17
昼食をいただいて食後のお茶を飲んでます。
食事は美味しかった。久しぶりに外食した気分。
ただドレッシングが柑橘類を絞っただけどいうのはちょっと…って感じ。まぁ何もないよりはマシだけど。
オレールさん…様だよなぁ貴族だもん。
オレール様は奥様と赤ちゃんがいるからそちらに行くと出てっいった。
あとはバジル様とユーグさ…様だ。
早く帰りたい。
「リリー君には嫌な話になるが聞いて欲しい。」
嫌な話なら聞かずにいたいよ。
聞かなきゃダメなの?
「?聞かなきゃダメですか?」
「君の今後の事だ。聞いて欲しい。」
ダメみたい。
厄介ごとじゃありませんように!
「わかりました。お聞きします。」
「ありがとう。今回の件で城から騎士達が来る。これは罪人を引き渡す為だが…おそらく私の状態を見に陛下の使いの者が来るだろう。君は拙いながらも回復魔法が使える。今回復魔法を使える者は少ない。希少な存在だ。回復魔法の使い手が国から出て行かないように王族が城に集めて囲い込んでいる。君が使える事を知ったら君を城に連れて行かれ囲われる事になる。わかるかい?城で鍛錬中に怪我した騎士に回復魔法を使っているかもしれない。王族達の病気や怪我を治しているのかもしれない。でもね、我々は何をしているのか知らないんだ。囲われてしまうと今のような生活はできなくなると思う。君はそんな所に行きたいかい?」
ブンブンと首を横に振る。
「行きたくないです。」
「そうだね。行きたくない。私も行きたくないと思う。だから提案するんだがユーグの婚約者にならないか?」
「「はっ⁈」」
「ユーグの婚約者になればどんな者であれ手出しできない。たとえそれが王族でもね。」
「父上!婚約って…一体…」
「どういう意味ですか?ユーグさんの婚約者は王族でも手が出せないって…ユーグさんは王族より身分が上だと?」
「いやユーグは我が家の次男だ。王族より身分は下だよ。だが現王のレオナルド陛下より許可をもらっているんだ。ユーグの婚約者はユーグ本人が望む相手とする。またユーグとユーグの婚約者には誰であっても手出ししてはならない。とね。」
「ユーグさんの婚約者になれば城に囲われず今まで通りに過ごせるという事ですか。でも婚約は…」
「嫌かい?」
「嫌とかじゃなく…ユーグさんに好きな人がいるかもしれないし…私が囲われたくないからと言ってユーグさんの婚約者になるのは申し訳ないというか…その…」
ユーグさんの気持ちがわからないから…
上手く言えない。
「ユーグはどうなんだ?好きな人がいるのかい?」
「あっ…いやっ…俺は…リリーと婚約します。」
「ユーグさんっ⁈」
「別に嫌じゃないし責任とるから。」
「責任って…」
「じゃあ決まりだね。これからはお義父様と呼んでくれ。」
ニッコリと笑って言われても…
責任とるって好きじゃないけどって事かな。
そんな無理しなくていいのに。
私は森で引きこもっていれば多分誰もこれないだろうし
誰かきても家からでなければ…
悶々と考えていると
「父上一体いつそんな許可を得たんですか?」
「あぁ伯爵令嬢がしつこかっただろう?セルリエ家に抗議しても聞く耳を持たない。婚約者だと吹聴してまわっていたから陛下に手紙を送ったんだよ。セルリエ家は婚約してないのに嘘を吹聴してまわっているから迷惑だとね。ユーグは好きな女性を口説いている最中なのに上手くいかなかったら身分を捨てるかもしれない。私の子供がいなくなるような事はないよね?ってね。」
それだけであんな許可がでるの?
バジル様何者?
ってユーグさん口説いている人がいたんだ。
やっぱり婚約はダメだよ。
「あのやっぱり婚約は…」
言っている途中で被せるように
「俺は誰も口説いていないんだけど?」
「いいんだよ。令嬢が邪魔して上手くいかなかったと言えば済む事だろ。ショックで一生独身でいるって事にしてもよかったし。それに婚約者ができたら口説き落とした。ベタ惚れで浮かれてるってことにできるからね。どっちにしろ困らないだろう?実際に婚約者ができたんだ。よかったじゃないか。」
口説いている人いないんだ。
ほんとにいいのかなぁ。
私はもちろん囲われたくない。だけど私と婚約してもユーグさんにメリットはないよねぇ。
「ユーグさん…じゃなくてユーグ様いいんですか?そんな簡単に決めてしまって。私は助かるけどユーグ様にメリットがないですよね?」
「様づけなんてやめてくれ。今まで通り呼んでくれればいい。俺はリリーと一緒にいられるからいいんだ。気にしないでくれ。」
「じゃあもし他に好きな人ができたらすぐに言って下さいね。」
そんな事を言いながらも胸が少し痛んだ。




