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回復魔法だと思ったら即死魔法でした ~最弱回復魔法師の力を受け継いだ俺、気づいたらダンジョン魔王に~  作者: マリアンナイト


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73話 夜明けの鎖

 レッドがダイヤとコランダムの連携によって敗れた。


 不気味な笑い声を残して……。


「レッドがやられたか……。

 でも、S級二人によく戦ったな」


「そうですね。

 そしてもう夜明け。

 レッドを復活させますか? 魔王さま」


 コノハが、いつの間にか俺の隣で一緒に観戦していた。


「もう夜明けなのか」


 そこで俺は、ふと気になった。


「しかし……

 冒険者って食事どうしてるの?」


「携帯食料を持ってきているようです」


 さすが参謀。

 即答かよ。


「次はシンエイだからな。

 俺も準備しないと」


「今回のシンエイは、かなり気合が入っています。

 もう、やる気満々です」


 いつもと違う武器を構えている。

 鉄の鎖に……。


「鎖鎌!?」


「いえ、多分鎌のない……

 両端に鉄の塊を付けた鎖ですね」


「あれで、戦えるの?」


「鉄の刀ではダイヤモンドは斬れません。

 その対策でしょう」


 少し気になることがあった。

 もしコノハなら、あの二人に勝てるのだろうか?


 恐る恐るコノハに聞いてみる。


「なあコノハ。

 お前なら、ダイヤを倒せる?」


「やってみないことには分かりません。

 でも、木の根で囲えば持久戦で勝てるかと……」


 勝てるのかぁ。

 まじかぁ。


「ダンジョンごと斬られると……

 無理です。

 それほどの剣技の持ち主ならですけどね」


 コノハが何かを思い出したように顔をしかめた。


「五百年前にカブトに敗れましたが、

 カブトより強いとも思えません」


「え!?」


「カブトは根切り虫のように眷属を使い、

 うじゃうじゃと私の根を……

 キーーーッ!!!

 ねちねちしつこいのですよ」


 虫唾が走るように、コノハが震えていた。


 コノハがカブトに敗れたってことは……

 もしかして、ダンジョンボスだったの?


 コノハの話は続いていた。


「私の回復能力まで、根を喰われる間に奪われて……。

 千年も戦えば、さすがにお互い疲弊します……」


 がっくりと肩を落とし呟く。


「私も、カブトも……

 あんな雑魚のミノタウロスに負ける始末……

 カンカイ様のおかげで、今があるのです」


 コノハが苦虫を嚙み潰したような顔をしている。

 コノハの恨み、かなり深いな。


 それでも、

 カブトと喧嘩している姿は見たことない。


 あ……。

 関わらないようにしているのか?


 でも、

 カブトへの信頼も厚かったよな。


 そしてついに。


 シンエイの前に、ダイヤとコランダムが現れた。


 観戦は楽しみだけど……


 その前にやっておくべきことをした。


 俺は、カブトとレッドを復活させた。


「王様。

 僕の笑い声、良かったでしょ?

 不気味だった?」


 レッドは負けても、ケロっとしていた。


 カブトは……


「ダイヤモンドの剣!?

 あの攻撃を受けてみたい」


 今にもシンエイの所に飛び出しそうなほど、

 前のめりになっていた。


「攻撃してあげようか?」


「出来るのか?」


「ほら」


 レッドが、ダイヤモンドの秘剣。

 アダマス・アトラスへと変化した。


「おおーーー!」


 マジか。

 こいつらホントにヤバいよ。


「今度シンエイに頼んで、斬ってもらいなよ」


 レッドにそう言われ、

 カブトが恍惚の表情をしていた。


 お互いに訓練する場所も、

 作った方が良さそうだな。


 後に……。


 この訓練場所が、魔物のたまり場となり、

 冒険者たちの恐怖の階層となるのだった。


 シンエイが待ち構え、

 ダイヤとコランダムがボス部屋へと足を踏み入れる。


「もう夜明け。

 拙者が敗れても、何の問題もなし!

 さあ今回は、拙者も存分に楽しませてもらいましょうぞ」


 シンエイの背中が、

 妙に頼もしく見えた。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


少しでも面白い思っていただけましたら、

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よろしくお願いします!

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