱり、そんなことか。


「ゴメン、マイヤーこれ毒キノコなのにゃ。使えないにゃ」

「え~、せっかくとってきたのに」


「気持ちだけ受け取っておくにゃ」

「じゃ、このキノコもらっていくわね」

 リーンはさっきのキノコを持って去ろうとする。


 させるか!


「ダメ、そんな危険なモノはポイするのにゃ」

 リーンからキノコを奪い取ると遠くへ投げ捨てた。


「ああ、勿体ない。気持ちよくなれるのに~」


 飛んでいくキノコをリーンが恨めしそうに眺めてた。


「そんな危険なモノ渡せませんにゃ」

 リーンに渡したら何に使うか。

「そう言うミカンちゃんは今夜レモン君と楽しむつもりじゃないのかぇ?」

「ち、違うにゃ」

 耳元で甘~く囁くリーンに全力で否定する。

「なんなら気持ちよくなる方法教えてあげるわよ」

「ちょ、ちょっと何言うかにゃ」

 レモンに誤解されるじゃない。


「どうした? 顔真っ赤だぞミカン」

「いいや、何でもないにゃ」

 思わず想像しちゃうじゃない。



『ミカン』

『レモン……』

『本当にいいんだな』

『うん、初めてはレモンって決めていたのにゃ』



「って、にゃ~んちゃって、にゃんちゃって」


「何の真似だよ。姉ちゃん」

 は、私ったら。


「ゴメンマイヤー。禿げてないよね」

 私ったらマイヤーの頭でのの字を書いていた。

「頭から煙が出そうだったぜ。これでチャラにしてやるよ」

 マイヤーの手が私のお尻に……。


 う~、今回はガマンガマン。


「何をしたかは知らないが、ミカンはオレのだ。勝手にさわるな」

 レモンがマイヤーの手をつねっていた。


「その辺にしといてあげて、今回は私が悪いんだからにぁ」

 レモンの手に私の手をゆっくりと重ねる。

「仕方ないな」

 マイヤーはつねられた手を押さえながらリーンの方へと走っていった。



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