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回復魔法だと思ったら即死魔法でした ~最弱回復魔法師の力を受け継いだ俺、気づいたらダンジョン魔王に~  作者: マリアンナイト


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34話 誘導

 一方、ダンジョンの外では――


 街への侵入を防ぐため、冒険者が一団となって戦っていた。


 B級冒険者のアパタイトが、この集団の指揮を執っている。


「なんで俺がこんな仕事しなきゃいけねえんだよ。

 A級はどうした?」


「今、別の依頼で今はいないんですから仕方ないでしょ」


 そこにD級パーティーの「スファレライトの輝き」が到着した。


「俺たちも加勢する」


「お前たちはD級だろ?

 大丈夫なのか?」


「どこが一番防御が薄いんだ?」


「全部だよ!」


「そうか。

 困ったな」


 ダイヤが、何やら考えを巡らせている。


 そうして……


「なあ、あのダンジョンにこの群れを誘導しよう。

 あそこなら、なんとかしてくれるかもしれない」


「はあ?

 復活したばかりのダンジョンだろ?

 噂も嘘だったみたいだし……」


「あのダンジョンの魔王。

 かなりの強者だと思うぞ」


「なんでお前が知ってんだよ」


「あ……、いや、俺はそう思うぞ。

 ほら、君が言ってたじゃないか。

 とんでもない奴がいるって」


「ああ、あのゾンビか。

 俺たちを串刺しにした赤い悪魔もいることだしな。

 そうしよう」


 こうして……


 冒険者たちはダイヤの提案の元、

 アパタイトが指示を出し、

 逃げ道を作ってダンジョンへと誘いこんだ。


「ダイヤ!

 どこ行くのよ」


 仲間のC級冒険者、魔法師のフローラが問いただした。


「ちょっと、状況を見ておきたくて……」


「私たちも行く!」


「いや、危険だから」


「猶更パーティとして、付いて行くわよ。

 仲間だもん」


「……」


「黙っているってことは肯定したと思っていいのよね」


「分かった。

 危険だと思ったら、すぐに逃げるからな」


「ああーー!

 魔石をまだ拾ってない~」


 カルサイトが涙ながらに訴える。


「命が優先だ!」


 ダルクが笑いながらカルサイトの手を引っ張る。 


 ジプサムは盾で防御していた。


 ダンジョンの入り口付近まで行くと……


「上手くダンジョンにアリたちが入って行ってる。

 女王蟻は……」


 女王蟻の足が止まった。


 まるで戦場を見渡す指揮官を思わせる。


 そして目が合う。


 ダイヤたちを見つけたようだった。


 人間の五倍はある巨大な蟻も従えていたが、


 一匹の堅い鎧のような皮膚をしたアリが女王の元へ近寄る。


 何やら首をひねり、そのアリへ短く命令を下したように見えた。


「やばい、逃げるぞ!

 女王はこちらに来る気配はない。

 ダンジョンへ行くみたいだな」


「早く逃げましょう」


 フローラがそう話しながら魔法の火を放つ。


 しかし、アリたちは怯むことなく詰め寄ってくる。


「しまった……」


 D級パーティ


 スファレライトの輝きは、


 アリの大群にすでに囲まれていた。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


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