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秘密の園 1

 


 私のトキメキを返して、アイヤー。

 アイヤーを毛布に戻す。


 せっかくいいムードだったのに……。


 ちぇっと口を尖らせる。

 流石に私の胸にさわるのは抵抗あるみたいで、だらだら汗をかきながら顔を赤らめるレモン。


 そこがまた可愛くてつい意地悪をしてみたくなる。


 固まっている手を取って私の胸にそっと当てる。

「ミ、ミカン……」

 レモンの声が裏返った。

「消毒、にゃ」

 上目遣いにレモンを見ると、真っ赤な顔をして煙りでも吹き出しそうな勢いだ。


「あら、ウブな男って好きよ」

 ハムって私の耳たぶを甘噛みしながら耳元でリーンが囁いた。

「ひゃ……ちょっと、リーン」

 すぐに振り払うとリーンに向き直る。

「あら、いいじゃない。減るもんでもないし」

「減るにゃ!」

 この悪魔。絶対にレモンは渡さないんだから。

 ガルルとリーンを睨む。

「さ~、わたしは寝るとするわ。誰かさんが恐い顔するから。じゃごゆっくり~」

 手をヒラヒラさせてリーンは飛んでいった。


「やっと二人きりになれたね。レモン……?」

 レモンの鼻から赤い液体が。

「ぎゃ~、レモンしっかり!」

 すぐに寝かして膝枕をする。

 そ、そんなにやりすぎたかな?

 レモンの鼻の下は伸びきっていた。


結局レモンが正気に戻ったのは朝方近くだった。


 私もウトウトしてしまっていて、ドリアンさんが一人で火の番をしてくれたみたい。

 うう、ごめんなさいドリアンさん。

 レモンが正気に戻ってからは交代したけど、あまり寝られなかったよね。

 お詫びと言っては何だけど、朝食は精のつくものを作ってあげるね。

 干し肉の香草焼きとイモリの干物入り野菜スープにパン。

 これでばっちり元気いっぱいだよ。

 香草も滋養強壮に効くモノを使ってるから。

「みんな~ご飯できたよ~」

 土煙でもあげそうな勢いで食器を持って走り込んできたのはもちろん、マイヤーとアイヤーだ。


「「ご飯ご飯♪」」

 スプーンで食器を叩きながら歌ってる。

 こうしてみると無邪気な子なんだけどな。

「はい、お肉一本ずつとパン一個、後スープね」

 スープを寄そうときはマイヤーもアイヤーも目を皿のようにしてにらみつけてる。

「大丈夫よ、沢山作ったからお代わりあるよ」

 その言葉にキュピーンと反応する二人。

 ガツガツともの凄い早さで頬張り始めた。

 その音を聞きつけたのか、みんなが食卓へと集まってきた。


「ドリアンさん、ゴメンね。あんまり眠れなかったでしょ?」

 一晩中火の番してたもんね。

「大丈夫。心配ない」

 赤い目をこする姿に胸を締め付けられる。

 ……アイヤーじゃないよね?

 思わず自分の胸を見る。

 うん、大丈夫だ。


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