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ショートホラー集 音編  作者: sisousi.kenta


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8/9

第8夜

⑲ファーストコンタクト


未知の存在と初めて交渉を行う事をファーストコンタクトという。

互いの信頼がないまま交渉しなければならない。

出来れば避けたいが、何度も出会ううちいずれ安全を確認しなければならない。


”だから身を守るためいつでも戦える準備をする。”

これは人に限らない。

獣は身をかがめる。


森の中大きな音楽を流す。

それは未知の存在に自分がいることを知らせる。

今までは大丈夫だった。


そんな事はない。


森の中で大きな音楽を流すもの等そうはいない。

いるとしても大人数だった。


一人森に向かい、大声で歌いながら奥に踏み入ってみるとよい。


30分もいらない必ずひどい目に会う。




⑳口パク


大学生の頃私の当時の恋人が何か言おうとしているが聞こえない。

叫んでいる。

けれど聞こえない。


「横木君?」


後ろから声をかけられる。

恋人の声だった。


私は結果はわかっていつつ、もう一度前を向く。

やはり恋人は口パクで喋っている。


私は目の前の恋人を抱きしめると、

目の前の恋人は別人に変わっていた。 


この件で私は恋人と別れる事になったが、振り返っていたら恋人はこの世界から消えていただろう。


私が抱きしめた別人は大学の中で2度と見かけることはなかった。









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