11話 冒険者襲来
サンクはカンカイの能力を受け継ぎ、
ダンジョンの新たな魔王として君臨した。
しかし、ダンジョンもまた
新たなダンジョンとして生まれ変わっていた。
スライムの大量発生によって、
サンクの魔力は奪われ続けていた。
そんな時に、ダンジョンの栄養分となる
冒険者が大勢現れたのだった。
***
「おうちゃま。
人間です。
人間の冒険者です!」
<やったな、サンクよ。
奴らを殺せば、大量の魔力が手に入るぞ。
これで、ダンジョンも安泰だな>
だから、カンカイ。
魔王の言うことは聞かないって言ったろ。
じっちゃんの言いつけなんだ。
でも、俺はここの住民だ。
王様らしいこともしてみるよ。
「コノハ。
ダンジョンは、生きている人間の生気を奪ってるんだよな」
「ハイでちゅ。
すこちだけでちゅけどね」
「俺は冒険者が来やすい環境を作るって決めたんだ。
なら、俺がやりたくてもできなかったことを、
冒険者たちに叶えてやろうじゃないか」
そして、スライムのレッドを呼んだ。
「王様。
僕に用ですか?」
「ああ、お前は情報収集が得意なんだよな」
「うん」
「じゃあ、冒険者の能力を調べてくれ」
「あいよ」
***
俺は物陰に隠れ、そっと見守ることにした。
冒険者たちは、スライムを蹴散らしながら
ダンジョンの中へ入ってくる。
「なんだこれは!
魔物が大量発生してるじゃないか」
「俺の言ったとおりでしょ?
魔王が誕生したんですよ」
「魔王?
いるのは大量のスライムじゃないか」
片手で剣を振り回し、
まるで掃除でもするかのようにスライムを倒していく。
「雑魚ばかりのダンジョンに
この俺様を連れてきたのか?」
手下のように扱われている冒険者は、この前来た連中だ。
そいつらが連れてきたパーティーは、
かなり強そうに見えた。
「ブレイクスラッシュ」
剣を振り抜いた瞬間、
空気を裂くような魔力の刃が飛んで行く。
スライムたちが、一斉に吹き飛んでしまった。
「うおーーー!!!
見たか、あの技。
かっこいいな」
「まおうちゃま。
味方がやられて喜ばないでくだちゃい」
「そうだな。
レッド。
分析はできたか?」
「まあね。
でも、そんなに強い奴らじゃないね。
B級冒険者ってところかな」
「B級……?
って何?」
<なんじゃ。
お前は冒険者のランクも知らんのか?
フハハハハ!>
「B級ってそんなに強いのか!?」
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