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魔王の杖に転生したけど、持ち主が思春期こじらせ女子だった件  作者: AI子
第1章 魔王就任と初期不良発覚

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第38話 リュシアンが語る“魔王の真実”

 影界・最深層がゆっくりと崩れ始める。

 闇が薄れ、光が差し込み、空間が元の世界へと戻っていく。


 ヴァルナは肩で息をしながら、リュシアンを見上げた。


「……終わった……の……?」


「いや。

 “試練”は終わったが……

 “物語”はまだ終わらぬ」


「えっ……?」


(お、ついに核心に触れる気だな)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


---


リュシアンは静かにヴァルナへ歩み寄った。


「魔王ヴァルナ。

 貴様は“自分自身”を超えた。

 それは確かに魔王としての第一歩だ」


「……うん……!」


「だが——」


 リュシアンの瞳が、深い闇のように揺れた。


「魔王とは……“世界に選ばれる存在”ではない。

 “世界に拒まれる存在”だ」


「……え?」


(おい、なんか不穏なこと言い始めたぞ)


---


リュシアンは続けた。


「魔王とは、世界の“均衡”を乱す者。

 世界は魔王を恐れ、排除しようとする。

 だからこそ、魔王は強くなければならない」


「……排除……?」


「そうだ。

 魔王が弱ければ、世界そのものに飲み込まれる。

 魔王が強ければ、世界を揺るがす存在となる」


「そんな……!」


(いや急にスケールが世界レベルになったな)


---


リュシアンはヴァルナの杖——つまり俺を見つめた。


「その杖も……“世界に拒まれた力”だ。

 だから暴走し、猫に吸い寄せられ、

 時に魔王を振り回す」


「えっ……!?

 猫に吸い寄せられるのって……世界のせいなの!?」


(いやそこは違う気がする)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


---


リュシアンは続けた。


「魔王ヴァルナ。

 貴様は“弱さ”を超えた。

 だが次は——」


 影が揺れ、空気が震える。


「“世界そのもの”と向き合う時が来る」


「せ、世界そのもの……!?」


(いやラスボスが世界ってどういうことだよ)


---


ヴァルナは震えながらも、リュシアンを見つめた。


「……私……そんな大きなものと戦えるの……?」


「戦う必要はない。

 ただ、向き合えばいい」


「向き合う……?」


「世界は魔王を拒む。

 だが、魔王が“世界を受け入れる”なら——

 均衡は変わる」


(おお……なんか深い話になってきたな)


---


リュシアンは静かに微笑んだ。


「魔王ヴァルナ。

 貴様には……その資格がある」


「……!」


「だからこそ——

 私は貴様を“次の魔王”として認める」


「えっ……!」


(おおおおおお!?

 ついに正式に認められたぞ!!)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


---


だが、リュシアンは続けた。


「だが……魔王として認められるということは——

 “世界から狙われる”ということでもある」


「ひっ……!」


「王国も……魔族も……

 そして“世界の理”そのものも……

 貴様を排除しようと動き出すだろう」


(いや急に物騒になったな)


---


ヴァルナは唇を噛んだ。


「……でも……!」


 震えながらも、まっすぐ前を向く。


「私は……魔王になりたい……!

 弱くても……怖くても……

 前に進みたい……!」


(……お前、本当に強くなったな)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


---


リュシアンは静かに頷いた。


「ならば——

 次に来るのは“世界の使者”だ」


「せ、世界の……使者……?」


「魔王を排除するために現れる存在。

 それが……“世界の守護者”」


(おい、また新キャラ出てくるのかよ)


---


リュシアンは空間を裂きながら言った。


「魔王ヴァルナ。

 次の戦いが……最終章だ」


「……!」


「準備しておけ。

 “世界の守護者”は……すぐに来る」


 そしてリュシアンは消えた。


---


ヴァルナは震える手で俺を握りしめた。


「……世界の……守護者……

 私……戦えるかな……」


(大丈夫だ。

 お前はもう、弱さを超えた)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」

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