第31話 リュシアン、本気の奥義を解放する
リュシアンが再戦を予告してから二日後。
魔王城の空気は、どこか張り詰めていた。
「魔王様……今日は来ますよ……」
「うぅ……分かってる……!」
ヴァルナは緊張で手が震えていたが、
その目には確かな覚悟が宿っていた。
(お前……ほんと強くなったな)
宝玉が光る。
「ひゃああああああああああ!!」
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## ■ リュシアン、静かに降臨
空間がスッと裂け、リュシアンが姿を現した。
「……魔王ヴァルナ。
準備はできているか?」
「……うん!」
「では——始めよう」
リュシアンの影が揺れ、空気が震えた。
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## ■ リュシアンの“奥義”が発動する
「——“影界・深層”」
世界が一瞬で暗転した。
地面も空も消え、
ただ黒い霧と影だけが広がる空間。
「ひっ……!?
な、なにこれ……!」
「ここは“影界”の奥層。
私の魔力が最も強く働く場所だ」
(いや強すぎるだろ)
宝玉が光る。
「ひゃああああああああああ!!」
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## ■ リュシアンの本気攻撃
「——“影狼・群食”」
影から無数の狼が飛び出した。
「グルルルル……!」
「ひぃぃぃ!!」
「魔王よ!!
筋肉で耐えろ!!」
「耐えられないよぉぉぉ!!」
(いやバルゴ黙ってろ)
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## ■ ヴァル、逃げない
「……でも……!」
ヴァルナは震える手で俺を構えた。
「魔力が……流れてる……
走った時みたいに……!」
(そうだ、その感覚を思い出せ)
宝玉が光る。
「ひゃああああああああああ!!」
「闇の……矢!!」
バチッ。
黒い光が狼たちを貫き、影が霧散した。
「……!」
リュシアンの目がわずかに見開かれる。
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## ■ リュシアン、さらに奥義を重ねる
「ならば——これならどうだ」
リュシアンの影が巨大化し、
ヴァルナの影を飲み込もうと迫る。
「“影喰らい”」
「ひっ……!」
「魔王よ!!
筋肉で影を殴れ!!」
「殴れないよぉぉぉ!!」
(いや影は殴れないだろ)
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## ■ ヴァル、限界の中で気づく
「……でも……!」
ヴァルナは必死に魔力を巡らせた。
「影が……私の魔力を……吸ってる……
だったら……!」
(そうだ、その気づきは大事だ)
宝玉が光る。
「ひゃああああああああああ!!」
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## ■ 魔王、初めての“応用魔法”
「闇の……盾!!」
バチッ。
黒い光がヴァルナの周囲に広がり、
影の侵食を弾き返した。
「……!」
リュシアンの目が大きく見開かれる。
「……その魔法……
教えていないはずだ」
「う、うん……!
でも……魔力が流れてると……
“こうすれば守れる”って……分かったの……!」
(お前……本当に成長したな)
宝玉が光る。
「ひゃああああああああああ!!」
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## ■ リュシアン、ついに認める
「……魔王ヴァルナ。
貴様は……」
リュシアンは静かに息を吐いた。
「確かに“魔王”へ近づいている」
「えっ……!」
「だが——」
「だ、だが……?」
「まだ“影界の奥義”には届かぬ。
次は……本当に危険だ」
(いやまだ奥があるのかよ!!)
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## ■ そして、リュシアンは去る
「準備しておけ。
次が……最後の試練だ」
リュシアンは静かに空間を裂いて消えた。
「……最後の……試練……」
ヴァルナは震えながらも、
その目には強い光が宿っていた。
(お前……本当に強くなったよ)
宝玉が光る。
「ひゃああああああああああ!!」




