第28話 魔王、魔力筋トレの正体を知る
バルゴ=マッスルロードによる地獄の筋肉修行が始まって数日。
ヴァルナはすでに限界だった。
「も、もう無理ぃぃぃ……
腕が……足が……魂が痛い……」
「魔王よ!!
筋肉痛は“成長の証”だ!!
誇れ!!」
「誇れないよぉぉぉ!!」
(いや魂が痛いって何だよ)
宝玉が光る。
「ひゃああああああああああ!!」
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## ■ バルゴ、ついに“魔力筋トレ”を解禁する
「さて魔王よ!!
今日から“魔力筋トレ”に入る!!」
「やっと……筋肉じゃなくて魔力の修行……?」
「違う!!
**筋肉で魔力を鍛えるのだ!!**」
「意味わかんないぃぃぃ!!」
(いや名前からして嫌な予感しかしなかったよな)
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## ■ 魔力筋トレその①:魔力スクワット
「まずは“魔力スクワット”だ!!
スクワットしながら魔力を練る!!」
「えっ……そんなことできるの……?」
「できる!!
なぜなら!!
**私はできるからだ!!**」
「理由になってないぃぃぃ!!」
(いや完全に筋肉脳だな)
バルゴは実演した。
「ふんっ!!」
スクワットするたびに地面が揺れ、魔力が爆発した。
「ドガァァァァァン!!」
「なんでスクワットで爆発するのぉぉぉ!!」
(いや魔力の使い方が雑すぎるだろ)
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## ■ 魔力筋トレその②:魔力腕立て伏せ
「次は“魔力腕立て伏せ”だ!!
腕立て伏せしながら魔力を放出する!!」
「放出って……どこから……?」
「筋肉からだ!!」
「筋肉から魔力出るのぉぉぉ!!?」
(いや魔王候補の身体どうなってんだよ)
バルゴは腕立て伏せをしながら、
筋肉から黒い光をバチバチ放っていた。
「バチバチバチバチ!!」
「こわぁぁぁぁ!!」
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## ■ 魔力筋トレその③:魔力ランニング
「最後は“魔力ランニング”だ!!
走りながら魔力を循環させる!!」
「それは……なんか……分かる気がする……」
(お、ヴァルが理解し始めたぞ)
バルゴは頷いた。
「魔力は“流れ”だ!!
止まれば濁る!!
走れば巡る!!
筋肉はその流れを加速させる!!」
「……あれ……?
なんか……ちょっとだけ……理屈っぽい……?」
(いや珍しくまともなこと言ったな)
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## ■ ヴァル、魔力筋トレに挑戦する
「よし……やってみる……!」
ヴァルナは深呼吸し、走り始めた。
最初はふらふらだったが——
「……あれ……?」
魔力が、身体の中でスムーズに流れ始めた。
「なんか……魔力が……軽い……?」
(おお……!
これは本当に効果あるぞ)
宝玉が光る。
「ひゃああああああああああ!!」
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## ■ そして、奇跡が起きる
「闇の……矢!!」
バチッ。
黒い光が飛び出し——
壁に当たり——
天井に当たり——
床に当たり——
柱に当たり——
「……にゃあ」
猫が鳴いた。
しかし——
「……あれ?」
魔法は猫に向かわず、
**まっすぐ前に飛んだ。**
「やったぁぁぁぁぁ!!
猫に吸い寄せられなかったぁぁぁ!!」
(いや二回連続はすごいぞ)
宝玉が光る。
「ひゃああああああああああ!!」
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## ■ バルゴ、感動する
「魔王よ……!!
貴様……筋肉の才能がある!!」
「ないよぉぉぉ!!」
「ある!!
魔力の流れが良くなっている!!
これは筋肉の力だ!!」
「違うと思うぅぅぅ!!」
(いや半分くらいは筋肉のせいだな)
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## ■ そして、ヴァルは気づく
「……でも……」
ヴァルナは俺を握りしめた。
「走ってると……魔力が安定するのは……本当……
筋肉じゃなくて……“動き”が大事なんだ……」
(そう、それが本質だ)
宝玉が光る。
「ひゃああああああああああ!!」
「今の光り方……“正解”って言ってる……?」
(まあ、そういうことにしておくか)
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こうして、バルゴの謎理論に振り回されながらも、
ヴァルは“魔力の流れ”という大事な感覚を掴み始めたのだった。




