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第三話 進軍
この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称・事件等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
「奴らの狙いは、ネットワークへのアクセスキーだ」
エイジロウは感情を乗せず、確実な事実だけ話す。
「世界を真っ白に修正し直そうとしてる。……今度は、生身の人間を、一切残さないつもりだろう」
「……」
カイトは拳を強く握り締めた。
「エイジロウ、奴らの現在地は?」
「神社へのルートを、最短効率で計算して進軍中だ。」
「おい、カイト」
背後から、シュウゾウの地鳴りのような声が響いた。
彼は背負った巨大な断裁鋏の柄を、油まみれの手でガチリと握り締めています。
「お前の拳は、まだただの肉と骨だ。そのままで『白の信徒』に突っ込めば、今度こそ木端微塵に砕け散るぞ」
シュウゾウの言うことは『最適解』だ。武器もない、足も完全ではない。
しかし、カイトは安物のカーボン杖を床に強く突き立て、前を見据えました。
「シュウゾウ、鉄を火にかけておけ。俺が戻るまでに、最高に硬ぇ武器の準備をしておいてくれよ」
カイトの全身から、黒い地脈の波動が陽炎のように立ち上ります。
「エイジロウ、案内してくれ、俺たちをけ消させやしねえ」
「案内料は、高めにつけておく」
エイジロウの身体が、再び闇に溶けるようにして工房の出口へと滑り出しました。




