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「さて、そろそろ出発するか」
キャンプの後片付けもほぼ終わった頃にレモンが口を開いた。
「で、リーンどっちなんだ?」
「あっちよ」
リーンは空の上から方向を確かめると指を指した。
……何で昨日はそれをしなかったのよ。と、思わず突っ込みたかったけど、ここはぐっとこらえて言葉を飲み込んだ。
朝食のお陰か体は軽い。
空を見上げれば、今日も晴れている。
そう言えばここって地下何じゃなかったっけ?
日もあるし何よりこの広大な土地は地下空間とは思えない。
するとあの扉は移動魔法のゲートなのかな?
そんなことを考えながら歩いていると「わたしの体に興味があるのかしら?
お望みならいろいろと教えてあ・げ・る」
「け、結構にゃ」
ぼ~っとして前を飛ぶリーンを眺めていたんだ。
いけないいけない。
「そう言えばリーン。ちょっと教えて欲しいんだけど」
「あら、な~に? 男を虜にする方法でも知りたいの?」
「違うにゃ」
何でそんなこと知りたいと思うのよ!
「あら、じゃ夜のお相手の仕方かしら?」
「ち、違うわよ!」
あんたの頭の中はどうなっているのよ!
「あら、違うの。体の重ねかた一つで全く違うのよ。ね、ダーリン」
「え? そ、そうだね?」
何故に疑問形?
ホイヤーさん。
気のせいか顔が赤いよ?
「もう、ダーリンったら」
ホイヤーさんの首に腕を回すとホイヤーさんの胸にのの字を書いてる。
なんだか見ているこっちが恥ずかしいよ。
「あ、マイヤー、アイヤー見ちゃいけません」
二人の目を手で覆った。
なんだか子供ができた気になるよ。
「で、聞きたいことってな~に?」
リーンがホイヤーさんの腕の中から聞いてきた。
そうそう、忘れてた。
「この世界……和の国だっけ? 地下にあるのかにゃ?」
私は素直に疑問をぶつけてみた。
ホイヤーさんとイチャイチャしてるリーンに。
「地下じゃないわね。でも地上でもないわ」
「え? どういうこと?」
地下でもなく地上でもないなんて……。
「言葉通りよ。あの太陽の光が当たってもわたしに影響はないわ。つまり地上の太陽じゃないわ」
あ、そうか。
リーンはサキュバス。確か夢魔だよね。
太陽の光の中じゃ活動できない。
「それならここは何処にゃのよ?」
「和の国よ」
ちが~う、そう言う意味じゃなくて……。
「深く考えても無駄だろう。どうせ、オレたちは自分の世界に帰るんだからな」
「レモン……そうだね」
深く考えても仕方ないね。




