第九話 白い光
この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称・事件等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
純白に染まった空は、上層階から照射された「初期化光線」の光だった。
光は神社の周りへ降り注ぎ、路地裏のエリアから順に、明かりが消え、錆びた鉄骨の質感が奪われ、世界がまるで「未完成のプラモデル」のように、味気ない真っ白な物質へと書き換えられていく。
神社から離れていたカイトに白い光が注いだ。
「ぐああっ……!? 俺の、足が……!」
彼が長年愛用してきた油まみれの義肢が、光に触れた瞬間に「錆」も「傷」も失い、ツルリとした無機質な白いプラスチックへと変質していく、同時に、彼の記憶にある足の操作方法すらも消去されかけていた。
「カズキ、 光を直接浴びるな! 影に入れ!!」
カイトは激痛の走る膝を強引に折り曲げ、神社の土台の下へ飛び込んだ。
カズキもそれに続く、
「兄貴大丈夫か、なんだあの光は」
「知らん、だがあの光はヤバすぎる。」
視界に映る機械が殺菌され、記憶も歴史も奪われた白い塊へと変化していく、
しばらくすると、光は消えていき、空中にホログラムが浮かび上がった。
『九天楼の同胞たちよ、悲しむ必要はありません。痛みも、貧しさも、過ちの記憶も、すべて私たちが浄化してまいります。大人しく神社から立ち去りなさい。』
「クソが……」
カイトは歯を食いしばり、血の味がする唾を吐き捨てました。
「ありゃ誰なんだ兄貴?」
「さぁな、白い奴らのボスなんじゃねえか、えらく神社にご執心だねぇ」
「ありゃ、白の執行者だねぇ」
トメさんが神社の中から出てきた。




