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朝食を済ませた私たちは北に向かって進み始めた。
「アハン、うふふ」
ピクピクピク
「ん~、チュゥゥ」
プツン
「こらリーン、いい加減にするにゃ!」
「なによ。食後のデザートくらいいいわよね?」
「トマトを食べるのに何でそんなに変な声がいるにゃ!」
聞いてるこっちが恥ずかしいわ。
「どんな食べ方したっていいじゃないぇ」
「よくない! 見てみなさいよマイヤーとアイヤーが真似してるじゃにゃい!
教育上よくにゃい!」
全くろくなことしないんだからこの女。
「まあまあ、そうカッカしないでミーちゃん。リーンの言うとおり食べるときくらい好きに食べてもいいじゃないか。マイヤーたちもすぐ飽きるよ」
「ホイヤーさん、そもそも何でリーンをホイヤーさんが抱いて歩く必要があるの」
ハナの下伸びきってるわよ。
「ミーちゃん。抱っこしてあげようかって聞いたら断るからだよ。今からでも抱っこしてあげようか?」
「あん、私は?」
「それはレモンが……」
「結構です。むしろ私がレモンに……って違うでにゃ。ずっと抱き抱えてく気?」
ホイヤーさん女の人に甘いんだから。
「それでも構わない。リーンは凄く軽いんだ」
グサッ
な、なによ私が重いって言うの?
「私は飛んでるからねぇ」
風船のようにホイヤーさんの腕の上で弾むリーン。
「なら抱っこなんてしてもらう必要ないでしょ。全国のお姫様抱っこに憧れる乙女を敵に回すにゃ」
ホントにたちが悪いわね。
「あら? 自分の体に自信があればいい男はよってくるわぇ。ギャーギャー騒ぐのは自信のないお子様の証拠だぇ」
く~、言わせておけば。
むぎゅ
「やめとけって、何言っても無駄だ」
レモンの手が私の口をふさぐ。
「でも……」
言われっぱなしは悔しいよ。
「少なくとも、オレはミカンの味方だ。それだけでは不満か?」
「レモン……」
ポッ
何でそんな恥ずかしいセリフをサラッと言えるかな。
私は顔が熱くなってきた。




