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第8夜
⑲ファーストコンタクト
未知の存在と初めて交渉を行う事をファーストコンタクトという。
互いの信頼がないまま交渉しなければならない。
出来れば避けたいが、何度も出会ううちいずれ安全を確認しなければならない。
”だから身を守るためいつでも戦える準備をする。”
これは人に限らない。
獣は身をかがめる。
森の中大きな音楽を流す。
それは未知の存在に自分がいることを知らせる。
今までは大丈夫だった。
そんな事はない。
森の中で大きな音楽を流すもの等そうはいない。
いるとしても大人数だった。
一人森に向かい、大声で歌いながら奥に踏み入ってみるとよい。
30分もいらない必ずひどい目に会う。
⑳口パク
大学生の頃私の当時の恋人が何か言おうとしているが聞こえない。
叫んでいる。
けれど聞こえない。
「横木君?」
後ろから声をかけられる。
恋人の声だった。
私は結果はわかっていつつ、もう一度前を向く。
やはり恋人は口パクで喋っている。
私は目の前の恋人を抱きしめると、
目の前の恋人は別人に変わっていた。
この件で私は恋人と別れる事になったが、振り返っていたら恋人はこの世界から消えていただろう。
私が抱きしめた別人は大学の中で2度と見かけることはなかった。




