表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『普通になれなかった僕は、社会の中で静かに壊れていった』  作者: こうた
第一章 「みんなと同じ世界なのに、少しだけ違った」幼少期編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
48/100

第48話 「“できているつもり”と“できていない現実”」

直人は、 自分ではできているつもりのことが多かった。



---


でも結果だけを見ると、 できていないことになっている。



---


そのズレが、 少しずつ積み重なっていく。



---


ある日の授業。



---


ノートはちゃんと取っている。



---


先生の話も聞いている。



---


理解もしているつもりだった。



---


でも、 小テストで点が取れない。



---


「ここ、なんで間違えたの?」


先生に聞かれる。



---


直人は止まる。



---


“分かっていたはずなのに”



---


説明できない。



---


頭の中ではつながっていたものが、 紙の上では抜け落ちている。



---


昼休み。



---


友達が言う。



---


「直人って真面目なのにミス多いよな」



---


笑いながらの言葉。



---


悪気はない。



---


でも直人の中には残る。



---


“真面目なのにできない人”



---


その評価だけが浮かぶ。



---


放課後。



---


提出物を確認する。



---


やったはずのところが抜けている。



---


またか、と思う。



---


“ちゃんとやったつもり”



---


その感覚が信用できなくなる。



---


家へ帰る。



---


母が言う。



---


「ちゃんと見直した?」



---


直人は少し迷う。



---


「……した」



---


でも本当は、 見直した“つもり”だった。



---


夜。



---


布団の中。



---


今日の失敗を思い返す。



---


できていたと思っていたことが、 できていなかった。



---


そのたびに、 自分の感覚が少しずつ疑わしくなる。



---


まだこの頃の直人は知らない。


「自己評価」と「外部評価」のズレが繰り返されることで、 自分の判断そのものに不信感が生まれていくことを。



---


そしてその不信感が、 行動の迷いをさらに増やしていくことを。



---


ただこの夜は、


“自分はちゃんとできているのか” という答えのない問いを抱えたまま、 静かに眠りへ落ちていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ