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回復魔法だと思ったら即死魔法でした ~最弱回復魔法師の力を受け継いだ俺、気づいたらダンジョン魔王に~  作者: マリアンナイト


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51話 衝突

 

 アリの加入によって新たな問題が起こっていた。


 そしてその問題は……


 数日のうちに、さらに悪化していた。


 玉座の間では、家臣たちが向かい合っている。


 原因は明白だった。


 ムマの眷属と、他の配下たちとの衝突である。


「僕の種族と同じで、眷属の繁殖も早いよね」


 レッドが無邪気に話す。


「ムマ殿」


 シンエイが静かに口を開いた。


「拙者の眷属に攻撃を仕掛けないでいただきたい。

 邪魔立てすればカマキリの餌にしかならぬでござる」


 ムマは腕を組み、顎を上げる。


「わらわの眷属は元より統率のとれた種族じゃ。

 働き者だと褒められても、邪魔だと言われる覚えはない」


 広間の空気がぴりついた。


 俺は家臣たちを呼び寄せ、

 仲裁を試みているところだった。


 今は、それぞれの言い分を聞いている最中だ。


「わらわの眷属は建設工事をしていただけじゃ」


 ムマが睨み返す。


「そちらが先に邪魔したのであろう。

 邪魔になれば気も立つというもの。

 それを餌扱いするとは、そちらこそ非礼であろう」


 これはまずい。


 下手をすれば、配下同士の衝突に発展しかねない状況だ。


 困ったなぁ……。


 そこで俺は、前から気になっていたことを聞いた。


「そもそも、どうやって階層を行き来してるんだ?

 ドリュウの時はどうしていた?

 冒険者も自由に移動できるんじゃないのか?」


「それは私が隠し通路を塞いでいるからです」


 コノハが即答した。


「ドリュウの時は配慮がありました。

 ですが……」


 コノハは横目でムマを見る。


「こいつは無計画です!」


「そうだったのか。

 コノハは働き者だな」


 この言葉にコノハはムッと頬を膨らませ、

 怒りの矛先を俺に向けた。


「ご機嫌取りは王の役目ではありません!

 ここは王として何とかしてください!」


 怖い。

 コノハを怒らせないようにしないと……。


<コノハの言うとおりだぞ。

 王としての言動をわきまえよ>


 圧がすごい。


「そうだな……ごほん」


 俺は姿勢を正した。


「俺の使っている隠し通路のみ使用を許可する。

 新たな通路は必ずコノハと相談の上で施工せよ」


 ムマは不満そうだった。


 なので……


 俺は腕を突き出し、手のひらを向けた。


「ムマよ。

 分かったのか?」


 すると――


 ムマの体が、不自然な重さに押さえつけられるように


 地面へ沈んだ。


「ぐぬぬぬぬ……」


 いつの間にか玉座の下で膝をつき、ひれ伏していた。


 意外と素直じゃないか。


 分かってくれたみたいだな……。


「もうよい。

 持ち場へ戻れ」


「はっ」


 ***


 そしてボス部屋では――


 ムマは癇癪を起していた。


「わらわは元より女王であるぞ。

 誰かに指図されるの筋合いはない」


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


少しでも面白い思っていただけましたら、

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よろしくお願いします!

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