表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王の杖に転生したけど、持ち主が思春期こじらせ女子だった件  作者: AI子
第1章 魔王就任と初期不良発覚

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/49

第20話 魔王候補グラド、意外すぎる弱点が判明する

 魔王城前で対峙するヴァルナと魔王候補グラド。

 空気は張り詰め、魔力がぶつかり合う——


 ……はずだった。


「いくぞ、ヴァルナ=ディアボロス。

 貴様の“猫魔術”……見せてもらう!」


「猫魔術じゃないぃぃぃ!!」


(いや初期不良だって言ってるだろ)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」



「我が剣は闇を裂き、魔を断つ……!

 覚悟しろ、新魔王!!」


 グラドの背中の巨大な剣が黒い光を放つ。


「うぅ……!

 闇よ……我が呼び声に応え——」


(その詠唱やめろ恥ずかしいから)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」



 風が吹いた。


 ふわり。


 ヴァルナのローブの袖が揺れ、

 その中から——


 猫の毛が一筋、ひらりと舞い落ちた。


「……ん?」


 グラドの目がそれを捉えた瞬間。


「…………」


「…………?」


「…………っ」


 グラドの顔が、みるみる青ざめていく。


「お、おい……どうした……?」


 ガルドが心配そうに声をかける。


「ま、まさか……!」


 ミュリエルが震えながら呟く。


「猫アレルギー……!?」


(いや強敵の弱点そこかよ!!)


「くっ……!

 ち、近づくな……!」


「えっ!? な、なんで!?」


「猫の……毛……!

 お、俺は……猫アレルギーなんだ……!!」


「にゃあ」


「やめろぉぉぉぉぉぉ!!」


 グラドは全力で後ずさった。


(いや魔王候補が猫に怯えてどうする)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」



「ま、魔王候補が……猫に弱い……!?」


「闇猫様の天敵……!」


「闇猫様の勝利……!」


(いや戦ってないだろ)



「ち、違う……!

 俺は猫が怖いわけじゃない……!

 ただ……鼻が……!

 鼻が……!!」


 グラドの鼻が真っ赤になり、くしゃみが止まらない。


「へっ……へっ……

 へくしょおおおおおおおおい!!」


 その衝撃で地面が割れた。


(いやくしゃみで地割れ起こすなよ!!)



「え、えっと……その……大丈夫……?」


「近づくなぁぁぁ!!

 猫の毛が……! 猫の毛がぁぁ!!」


「にゃあ」


「ぎゃあああああああああ!!」


(いや魔王候補の威厳どこいった)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」



「くっ……!

 今日は……退く……!」


 グラドは涙目で森へ逃げていった。


「覚えていろ……!

 次は……猫を……連れてくるな……!!」


「にゃあ」


「やめろぉぉぉぉぉぉ!!」


 森の奥へ消えていった。



「魔王様……!

 闇猫様の力で敵を撃退しましたね!」


「闇猫様……最強……!」


「闇猫様こそ真の魔王……!」


「違うのぉぉぉぉぉ!!」


(いやもう訂正無理だろ)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


こうして、魔王候補グラドの“意外すぎる弱点”が判明し、

魔王城はまたしても猫の威光に包まれるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ