乗っ取り
糸氏によってクラスの女子生徒が乗っ取られつつある状況の中それを知らない男性陣は普段通りの生活を送っていた。授業が終わり次の授業までの十分の間に太郎たちは話をしていた。
「なあ?あの糸氏とかいうやつイケメンとかでもねえのにやたらと女に好かれすぎてないか?」
金剛が言う。
「男の嫉妬は醜いぞ金剛」
中川が憐れんだ顔で言う。
「だがよーいくらなんでもおかしいだろ」
「こいつの言う通りだあの糸氏とかいうやつおそらくだがなんらかの能力で好印象を与えるとかそんな類の能力かもしれん」
正樹が擁護する。
「なるほど、でも害を与える異能ってわけじゃないから能力行使してると告げ口しても異能でそこまで悪い罪に問われなそうですね」
「その通りだ太郎。流石だ免許持ちは違うな」
「いえそれほどでも」
褒められてなぜかお辞儀してしまう太郎。
「ならなにもしないのがベストってことですね?正樹さん?」
「その通りだ下手に手を出すとまたこの前のように女どもに変な難癖をつけられてこっちが悪者になりかねん。だが男には何もしていないからな今のうちに有能な男共を俺の派閥にする。そして準備が整えばあいつの能力を解除するすべを得てからつぶす」
邪悪な笑みで計画を離す正樹。
「流石兄貴だぜ。ただではすませないっすよね」
「ああ女の影に隠れる奴に黙って好きにはさせないぜ」
チャイムが鳴り授業が始まる五教科の授業が終わり昼休みとなる。
「おい太郎食堂いくぞ」
正樹に誘われるが。
「すみません中学の頃の友達と約束しちゃいまして」
飯を誘われたことに歓喜する太一。だが仕事優先である。
「なら仕方ないな今度は来いよ?おごってやるから」
「流石兄貴!懐が大きいぜ」
そんなやり取りを済ませ太一は屋上ではなく校長室へ行く太一はクラスの違和感を覚え潜入組全員に招集をかけた。
「おう来たな全員集まってるぞ。それで話があんだろ?」
中には潜入組全員がいた今まで見ていなかったハヤテもいてソファーにかけていて健也が校長の椅子に座っていた。
「前に僕が言った糸氏って生徒なんだけどたぶん洗脳とかそんな能力で生徒たちを操ってるんだよね」
そう告げるが。
「え?そんなことないと思うけどなー?」
最初に反応を示したのは千尋。
「だって今のところ何もしてないと思うよ?ただ女子との交流が多いだけで悪いことしてないしそんなことよりお兄さんこそあのヤンキーさんと一緒になってたじゃん?」
説明していないことを思い出した太一。
「ん?ヤンキー?待てよ豚異能大臣の息子さんのことだなそれについては俺が許可した護衛をつけたくないと言われたが仲良くなったならそのまま支えてやってくれって言われたから太一にそのまま友達として近くにいてもいいぞってな」
健也から説明される。
「だから一緒にいたんですねてっきり反抗期かとおもってました」
真鈴が笑いながら言う。
「そんな年じゃないですよ全く。でも息子さんいい人ですよ少し勘違いされる性格ですが」
「そんなレベルじゃない見た目だし取り巻きもどう考えてもヤンキーだよあれは」
千尋が言うと。
「ああ、あの三人組ね私も見たあれは凶悪そうな面構えよ」
青姉さんからも悪い印象らしい。
「まあそれはさておきだ。その糸氏だがことが起きていないのに取り締まることもできないだからしばらく様子見だ洗脳とかならかなり厄介だ全員自分がいつもと違うことをしてしまうと思ったら迷わず相談しろ?いいな?」
そう言って解散したが校長室の奥から一人の男がでてくる。
「ご苦労校長すでに乗っ取りつつあるのにねかわいそうに。あんたも最強さんの弟らしいけど結構強いみたいだし権力も持ってるなら操ったほうがいいし奴隷にしてあげるよ。弟は自殺に追い込んでおくか?それとも最強さんの目の前で弟同士が殺し合いして太郎の方を殺してやろうかな楽しみで仕方ないな」
糸氏はすでに健也を操っていた。
「さて校長緑池千尋って生徒を呼んでくれるかな」
そう言われ黙ったまま健也はスマホを取り出し連絡するとすぐに本人が来た。
「あの校長先生何か?さっきの話の続きですか?」
「いや違うよ」
「なんで糸氏君がここに?」
「それはね君を性奴隷にしに来たんだ」
舐めるような視線で千尋を見る糸氏。
「やっぱりお兄さんが言った通り警戒するべき人だった見たいですねそれに校長先生の様子もおかしい洗脳ですか?」
気持ち悪い発言に素早く杖を出して変身する千尋。
「おおそれが魔法少女?いいねかわいいよ僕の千尋!能力のことなら大体あってるよ思考誘導って言ってね僕の魔力をじわじわと染めていった対象を好きな思考にして操る魔力が高いやつは操れないけど僕は魔神の魔力があるから簡単だったよ」
話をしている最中に千尋が植物を出して糸氏を拘束する。
「まだ話の途中なんだけどな?」
「早く解放して皆を!」
「もうせっかちだな。どっちが上かはっきりさせようか」
そう言うと植物に縛られた状態を力づくで解いて千尋に手をかざす。
「校長結界を」
千尋と糸氏を囲いこむ結界を生み出す健也。
「さあチャンスをあげるよ僕に勝てば全員解放だ」
「言われなくとも僕は僕のできることをする」
狭い結界の中、杖に魔力を乗せビーム魔法を放つ千尋。受ける糸氏、背中には魔力の塊でできたしっぽの様なものでガードする。
「まあまあだねもしかして接近戦苦手?」
距離を詰められる千尋。後退するが結界があって距離を取れない、ならばと植物を結界内をいっぱいにだす。
「覚悟して!接近戦は苦手だし逃げ場もないからここは我慢比べだよ」
とげの生えた茨をお互いに絡ませ魔力を吸っていく。
「この女マジか自分もろとも植物に魔力吸わせてやがる」
千尋は意識を失いかけていた。
「今のうちにだれか気づいて」
千尋は願う。
「全くじゃじゃ馬だなそうだおい校長転移持ちで僕をだせ」
そう言うとすぐさまミーさんがやってきて結界の一部を解除して手を突っ込む糸氏を転移させるミー。茨に手をいれたせいで血まみれだ。どうやらミーも操られているようだ。
「そんなミーさんまでもう無理限界だお兄さん助けて」
そう泣きながらつぶやいて意識を落とす。
「ふー危なかったぜ魔力をこんなに使わせたなら簡単に操れるな楽しみだぜこいつと遊ぶのが」
悪い笑みを浮かべていた糸氏だった。




